2016年第4四半期(10月~12月)における海外安全対策情報 2017年1月 在キャンベラ日本大使館 1 社会・治安情勢 (1)豪州政府の発表するテロ警戒レベルは、国家テロ脅威警戒システムの5段階 中、引き続き上から3番目の「起こりそうである(Probable)」とされていま す。 (2)豪州全体で2016年に発生したテロ事案は1件、テロ未遂事案は5件とな っており、若者が短時間で過激化することや単独犯が銃により殺傷事案を起こ すことを特に警戒しています。一昨年2015年9月に発生した15歳若者に よる警察職員射殺のような不特定の人を対象にしたテロ事案が発生する可能生 があるため、特に人が多く集まる場所に足を運ぶ際は十分な注意を払う必要が あります。 (3)ACT(首都特別地域)内における治安情勢については全般的に安定してい ますが、テロを警戒し、外柵にフェンスを設置する動きがあるなど、連邦議会 や政府関係施設の警備は一層強化されようとしています。また、銃器や薬物を 不法に所持する事案が多く発生し、取締りが強化されています。銃器を用いた 強盗も実際に発生しているため、家宅侵入や車上荒らしに遭わないよう、防犯 上、普段から十分な心掛けが必要です。 (4)一般的に対日感情は良好ですが、我が国が昨年末に再開した調査捕鯨やイル カ漁に反対する環境・動物愛護団体等が、シドニー、メルボルン、ブリスベン 等大都市において小規模ながらもデモや抗議活動を行っていますので、周辺で 活動を目撃した際には巻き込まれることのないよう注意が必要です。 2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向 (1)昨年同時期(10月~12月)と比較し,Weston Creekで大幅な減少が見ら れ,ACT全体での犯罪発生件数は24.7%減少しています。 (2)地域別の犯罪件数を見ると,Weston Creekで44.8%,Inner Northで2 9.8%,Wodenで28.8%,Gungahlinで24.9%、Belconnenで23. 7%等と全域で減少しています。暴行や強盗などはショッピングセンターやナ イトクラブのある地域で主に発生が見られますが,一方で大学構内や道路上な ど人気が無い場所でも窃盗などが発生しており注意が必要です。 (3)犯罪別には,窃盗が35.8%,不法目的侵入が28.4%、器物損壊が2 3.4%、性的暴行が16.2%減少している一方で,対人犯罪が94%,強 盗が37.8%増加しています。特に若者による金銭目的の強盗や窃盗が多く 見られています。ナイフを凶器に使用するなど,致命的な受傷の可能性もある ことから事件に巻き込まれないよう防犯の心構えを常に保持する必要があり ます。 (4)当該犯罪統計上,ACTにおける2016年第4四半期の犯罪発生件数は以 下のとおりです。( )内は,前年同時期の発生件数です。 ・殺人,殺人未遂: 1件( 1件) 0.0% ・暴 行 : 739件( 685件) + 7.9% ・性的暴行 : 98件( 117件) - 16.2% ・対人犯罪 : 97件( 50件) + 94.0% ・不法目的侵入 : 552件( 771件) - 28.4% ・強 盗 : 51件( 37件) + 37.8% ・窃 盗 : 2014件(3135件) - 35.8% ・車両盗難 : 224件( 247件) - 9.3% ・器物損壊 : 1158件(1511件) - 23.4% (5)邦人被害の事件については認知していません。 3 テロ・爆弾事件発生状況 特に認知していません。 4 誘拐・脅迫事件発生情報 邦人被害の事件については認知していません。 5 日本企業の安全に関わる諸問題 特に認知していません。 参考:ACT(首都特別地域)の事件発生状況(2016年4四半期)
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