海洋環境整備船による漂流ごみ回収の実績について

平成28年12月26日
九 州 地 方 整 備 局
海洋環境整備船による漂流ごみ回収の実績について
九州地方整備局では、船舶の航行安全の確保や海洋の汚染を防除するため、有明・
八代海と瀬戸内海において漂流ごみ(萱・草類、流木等)や浮流油の回収を行っており
ます。
今年度(4月~11月)の海洋環境整備船による漂流ごみ回収量は、梅雨時期の大雨の
かいき
かいこう
影響を受け例年より多く、有明・八代海(配備船:海輝、海煌)では過去3番目、瀬戸
内海(配備船:がんりゅう)では過去4番目に多い回収量となっています。
特に、有明・八代海では、熊本地震後の大雨で白川等から大量の流木が流出したこ
ともあり、324本の流木を回収しました。
また、台風16号通過後に鹿児島湾内に大量の流木が漂流したため、八代港より「海
煌」を緊急出動させ流木1,769本(13日間)を回収しました。
(単位:m3)
4,000
漂流ごみ回収量
有明・八代海
瀬戸内海
鹿児島湾
合計
3,500
3,000
H28dは4月~11月の
回収量(速報値)
2,610
2,500
2,000
1,637
1,500
1,209
1,030
1,000
500
601
435
635
1,107 1,095
1,229
1,205
578
440
320
642
753
220
0
H21d
H22d
H23d
H24d
H25d
H26d
平成24年7月九州北部豪雨
H27d
流木324本含む
H28d
流木1,769本
(13日間)
海洋環境整備船とは、海面を漂流するごみや油の回収、水質等海洋環境調査を行う船舶で、九州
地方整備局では「海輝」、「海煌」、「がんりゅう」の3隻を運用しております。
「海輝(かいき)」(基地港:熊本港)
「海煌(かいこう)」(基地港:八代港)
【問い合わせ先】
国土交通省 九州地方整備局
海洋環境・技術課長
港湾空港部
有江 浩一
「がんりゅう」(基地港:北九州港)
代表:092-418-3340
直通:092-418-3380
①「有明・八代海」での月別漂流ごみ回収実績(海洋環境整備船「海輝」「海煌」)
(単位:m3)
700
654
H26d月別回収量
H27d月別回収量
H28d月別回収量
600
500
400
熊本地震後の大雨で流出した大量の流木等を回収
424
323
300
200
100
40 30 28
53
漂流ごみ回収量
429
341
287
302
217
180
112
198169
117
72
15
8 8
7 11 11
0
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
漁業者と連携したごみ回収の状況
(漁業者が回収した漂流ごみの受け取り)
熊本地震後の梅雨時期に回収した流木
②「瀬戸内海」での月別漂流ごみ回収実績(海洋環境整備船「がんりゅう」)
(単位:m3)
700
600
500
400
漂流ごみ回収量
H26d月別回収量
H27d月別回収量
H28d月別回収量
梅雨時期の大雨による大量ごみ回収
456
322
300
218
200
100
12 9 3
14 5 7
4月
5月
210
137
47 32
46
41
57
92
5
38 29
3
11 4 2
10月
11月
0
6月
7月
8月
9月
瀬戸内海
有明・八代海
海上を漂う萱・草類
管轄区域
③「鹿児島湾」での流木回収実績(海洋環境整備船「海煌」)
平成28年9月の台風16号通過後、鹿児島湾内で大量の流木が漂流し、ジェットフォイル等の船
舶航行の安全性が損なわれる恐れがありました。
九州地方整備局は、第十管区海上保安本部及び鹿児島県からの流木回収への協力要請を受け、
八代港を基地港とする海洋環境整備船「海煌」を緊急出動させ回収作業を実施し、9月23日から
10月11日まで(実作業日数13日間)に流木1,769本を回収しました。
桜島フェリーの航路近くを漂流する大量の流木
多関節クレーンを使用し流木を回収する「海煌」」
フェリーが行き交う航路上での流木の回収(左が「海煌」)
有明海
八代海
鹿児島港
長尺流木(12m)の陸揚げ
熊本港
「海煌」基地港
(八代港)
鹿児島湾
:「海煌」
出動経路
「海煌」船上より流木を調査する職員
:「海煌」が流木を回収した海域
「海煌」の出動経路及び流木を回収した主な海域