おりおりの山 - 千葉県隊友会

おりおりの山
第87回
2017 年 1 月 1 日
作者プロフィール
柚木 文夫氏 千葉県隊友会会員 習志野支部長 桧町陸幕 平成 2 年退官 1958 年防衛大学卒
元防大山岳部監督 現自衛隊山岳連盟会長
天 覚 山 ~ 大 高 山 -年 末 の 歩 き納 めハイ キング -
大 高 山 (縦 走 路 途 上 か ら )
年 も 押 し つ ま っ た 12 月 末 、 今 年 の 歩
き 納 め と 銘 打 っ て 奥 武 蔵・天 覚 山 ( 4 4 5 m )
~ 大 高 山 ( 4 9 3 m ) に 出 か け た 。駅 か ら 歩 き
出 し 、駅 に 帰 り 着 く 手 頃 な 山 と い う こ と
で 選 ん だ つ も り が 、な か な か ど う し て ハ
ードな歩き納めだった。
朝 8 時 40 分 、 西 武 池 袋 線 東 吾 野 駅 を
出 発 、住 宅 地 を 抜 け 車 道 が 尽 き た 所 に 天
覚 山 登 山 口 の 標 識 が あ る 。沢 道 ・ 尾 根 道
分 岐 と あ り 、迷 わ ず 右 の 尾 根 道 コ ー ス を
選んで登り始めた。
杉林に覆われた小尾根の直登である。
奥 武 蔵 の 山 々 は 古 来 、「 西 川 材 」 と 呼 ば
れ る 良 質 の 杉 ・ 檜 材 の 産 地 と か で 、こ の
天 覚 山 も そ の 例 に 漏 れ ず 全 山 、杉 の 植 林
に 覆 わ れ て い る 。杉 木 立 の お 蔭 で 日 差 し
は 遮 ら れ る が 、な か な か の 急 登 で 、ス ト
ックにすがりながらあえぎあえぎの登
り と な っ た 。日 頃 の 運 動 不 足 を し っ か り
思い知らされた。
や っ と の こ と で 10 時 、 両 峰 神 社 跡 の
小 広 場 に 到 達 。天 覚 山 頂 は こ の 神 社 の 奥
殿 め い た 高 み に な っ て お り 、 10 時 5 分
山 頂 に 到 着 し た 。山 頂 に は ベ ン チ が あ り 、
南~南
天覚山山頂
西方面
に眺望
が広が
る。大
岳山、
川苔山、
蕎麦粒
山など、
馴染み
の山々が見渡せた。
眺望を楽しみながらゆっくり休憩を
取 り 、 10 時 半 出 発 で 大 高 山 に 向 か う 。
一本道の
杉木立の尾根道
杉林の中
の尾根歩
き。展望
はないが、
整然と並
んだ杉の
植林を縫
う山道は
良く踏ま
れて歩き
易い。小
さな登り
降りはあ
るが、概
ね坦々と
した散歩
道が続く。
最 後 に 、ガ イ ド ブ ッ ク 記 載 の 大 岩 か ら
右 に 直 角 に 曲 が り 、最 後 の 急 登 を 立 木 に
つ か ま り な が ら 登 り 、 12 時 丁 度 、 大 高
山山頂
に到達
した。
山頂
は木立
の中で
眺望は
大岩
殆どな
いが、
本 日 の 最 高 点 で も あ り 、お 茶 な ど 沸 か し
て 30 分 の 昼 食 休 憩 。 風 も な く 、 12 月 と
は 思 え な い 穏 や か な 日 和 の も と 、ゆ っ く
りと山頂滞在を楽しんだ。
大高山山頂からは前坂経由で吾野駅
に 下 山 す る 。最 初 に ち ょ っ と し た 岩 場 の
急 下 降 の 後 は 、小 ピ ー ク の 登 り 降 り を 繰
り返しながら次第に高度を下げていく。
前 坂 か ら は 右 に 尾 根 を 外 れ 、杉 林 の 中 を
下 る 。こ こ の ジ グ ザ グ 路 は 上 手 に ル ー ト
を 切 っ て あ り 楽 チ ン の 下 り 。吾 野 駅 到 着
は 13 時 半 だ っ た 。