地域金融機関と連携し中小企業の新事業を支援しました

平成 28 年 12 月 20 日
地域金融機関と連携し中小企業の新事業を支援しました
~「グレーゾーン解消制度」を活用~
関東経済産業局は株式会社横浜銀行と連携し、グレーゾーン解消制度の活用を
通じて中小企業の新事業を支援しました。当該新事業が医薬品、医療機器等の
品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下、医薬品医療機器法と言
う。)の適用を受けるか否かについて確認のサポートを行ったものです。
本件は、関東経済産業局が策定する「地域金融機関との連携プログラム 2016」
において、金融機関と連携して創出した初めての事例になります。
1.支援内容
(1)事業者名:株式会社 Libra(神奈川県鎌倉市)
(法人番号 6021001047213)
(2)支援内容:事業内容の評価、ソリューション(グレーゾーン解消制度)
の提案、申請書の作成サポート等を実施。
(3)新事業内容:薬局間での医療用医薬品の売買を支援するシステムによっ
て、当該医薬品の品質が適切に管理できる方法で配送するサ
ービス
※金融機関と連携したグレーゾーン解消制度の活用支援スキームは、当局が策
定する「地域金融機関との連携プログラム 2016」によるものです。
地域金融機関との連携プログラムの概要は別紙 P1、グレーゾーン解消制度ス
キームは P2 太枠をご参照下さい。
2.「グレーゾーン解消制度」の活用結果
今般、事業者より、薬局間での医療用医薬品の売買を支援するシステムによ
って、当該医薬品の品質が適切に管理できる方法で配送するサービスについて、
医薬品医療機器法第八条(管理者の義務)及び同法施行規則第十五条の四(競
売による医薬品の販売の禁止)の規定に抵触するか否か、照会がありました。
関係省庁が検討を行った結果、同法第八条は、薬局の管理者の義務を規定し
たものであり、薬局管理者が品質保持、購入先の薬局が確実に受け取ること等、
適切な管理を実施している場合は、事業者が照会の方法でサービスを実施する
ことは問題ない旨、また、本システムでは、事業者が予め定めたルールにより
販売価格が自動的に決定されることから、同法施行規則第一五条の四の規定に
抵触しない旨の回答があり、照会内容について規制の適用の有無が明確になり
ました。
これにより、薬局間の医療用医薬品の売買に係る、医薬品医療機器法の規制
適用範囲がより明確となり、本サービスの導入が進むことで、効率的な流通体
制の構築が図られ、薬局における医療用医薬品の適正な在庫量の管理に資する
ことが期待されます。
3.「グレーゾーン解消制度」の概要
産業競争力強化法に基づく「グレーゾーン解消制度」は、事業に対する規制
の適用の有無を、事業者が照会することができる制度です。
事業者が新事業活動を行うに先立ち、あらかじめ規制の適用の有無について、
政府に照会し、事業所管大臣から規制所管大臣への確認を経て、規制の適用の
有無について、回答するものです(本件の場合、事業所管大臣は経済産業大臣、
規制所管大臣は厚生労働大臣となります)。
[本発表資料のお問い合せ先]
経済産業省 関東経済産業局
地域経済部 地域経済課 金融連携推進室長 佐藤
電
話: 048-600-0256(直通)
F A X: 048-601-1311
担 当 者: 飯村、森
地域金融機関との連携プログラム2016
<抜粋>
関東経済産業局
地域金融機関との連携プログラムとは
■経済産業局と金融機関にはそれぞれに強みと課題が存在。金融連携とは、お互いの強みを組み合
わせることで効果的な中小企業支援を行い、中小企業等の生産性等の向上・地域経済の活性化を
目指す取組であり、その具体的なアクションを取りまとめたものが「地域金融機関との連携プロ
グラム(以下、「金融連携プログラム」という)」である。
■平成20年度に初めて金融連携プログラムを策定し、平成28年3月末現在、管内金融機関のうち9
2機関と連携。預金額・貸出金額で9割を超える金融機関と連携している。
※本プログラムにおいては、金融機関とは地方銀行、第二地方銀行、信用金庫、信用組合をいう。
■経済産業局の強みと課題
金融連携のスキーム
・豊富な政策手段
・地域の隅々までの
施策の浸透と活用
■金融機関の強みと課題
連携
・地域密着した営業網、
企業ネットワーク
・地域密着型金融の充実
■中小企業等への事業支援
・施策情報提供
・販路開拓支援
・経営支援 等
・中小企業等の生産性・収益力の向上
・地域経済の活性化
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金融連携プログラム2016の具体的アクション①(金融機関と連携した企業支援)[新規][重点]
■中小企業等の生産性・収益力向上を図るため、海外展開、中核企業の創出・成長、稼ぐ力の向上
の3点について、当局と金融機関が連携し、企業発掘・支援を重点的に実施。新輸出大国コンソー
シアム、中核企業支援スキーム、グレーゾーン解消制度等の施策を積極活用する。
<海外展開をサポート>
<中核企業の創出・成長をサポート>
<稼ぐ力の向上をサポート>
 新輸出大国コンソーシアムを活用
して、海外展開を目指す中小企業
等を金融機関と連携してサポート。
 当局が行う地域中核企業支援の取
組を金融機関に案内し、地域中核
企業候補の創出・成長に相乗効果
を持たせる。
【新事業】
 中小企業等が行う新事業について、
グレーゾーン解消制度等(※)を活
用し規制の有無を確認。
関
東
経
産
局
適宜相談
必要に応じて
局も同席
金
融
機
関
制度周知
相談
中
小
企
業
等
関
東
経
産
局
イベント等
の情報提供
企業の紹介
JETROへの取次、
同席、フォロー
JETRO
金
融
機
関
案内
参加意思
表示
中
小
企
業
等
支援
イベント例:医療機器・ものづくり商談会
<新輸出大国コンソーシアム>スキーム図
医療機器等関連
メーカーが有する
開発・改良ニーズ
と、地域の優れた
ものづくり企業が
有する技術を結び
つけるための商談
会を開催。
<商談会の様子>
※企業実証特例制度含む
関
経
東
済
経
産
情報共有
産
業
連携
局
省
制度
周知
相談
金
融
機
関
制度
周知
相談
中
小
企
業
等
関連する規制の有無や
申請書の記載をサポート
 新事業が、■■法の規制に抵触する可能性
があるか確認したい。
【経営力向上】
 中小企業等経営強化法の活用促進に
向け周知を行う。
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