あおもり農商工連携推進プラン(案) 概要

あおもり農商工連携推進プラン(案)
○趣
旨
概要
「あおもり農工ベストミックス新産業創出構想」に基づき、農商工の連携・融合等による産業振興を推進するため、重点的に
取り組むべき分野や、その方向性等を定めたアクションプラン
○実施期間
平成29年度~平成33年度
○重点分野
1 バイオマス、 2 植物工場、 3 農業機器等、 4 農商工連携による商品・サービス
の4分野
○ これまでの主な取組・成果等と課題
1 バイオマス
(1) バイオマスの燃料・エネルギー利用
【主な取組・成果等】
○再生可能エネルギーの固定価格買取制度の創設に対応して、事業化支援(研究会の開催による先進事例の紹介や県外視察)
H28.10 平川市がバイオマス産業都市に選定
H27.11 津軽バイオマスエナジー(平川市)の木質バイオマス発電が事業化
【課題】 再生可能エネルギー固定価格買取制度の対象となる計画が全国に既に多数あり、未利用木材の調達が困難に
※ ほぼ全ての植物由来バイオマスから製造可能で、製鉄・鋳造炉で燃料として使われている⽯炭コークスの代替。化⽯燃料依存や輸⼊価格変動のリスクを
(2) バイオコークス
解決する国産エネルギーで、バイオマス原料を100%活⽤できる、CO2排出量がゼロカウントとなるといったメリットもあり、普及が期待
【主な取組・成果等】
○バイオコークス事業化可能性調査 → りんご搾りかすを用いたビジネスモデルが事業化の可能性が高い
○事業化に向けた推進体制づくり → H25.4 青森バイオ技研(黒石市)設立。平成29年度以降、量産化予定
【課題】 原料調達と生産能力の向上、ユーザーの確保
(3) バイオマスの高付加価値化 ※機能性成分、⼯業原料等に活⽤する取組
【主な取組・成果等】
○産業技術センターによる研究開発
剪定枝等を活用した活性炭製造技術開発、りんご搾りかすから機能性成分セラミドを抽出等が実用化の見込みあり
【課題】 事業化は、技術・コスト面での課題が依然として大きい
1
2 植物工場
【主な取組・成果等】
○H19.7 千葉大学園芸学部と連携・協力体制を構築、モデルプロジェクト実施
○H22.5 産業技術センターに寒冷地対応型植物工場研究拠点を整備
・ 太陽光型の周年栽培の実証等(葉菜類と果菜類の経営モデルを確立) ・ 研修により、植物工場で生産に従事する技術者を育成
○県内事業者の参入の動きを踏まえて、事業化支援を強化(研究会の開催、採算性のあるビジネスモデル提示、専門家派遣)
H26.2 安部製作所(五戸町)の人工光利用型植物工場が事業化。更に県内で植物工場の開設に向けた動き
【課題】
○ 全国的な普及とともに大規模化が進み、競争が激化
○ 固定費が大きく損益分岐点が高いビジネスモデル
○ 収量・単価の低下等により予定した売上が確保できない場合、赤字になりやすい ○ 加工等による高付加価値化
3 農業機器等
【主な取組・成果等】
○研究機関・製造業者・農林水産業者が一体となった製品開発を支援(製造業と農林水産業の連携モデル創出)
○農林水産業分野では、経営効率化や人口減少社会への対応(省力化、作業負荷軽減等)が求められている
国では、ICT、ロボット技術等を活用した「スマート農業」を推進、県内事業者でもICT等の技術を生かした製品開発の動き
【課題】 製造業者が農林水産業のニーズを的確に把握することが難しく、参入に消極的
4 農商工連携による商品・サービス
【主な取組・成果等】
○あおもり農商工連携ファンド(農商工連携による新商品開発等に対する助成) 事業化に至ったものが46件(H28.4現在)
○農商工連携を推進するための取組 普及啓発等のためセミナー・相談会、事業計画の検討等を支援(補助、専門家派遣)
○戦略プロジェクト2のグリーンフード&テクノロジープロジェクト
プロテオグリカン関連のヨーグルトやゼリー、黒にんにく、黒ごぼう、もち小麦を活用した機能性食品の開発
○戦略プロジェクト3の戦略的流通・販売システム活用プロジェクト ブランド化や、鮮魚流通システムの取組、ネット販売支援サービス等
【課題】 事業化後、売上減少の傾向があり、消費者ニーズをとらえた改良、販路開拓が必要
2
○ アクションプラン
分野別の基本的な考え方に基づくとともに、各分野を相互に関連付け・融合に意を用いながら、地域の中小企業等の連携を推進
分 野
基本的
な考え
方
取 組
1 バイオマス
これまでの研究開発等の成
果を生かして、地域におけるバ
イオマスを活用した取組の拡
大・深化
持続可能なエネルギーシス
テムを構築(発電、コジェネ、
植物工場への熱利用)
・ 平川市をモデルに他の地域へ
波及
バイオコークスの普及促進
・ 製造技術の確立、安定的な原
料調達体制構築、販路開拓
バイオマスの高付加価値化
効 果
2 植物工場
周年的に安定した生産が可
能であるという植物工場の最
大のメリットを生かして、経営
安定化・高収益化を図り、ビジ
ネスとして定着
生産性向上、コスト削減
遊休施設の活用や、バイ
オマス発電等の熱利用
・ 既存植物工場は、早期に経営
安定化・高収益化
・ 新設等は、初期投資・コスト低
減に留意して推進
中小企業者と連携した商
品開発や販路開拓
・ 研究開発の推進、事業化支援
・ 商品開発、販路開拓等を促進
本県農林水産業・商工業の活
性化
雇用の確保・増加や農業の産
業化
3 農業機器等
4 農商工連携による商品・
サービス
農林水産業分野の課題解決
に向けて、研究機関や製造業
に蓄積された技術・知見を活用
しながら、省力化・高効率化機
械等の開発を一層推進
農商工連携の取組を更に促
進し、中小企業者の事業として
確立するため、青森ならではの
信頼のできる商品開発や国内
外への売込みを一層推進
研究開発の推進(ICT等の
新技術の導入)
地域の資源を生かした商品
開発
ネット販売等による販路開
拓
福祉、観光等とも連携
・ 実用化を見据えた技術開発、新
技術導入支援
製造業と農林水産業の連
携促進
・ マッチング、製品開発・販路開拓
を支援
本県農林水産業の振興、製造
業の経営基盤強化
・ 本県の農林水産物・機能性等を生
かした商品、介護食、旅行商品等
の開発や、ネット販売等の販路開
拓を支援
農林漁業者の所得向上、地域
の企業等の売上向上
<推進体制> ○ 県、大学、研究機関、産業支援機関、金融機関等は、緊密に連携しながら一体的に支援
○ 分野別の研究会の設置により情報提供と事業者間のネットワーク構築を支援
○ 専門家派遣
○ あおもり農商工連携ファンドの支援内容を拡充
3
あおもり農商工連携推進プラン 概要図
~
各分野を相互に関連付け・融合させながら、地域の中小企業等の連携を推進
~
1 バイオマス
熱利用
2 植物工場
経営安定化・高収益化
生産性向上、コスト削減
遊休施設の活用、熱利用
中小企業者と連携した商品開発
商品開発
販路開拓
地域での取組を拡大・深化
持続可能なエネルギーシステ
ム構築(発電、コジェネ等)
バイオコークスの普及促進
高付加価値化
(機能性成分など)
原料供給
熱利用
製品開発
3 農業機器等
省力・高効率機械等の開発推進
研究開発の推進、ICT等の新技
術導入
農林水産業との連携促進
地域の農林漁業者
4 農商工連携による商品・サービス
中小企業者
農商工連携の取組を促進し、中小企業者の事業として確立
本県ならではの資源(農林水産物・機能性、人材、経営資源、
技術、文化)を生かした商品開発
ネット販売、物流効率化等による販路開拓
福祉・観光とも連携(介護食、旅行商品等の開発)
連携
県
ボイラー等の開発
LED、資材等の開発
所得向上、
労働力確保
→再生産
農林漁業者
(六次産業化)
支援
大学
研究機関
産業支援
機関
金融機関
○分野別研究会
・情報提供
・事業者間のネット
ワーク構築
○専門家派遣
○あおもり農商工
連携ファンド
4