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昭和44年11月28日
日刊(祭日・土日休刊)
第三種郵便物認可
(1)
平成29年1月10日(火) 12598号
2017年は期待感が持てる年、共々に邁進を
特殊鋼三団体共催の新年賀詞交換会
特殊鋼倶楽部大阪支部(大前浩
三支部長)、全日本特殊鋼流通協
会大阪支部(久木田至支部長)、
大阪ステンレス流通協会(今井隆
理事長)の特殊鋼三団体共催の新
年賀詞交換会が5日、大阪市内の
リーガロイヤルホテルで開催さ
れ、関係者約760人が出席、新年
大前浩三支部長
の門出を祝った。
開会に先立ち、主催者を代表して大前支部長(山陽
特殊製鋼取締役大阪支店長)が挨拶。2016年の業界動
向に触れ、「秋頃から潮目が変わってきた。堅調な自
動車生産に加え、長らく調整が続いていた建設機械分
野も底を打ち回復。さらに米大統領選の副産物として
急激に株価が上昇し、為替が円安に振れるなど想定外
のことが起こり、年末はいい状態で年を越せたのでは
ないか」と前年を振り返ったあと、2017年について大
要次のように述べた。
海外の経済動向について「米国は大統領就任後の政
策を注視する必要がある。欧州経済は比較的安定して
いるが、英国のEU離脱問題の影響が出てくる。中国
経済は昨年後半から持ち直してきたが、住宅バブルな
どいろいろな課題がある」と指摘、「総じて不透明、
不安定な一年になると覚悟せざるを得ない」との見通
しを示した。
国内については「日本は先進国の中で政治的に最も
安定している国の一つ。経済人にとっては大きなアド
バンテージになり、必ずやプラスになる」と政治の安
定感を強調したうえで、業界動向について「昨年の後
半からようやく自動車の国内販売で底打ちの気配が出
てきた。世界的な資源高に呼応するかたちで建設機械
の需要はさらなる伸びが期待される。また半導体、ロ
ボットなどの分野でも需要の伸びが予想され、2017年
は総じて期待感を持って過ごせるのではないか」と明
るい話題を提供。最後に酉年にちなみ、「酉は取り込
むという言葉に通じ、商売繁盛の年ともいわれる。一
緒になって精進していきたい」と締めくくった。
続いて来賓を代表し、近畿経済産業局の丸山力産業
部次長、大阪府の松井一郎知事(代読)が挨拶。丸山
新年賀詞交換会のもよう
産業部次長は経済動向に触れたあと「サービス産業の
生産性向上が課題」とし、業界に対し①消費拡大の鍵
となる賃上げに協力して欲しい②下請け企業の取引条
件の改善に協力して欲しい③新しいビジネスが生まれ
るなど経済発展への寄与が期待できる国際博覧会の誘
致に対して支援・支持を頂きたいと要望。
開宴にあたっては主催者を代表し、久木田支部長
(櫻井鋼鐵社長)が乾杯の音頭を取り、「昨年は激動
の一年だったが、確実に経済は回復基調であり、我々
も少しは実感できるようになった。今年は酉年。運気
を取り込む、顧客のニーズを取り込む、というのが
我々三団体の目標。今年は羽ばたきたいと思ってい
る。腰を落ち着け、来たるべきジャンプに備えましょ
う」と発声し、新年の門出を祝った。
(2)
日刊金属
平成29年1月10日(火)
(第三種郵便物認可)
平成29年電線関連団体賀詞交歓会(東京会場)
実りある一年を!
1月5日、東京の都市センターホテル・コスモス
ホールに於いて、電線関連団体(一般社団法人日本電
線工業会・電線工業経営者連盟・東日本電線工業協同
組合・東日本電線工業健康保険組合・一般社団法人電
線総合技術センター・関東電線販売業協同組合)共催
による恒例の賀詞交歓会が開催された。
挨拶に立った伊藤雅彦日本電線工業会会長((株)
フジクラ・取締役社長)は、光ファイバーやインフラ
整備など国内外の需要に対し、業界はグローバルに対
応する時代である。明るく楽しく元気よく実りある1
伊藤雅彦会長
年を過ごそうと語った。
関東以外からの参加者も多く、会場は昨年を上回る
390名の熱気に溢れていた
軽金属4団体が合同賀詞交歓会を開催
アルミニウムの需要拡大に期待
一 般社団 法人
日本アルミニウ
ム協会・一般社
団法人軽金属製
品協会・一般社
団法人日本アル
ミニウム合金協
会・全国軽金属
商協会の4団体
壇上で挨拶をする浜地昭男会長
がザ・プリンス
パークタワー東京で、1月5日合同賀詞交歓会を開催
した。
アメリカ次期大統領トランプ氏をめぐる世界各国の
経済界の動きは日本国内にも広がっているが、強さや
軽さ、リサイクル性に富んだ材質といったアルミニウ
ムの素晴らしさは鉄道や自動車、インフラの代替材料
などさまざまな分野で需要を増し、さらなる期待が寄
せられていると浜地昭男日本アルミニウム協会会長
(三菱アルミニウム(株)取締役社長)が挨拶。さら
に、協会として新規事業の開拓や人材育成等について
も、昨年以上に力を注ぎ業界の新しい軌跡を築いてい
くと語った。
平成29年1月10日(火)
日刊金属
(第三種郵便物認可)
(3)
年頭の挨拶(要旨)
気迫をもって真剣に考え改革を
JXホールディングス
会 長
1.世界情勢・国内情勢
昨年は、世界では、社会の変化が顕著となる象徴的な
出来事が多く発生し、常識として定型化していた価値
観の見直しの機運が高まった。その最たるものが、米
国大統領選におけるトランプ候補の当選であった。ま
た、日本経済は、安倍政権の経済政策により、個人消
費は底堅く、雇用情勢は改善の傾向が続くなど、緩や
かながら持ち直しており、回復軌道に乗せることがで
きるかどうかが今後の課題である。
2.グループ社員への期待
本年は、いよいよ4月に東燃ゼネラルグループとの
経営統合を迎える。再び心機一転して新会社グループ
としてスタートするのを間近に控えたこのタイミング
で、皆さんに次の2点お願いしたい。①変革意識:経営
統合直前・直後に必要なのは、やはり「変革意識」で
ある。私自身、入社以来今日まで数回にわたって経営
統合に直面し、そのたびに感じているのは、旧会社で
正しいとされてきたことが新会社では必ずしもすべて
が正しいわけではない、ということである。経営統合
は、新しい価値観を創造し、または時代に合った体制
に変えていくには願ってもないチャンスである。変革
意識を高いレベルで維持し、「変えるんだ」という気
迫をもって真剣に考え、行動してほしい。②観察・思
木村
康
考・発言・行動のサイクル: 本年4月から、さらに会社
規模が拡大する。これには、良いことも多くある一
方、気をつけなければならない側面もある。それは、
セクショナリズム、縦割り主義などのいわゆる「大企
業病」である。これに陥らないためには、先ず、社員
一人ひとりが身の回りの状況をよく観察することが大
切である。観察によりお互いに気になることが生じ、
考えるようになる。さらに、それを上司・部下に遠慮
することなく活発に発言し、これを積み重ねることで
形成された意見をもとに、すぐに行動に移す。それを
また観察することで、観察・思考・発言・行動のサイ
クルが発生する。私は、このサイクルを 強く意識する
ことで、一人ひとりが能力を高め、組織に閉じこもら
ない元気な会社をつくることができると考えている。
そして、これら2点を実行するにあたり大切なのは、
社員の皆さんの感性・感受性・感じ取る力である。
3.結び
本年は酉年である。「酉」は、「取り込む」につな
がり、運気もお客様も取り込み、商売繁盛が期待でき
ると言われている。JXTGグループとして、統合効果
を取り込み、業績向上に向けた施策を展開して商売繁
盛につなげていこう。
気迫をもって真剣に考え改革を
社 長
1.当社を取り巻く事業環境
昨年の世界経済は、前半においては米国をはじめ先
進国では緩やかな成長が続く一方、中国をはじめ新興
諸国では緩やかな景気減速または横ばいの状況であっ
た。その後11月のトランプ次期大統領決定以降、米国
を中心に成長期待が高まったが、多くの国において政
治的な不確実さ・不安定さも懸念される不透明な状況
が続いた。国内経済は緩やかな回復 基調となり、円安
進行・雇用回復などにより、徐々に明るさを取り戻し
つつある。エネルギー・資源・素材事業分野では、石
油製品の内需減少の流れに変わりはなく、過剰精製能
力の問題も残っている。石油・天然ガス開発・鉱山開
発などの上流事業においては、足元では資源・素材価
格が上昇傾向にあるものの、劇的な回復は望みがた
い。総じて、構造的な課題は未だ多く残されており、
厳しい状況が続く。
2.東燃ゼネラルグループとの経営統合
2017年は、東燃ゼネラルグループとの経営統合によ
り、新たにJXTGグループとして船出する重要な1年に
内田幸雄
なる。この経営統合は、我々を取り巻く事業環境・課
題について、東燃ゼネラルグループとの間で危機感を
共有し、将来の成 長戦略を描くためには両社の経営資
源をひとつにすることが必要かつ最善との認識で一致
し、合 意 に 至 っ た。昨 年8月 に 経 営 統 合 契 約 を 締 結
し、同12月に臨時株主総会で株主の皆様からもご承認
をいただくことができた。 経営統合に向けては、残す
ところ3か月間、引き続き準備を進めるとともに、長
期ビジョン・中期経営計画を策定していく予定であ
る。社員の皆さんには、将来に思いを馳せ、大胆な改
革精神・変革意識を持って臨んでほしい。
3.本年の事業課題
2017年は、経営統合という大きな転換点を迎え、ア
ジア有数のエネルギー・資源・素材企業グループとし
ての飛躍を期すにあたり、次の課題に対処してほし
い。①エネルギー事業:石油が今後も日本の一次エネル
ギーの大宗を占め、基礎化学品を含めた石油精製・販
売事業がグループを支える柱であり続けることに変わ
りはなく、東燃ゼネラル石油との統合(4面に続く)
(4)
日刊金属
平成29年1月10日(火)
により、その果たすべき責任はさらに大きくなる。そ
のためにも、内部統制を含む事業体制、操業管理シス
テム、販売体制等のあらゆる面において、お互いの持
つ優れた点を積極的に取 り入れ、新会社の中に根付か
せることが必要である。両社の考え方、企業文化の違
いはあっても、将来の目的は同じである。
一方、石油製品の需要減、エネルギーの多様化を見
据え、「エネルギー変換企業」としての歩みも着実に
進めて行いく必要がある。潤滑油、電力小売、ガス、
機能化学品などの事業分野でも事業基盤の拡大・強
化、ビジネスモデルの確立を図って将来を支える存在
と な る こ と を 期 待 す る。②石 油・天 然 ガ ス 開 発 事
業:OPEC減産合意により、原油価格は上昇に転じ、長
期的にも需給環境を踏まえれば上昇に向かうと思われ
るものの、米国でのシェールオイル増産見通しもあ
り、変動の激しい状況が予想される。こうした状況を
踏まえ、引き続きポートフォリオの適正化、操業費の
削減等により低油価でも耐えられる収益構造を構築し
てほしい。③金属事業:カセロネス銅鉱山について、本
年は、一年を通して安定的かつ継続的に高稼働できる
かどうかの正念場であり、全力を挙げて取り組んでほ
しい。また、銅精錬については安全安定操業・コスト
削減を、電材加工事業については、技術を活かした新
たな市場開拓に取り組む体制を構築してほしい。
4.グループ社員への期待
東燃ゼネラルグループとの経営統合を機に新たに作
成した「理念」を改めてしっかりと胸に刻んでほし
い。こ の「理 念」を 踏 ま え、次 の3点 を お 願 い し た
い。①コンプライアンスおよび安全の徹底:先ずもっ
てお願いしたいのが、コンプライアンスと安全であ
る。会社が社会的存在である以上、これらの徹底は必
要不可欠である。とりわけ、法令・規則・社内規定な
どのルールを遵守することは、ビジネスを進めていく
うえでの大前提である。コンプライアンスの徹底のた
めには、「絶対に法令等に違反しない」意識、「違反
(第三種郵便物認可)
しないようよく確かめる」という地道な活動が大切で
ある。無意識とならないためには、日頃からお互いに
関心を持ち、気づいたことを互いに発信し合う姿勢が
必要である。また、社会から企業への要請、社会常識
も時代とともに少しずつ変化するので、この変化に対
する感性も磨く必要がある。コンプライアンスは「知
識以上に意識」である。②大胆な変革の志:我々が経
営統合に至ったのは、世の中の変化に適応して変革し
ていかなければ今後の競争を勝ち抜けない、という危
機感を持ったからであり、既存の価値観から見れば大
胆と思える施策を実行していかなければ、生き残るこ
と は で き な い。そ し て、大 胆 な 変 革 の 結 果 と し て
JXTGグループは誕生に至ったものの、さらに劇的な
環境変化が起これば、勝ち残れない可能性もある。そ
の意味から、一人ひとりが変革を呼び起こし、自らが
変革をけん引するという気概をもって業務遂行にあ
たってほしい。③働き方の再確認:昨年は、改めて過
重労働が社会問題化した1年であった。労働力人口の
減少が進む一方で、グローバル市場での競争力確保、
持続的発展を期す中で、業務量の増加は避けられない
側面があり、根の深い問題である。私は、各企業にど
んな個別要件があったとしても、「長時間残業を前提
とした働き方」を徹底的に見直すことこそが、最終的
には労働生産性の向上につながり、企業収益の面でも
長期的にはプラスにはたらくと信じている。「社員の
労働時間は有限」というあたり前の認識を共有化し過
重労働に陥りそうな傾向を掴めば、すぐに対策を講じ
てほしい。残業削減に向けた取り組みを引き続きお願
いしたい。
5.結び
本年は、JXTGグループとして、経営統合によるシ
ナジー効果を確実に実現し、将来に向けてアジア有数
の総合エネルギー・資源・素材グループとしての地位
を確固たるものとするため、あくなき変革を追い求め
てほしい。
2016年12月28日~12月30日(現地)
平成29年1月10日(火)
日刊金属
(第三種郵便物認可)
(5)
三菱マテリアル1月前半の山行故銅買値は47万円
三菱マテリアルは、1月前半の山行故銅買値(99%
ベース)を発表した。山行故銅の買値は4万円引き下げ
の47万円。これを受けて黄銅山送りも2万円の引き下
げに。直近6か月の買値は次の通り。
2016年
□8月
前半 34万円
後半 32万円
□9月
□10月
□11月
□12月
2017
□1月
前半
前半
前半
前半
31万円
32万円
34万円
50万円
後半
後半
後半
後半
32万円
32万円
44万円
51万円
前半 47万円
JX金属の山行故銅買値12月確定値は6万円引き上げの51万円
JX金属は、2016年12月の山行故銅買値(99%ベース)
の確定値を発表し、6万円引き上げの51万円と発表し
た。
直近6か月の買値確定値は次の通り。
アルミ二次合金メーカー買値実勢値
2016年
□7月
□9月
□11月
38万円
36万円
45万円
□8月
□10月
□12月
36万円
37万円
51万円
1トン程度・置場・現金・キロ当たり円
関東地区(1月前半)
2S=180~188円、63S=178~183円、アルミホイール(1P)=191~201円、ビス付サッシ=142~147円、エンジンコ
ロ=144~148円、込合金(機械鋳物)=141~146円、缶プレス(ソフト)=136~141円
関西地区(1月前半)
2S=168~173円、63S=144~169円、52S=159~164円、印刷版=166~173円、アルミホイール(1P)=173~183円、
ベースメタル=184~189円、機械鋳物=134~139円、ダライ粉=128~133円、ビス付サッシ=129~133円、缶プレス
=126~133円
2016年12月28日~12月30日(現地)
(6)
平成29年1月10日(火)
日刊金属
(第三種郵便物認可)
平成29年1月10日(火)
日刊金属
(第三種郵便物認可)
(7)
(8)
平成29年1月10日(火)
日刊金属
(第三種郵便物認可)