平成 28 年 12 月 26 日 統計分析課 分析活用班 お 知 ら せ 藤井・伊賀 内線 2351 直通 086-226-7258 平成26年度岡山県県民経済計算について ○経済成長率 【名目】▲ 0.3 % 【実質】▲ 1.7 % ○県内総生産 【名目】7 兆 2,428 億円 【実質】7 兆 9,351 億円 ○県民所得 5 兆 2,160 億円(前年度比 ▲ 2.3 %) ○1人当たり県民所得 2,711 千円(前年度比 ▲ 2.0 %) 【参 考】 1 県民経済計算とは 県内各産業の経済活動によって、1年間に生み出された付加価値を、生産・分配・ 支出の異なった側面からとらえ、県の経済規模、産業構造等を明らかにするものです。 2 推計方法 国勢調査、工業統計調査など数多くの統計調査(一次統計)や直接照会データを基 に加工、計算して作成する二次統計です。国勢調査のように調査が行われない年につ いては、統計処理により推計しています。 3 県民経済計算の相互関連図 (単位:億円) 産 出 額 164,983 県 内 総 生 産 72,428 県 内総 生産 ( 生 産 ) 72,428 生産・輸入品に 県内純生産(要素費用) 50,000 ┌ 県外からの純所得 県 民所 得 ( 分 配 ) 52,160 県 内総 生産 ( 支 出 ) 72,428 中 間 投 入 92,555 課される税(純) 7,996 固定資本減耗 14,431 (2,160) 財産 県民雇用者報酬 35,810 所得 3,474 企業所得 12,876 政府最終 消費支出 16,299 民間最終消費支出 43,327 -1- 総資本形成等 12,801 【概 要】 Ⅰ 岡山県経済の動き 実質経済成長率は 1.7 %減となり、2年ぶりのマイナス成長となった。 製造業などが減少したことにより、県内総生産(名目)は前年度に比べ 0.3 %減と なった。 県民雇用者報酬、財産所得は増加したものの、企業所得が大きく減少したため、県民 所得は前年度に比べ 2.3 %減となり、2年ぶりの減少となった。 なお、県民所得を岡山県の総人口で除した1人当たり県民所得は、2,711 千円となり、 2年ぶりの減少となった。 総合的な物価指数であるデフレーターは5年ぶりの上昇となった。 (参考)日本経済の動き 平成26年度の日本経済は、4月に実施された消費税率引上げに伴う駆け込み需要の 反動の影響を受けて、個人消費が年度当初大きなマイナスとなって以降、反動減からの 回復も緩やかなものにとどまり、景気の回復力に弱さが見られた。しかし、年末以降は 消費者マインドが下げ止まり、個人消費や住宅投資にも底堅さが見られる中、生産にも 持ち直しの動きがみられるようになった。その結果、国の経済成長率は名目 1.5 %増、 実質 1.0 %減となった。 10.0 9.0 8.0 7.0 6.0 5.0 4.0 3.0 2.0 1.0 0.0 -1.0 -2.0 -3.0 -4.0 -5.0 -6.0 岡山県 国 図 1 実質経済成長率の推移 (%) 8.2 4.3 2.3 1.1 1.5 1.9 3.5 1.8 3.9 4.8 1.8 0.9 0.4 2.0 1.4 0.4 -0.1 0.1 -0.9 -3.7 -1.9 -4.3 平14 平15 平16 -1.0 -2.0 平17 平18 平19 -1.7 -5.1 平20 注) 連鎖方式(平成17暦年連鎖価格)による -2- 平21 平22 平23 平24 平25 平26 (年度) 岡山県(実額) 岡山県(前年度比) 図2 1人当たり県(国)民所得の推移 国 (前年度比) (千円) 3,500 (%) 10.0 8.0 6.0 4.0 3,000 2.0 0.0 -2.0 2,500 -4.0 -6.0 -8.0 2,000 -10.0 平13 平14 平15 平16 平17 平18 平19 平20 平21 平22 平23 平24 平25 平26 (年度) 表1 年度 名目県内総生産 岡山県 総 括 実質県内総生産 増加率 億円 岡山県 % 表 県民所得 増加率 億円 岡山県 % 1人当たり県(国)民所得 増加率 億円 岡山県 % 千円 国 千円 平13 76,492 - 73,000 - 55,122 - 2,820 2,883 14 75,936 ▲ 0.7 73,308 0.4 54,447 ▲ 1.2 2,784 2,855 15 74,988 ▲ 1.2 73,270 ▲ 0.1 54,294 ▲ 0.3 2,773 2,883 16 74,538 ▲ 0.6 73,317 0.1 54,077 ▲ 0.4 2,761 2,897 17 76,538 2.7 76,443 4.3 55,839 3.3 2,853 2,928 18 81,136 6.0 82,705 8.2 59,188 6.0 3,025 2,957 19 79,579 ▲ 1.9 81,951 ▲ 0.9 58,157 ▲ 1.7 2,973 2,978 20 74,895 ▲ 5.9 78,438 ▲ 4.3 53,213 ▲ 8.5 2,724 2,773 21 71,447 ▲ 4.6 74,447 ▲ 5.1 50,399 ▲ 5.3 2,587 2,690 22 71,032 ▲ 0.6 75,507 1.4 50,833 0.9 2,613 2,755 23 72,851 2.6 79,148 4.8 52,376 3.0 2,699 2,737 24 70,597 ▲ 3.1 77,658 ▲ 1.9 51,646 ▲ 1.4 2,668 2,754 25 72,680 3.0 80,725 3.9 53,414 3.4 2,767 2,821 26 72,428 ▲ 0.3 79,351 ▲ 1.7 52,160 ▲ 2.3 2,711 2,868 -3- Ⅱ 県民経済計算の推計 1 県内総生産(生産側) 平成26年度の県内総生産は、名目で 7 兆 2,428 億円で前年度に比べ 0.3 %の減少 となった。 産業別に見ると、第1次産業は、733 億円で、農業、林業、水産業が全て増加したこと により 1.3 %増となった。 第2次産業は、2 兆 2,054 億円で 3.3 %の減となった。製造業は、鉄鋼、電気機械等 が増加したものの、石油・石炭製品、輸送用機械が大幅に減少したため、4.6 %減となっ た。建設業は 4.3 %増となった。 第3次産業は、卸売・小売業等が減少したものの、電気・ガス・水道業、運輸業等が増 加したため、4 兆 8,914 億円で 0.8 %増となった。 物価変動の影響を取り除いた実質県内総生産は、5ページのとおり 7 兆 9,351 億円と なり 1.7 %減となった。 表2 経済活動別県内総生産(生産側、名目) 経 済 活 動 の 種 類 実 額 25年度 対前年度増加率 26年度 25年度 (単位:億円、%) 構 成 比 26年度 25年度 26年度 1 産 業 (1)農 業 (2)林業 (狩猟業を含む) (3)水 産 業 第1次産業 (4)鉱 業 (5)製 造 業 (6)建 設 業 第2次産業 (7)電気・ガス・水道業 (8)卸 売・小 売 業 (9)金 融・保 険 業 (10)不 動 産 業 (11)運 輸 業 (12)情 報 通 信 業 (13)サ ー ビ ス 業 2 政 府 サ - ビ ス 生 産 者 (1)電気・ガス・水道業 (2)サ - ビ ス 業 (3)公 務 3 対家計民間非営利サービス生産者 (1)サ - ビ ス 業 第3次産業 64,215 625 47 52 724 80 19,428 3,307 22,815 1,557 7,741 2,364 9,633 3,436 2,389 13,556 6,191 430 1,981 3,779 1,666 1,666 48,534 63,752 3.1 630 ▲ 14.4 48 6.5 55 ▲ 16.1 733 ▲ 13.4 78 2.4 18,526 13.1 3,450 2.7 22,054 11.5 1,807 ▲ 1.5 7,548 ▲ 1.3 2,393 ▲ 2.6 9,664 ▲ 0.4 3,608 ▲ 3.4 2,341 ▲ 1.2 13,606 0.7 6,320 0.2 442 ▲ 0.2 2,018 4.5 3,860 ▲ 1.8 1,628 ▲ 0.5 1,628 ▲ 0.5 48,914 ▲ 0.6 ▲ 0.7 0.9 2.0 5.9 1.3 ▲ 2.6 ▲ 4.6 4.3 ▲ 3.3 16.0 ▲ 2.5 1.2 0.3 5.0 ▲ 2.0 0.4 2.1 2.8 1.9 2.1 ▲ 2.3 ▲ 2.3 0.8 88.4 0.9 0.1 0.1 1.0 0.1 26.7 4.5 31.4 2.1 10.7 3.3 13.3 4.7 3.3 18.7 8.5 0.6 2.7 5.2 2.3 2.3 66.8 88.0 0.9 0.1 0.1 1.0 0.1 25.6 4.8 30.4 2.5 10.4 3.3 13.3 5.0 3.2 18.8 8.7 0.6 2.8 5.3 2.2 2.2 67.5 4 小 計 (1+2+3) 72,072 71,701 2.8 ▲ 0.5 99.2 99.0 967 359 1,290 563 14.3 ▲ 1.5 33.4 56.7 1.3 0.5 1.8 0.8 7 2,6 80 7 2, 42 8 3. 0 ▲ 0. 3 10 0. 0 100 .0 5 輸入品に課される税・関税 6(控除)総資本形成に係る消費税 7 県内総生産(4+5-6) -4- 表3 経済活動別県内総生産(生産側、実質) 平成17暦年連鎖価格 経 済 活 動 の 種 類 実 額 25年度 対前年度増加率 26年度 25年度 (単位:億円、%) 寄 与 度 26年度 25年度 1 産 業 (1)農 業 (2)林業 (狩猟業を含む) (3)水 産 業 第1次産業 (4)鉱 業 (5)製 造 業 (6)建 設 業 第2次産業 (7)電気・ガス・水道業 (8)卸 売・小 売 業 (9)金 融・保 険 業 (10)不 動 産 業 (11)運 輸 業 (12)情 報 通 信 業 (13)サ ー ビ ス 業 2 政 府 サ - ビ ス 生 産 者 (1)電気・ガス・水道業 (2)サ - ビ ス 業 (3)公 務 3 対家計民間非営利サービス生産者 (1)サ - ビ ス 業 第3次産業 71,945 733 40 52 824 52 25,743 3,203 28,923 1,374 7,788 3,173 10,148 3,513 2,800 13,590 6,572 423 2,153 4,000 1,825 1,825 50,789 70,329 4.4 ▲ 2.2 746 ▲ 7.6 1.7 43 ▲ 15.9 8.7 50 ▲ 18.5 ▲ 5.3 838 ▲ 8.8 1.6 46 ▲ 0.6 ▲ 10.9 24,350 16.3 ▲ 5.4 3,281 1.6 2.4 27,681 13.9 ▲ 4.3 1,422 ▲ 9.6 3.5 7,372 ▲ 1.7 ▲ 5.3 3,242 3.0 2.2 10,262 0.4 1.1 3,574 ▲ 2.7 1.7 2,713 1.2 ▲ 3.1 13,327 1.4 ▲ 1.9 6,528 0.5 ▲ 0.7 426 ▲ 1.1 0.5 2,128 5.2 ▲ 1.1 3,978 ▲ 1.5 ▲ 0.6 1,771 0.1 ▲ 2.9 1,771 0.1 ▲ 2.9 50,197 ▲ 0.0 ▲ 1.2 4 小 計 80,354 78,645 3.9 745 369 985 385 8 0,7 25 6 5 輸入品に課される税・関税 6(控除)総資本形成に係る消費税 7 県内総生産(連鎖価格) 8 開 差 (7-1-2-3-5+6) 26年度 3.9 0.1 0.0 0.0 0.1 0.0 4.6 0.1 4.5 0.2 0.2 0.1 0.0 0.1 0.0 0.2 0.0 0.0 0.1 0.1 0.0 0.0 0.0 ▲ 2.0 0.0 0.0 ▲ 0.0 0.0 ▲ 0.0 ▲ 1.7 0.1 ▲ 1.5 0.1 ▲ 0.5 0.1 0.1 0.1 ▲ 0.1 ▲ 0.3 ▲ 0.1 0.0 ▲ 0.0 ▲ 0.0 ▲ 0.1 ▲ 0.1 ▲ 0.7 ▲ 2.1 3.9 ▲ 2.1 2.6 ▲ 1.3 32.2 4.3 0.0 ▲ 0.0 0.3 0.0 7 9,35 1 3 .9 ▲ 1.7 3 .9 ▲ 1.7 122 - - - - ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ 連鎖方式による実質値は、加法整合性がない(総計と内訳は一致しない)ため、開差項目を設けている。 「名目値」と「実質値」 名目値は、その年の「価格」で評価したもので、実質値は、名目値から物価変動の影響を取り除い たものです。名目値は、モノやサービスの「量」と「価格変化」の組合せによって変動しますが、実 質値は、「量」の変化のみによります。このため、経済成長率を考えるときは、実質値を用います。 「政府サービス生産者」と「対家計民間非営利サービス生産者」 両者とも利潤追求を旨とせず、社会的・公共的サービスを生産しています。 政府サービス生産者には、国の出先機関や地方公共団体、政府の強い監督下にある独立行政法人等 が含まれ、電気・ガス・水道業、サービス業及び公務に分けられます。 対家計民間非営利サービス生産者には、労働組合、政党、宗教団体、私立学校等が含まれ、これら は全てサービス業に分類されます。 -5- ○ 経済活動別寄与度 県内総生産(名目)の増加率 0.3 %減に対する経済活動別の寄与度は、図3のとお りとなり、電気・ガス・水道業、運輸業等がプラスとなったものの、製造業が 1.24 % 減となった。 図3 県内総生産(名目)の対前年度増加率に対する経済活動別寄与度 農林水産業 0.01 鉱業 0.00 -1.24 製造業 0.20 建設業 電気・ガス・水道業 0.34 -0.27 卸売・小売業 金融・保険業 0.04 不動産業 0.04 0.24 運輸業 -0.07 情報通信業 サービス業 0.07 0.18 政府サービス生産者 対家計民間非営利サービス生産者 -0.05 -1.4 -1.2 -1.0 -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 (%) 経済活動別の増減額(H26年度-H25年度) 注) 寄与度 = H25年度県内総生産 ○ 製造業の業種別寄与度 製造業の県内総生産(名目)の増加率は、4.6 %減となり2年ぶりに減少した。これ を業種別の寄与度でみると図4のとおりとなり、鉄鋼が 3.49 %増となったが、石油・ 石炭製品が 5.77 %減、輸送用機械が 4.71 %減となった。 図4 製造業の対前年度増加率に対する業種別寄与度 食料品 0.41 繊維 0.15 パルプ・紙 -0.05 化学 -0.35 石油・石炭製品 -5.77 窯業・土石製品 0.00 鉄鋼 3.49 非鉄金属 0.08 金属製品 0.25 一般機械 0.66 電気機械 1.34 輸送用機械 -4.71 精密機械 0.04 その他の製造業 -0.20 -7.0 注) 寄与度 = -6.0 -5.0 -4.0 -3.0 -2.0 -1.0 業種別の増減額(H26年度-H25年度) H25年度 製造業の県内総生産 -6- 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 (%) 2 県民所得の分配 平成26年度の県民所得は、総額 5 兆 2,160 億円で前年度に比べ 2.3 %減となり、 2年ぶりの減少となった。 県民所得の約 2/3 を占める県民雇用者報酬は 1.7 %増、財産所得(企業以外の利子・ 配当等の純受取)は、4.8 %増となった。企業所得は、民間法人企業の所得の減少により、 13.5 %減となった。 1人当たり県民所得は、2,711 千円で 2.0 %減となった。 表4 項 目 県民所得の分配 実 額 25年度 対前年度増加率 26年度 25年度 (単位:億円、%) 構 成 比 26年度 25年度 26年度 1 県民雇用者報酬 35,217 3 5,810 1.6 1.7 65.9 68.7 (1) 賃金・俸給 29,769 30,467 1.1 2.3 55.7 58.4 (2) 雇主の社会負担 2 財 産 所 得 (非 企 業 部 門 ) (1) 一般政府 (2) 家 計 (3) 対家計民間非営利団体 3 企 業 所 得 (法 人 企 業 の 分 配 所 得 受 払 後 ) (1) 民間法人企業 5,448 5,343 3.9 ▲ 1.9 10.2 10.2 3,315 3,474 8.6 4.8 6.2 6.7 ▲ 781 ▲ 799 5.3 ▲ 2.4 ▲ 1.5 ▲ 1.5 4,050 4,224 5.7 4.3 7.6 8.1 46 50 1.4 8.0 0.1 0.1 14,882 1 2,876 7.0 ▲ 1 3.5 27.9 24.7 8,713 6,739 13.8 ▲ 22.7 16.3 12.9 (2) 公的企業 407 22.4 0.8 1.0 (3) 個人企業 5,761 5,638 1.4 ▲ 2.1 10.8 10.8 53,414 5 2,160 3.4 ▲ 2.3 100.0 100.0 6,874 7,996 8.5 16.3 - - 60,288 60,157 4.0 ▲ 0.2 - - 7,665 ▲ 17.7 ▲ 1.1 - - 4 県 民 所 得 (要 素 費 用 表 示 )(1 + 2 + 3 ) 5 生産・輸入品に課される税(控除)補助金 6 県民所得(市場価格表示)(4+5) 7 その他の経常移転(純) 7,750 499 ▲ 29.4 8 県民可処分所得 (6+7) 68,037 67,821 1.0 ▲ 0.3 - - 9 県民最終消費支出 59,310 59,627 2.5 0.5 - - 10 県民貯蓄 (8-9) 8,727 8,195 ▲ 8.6 ▲ 6.1 - - 11 県民貯蓄率 (10÷8) 12.8% 12.1% - - - - 1,930,161 1,924,147 ▲ 0.3 ▲ 0.3 - - 3.7 ▲ 2.0 - - 岡山県総人口(単位:人) 1人当たり県民所得(単位:千円) 2,767 2,711 「1人当たり県民所得」 県民所得は、生産活動により生み出された付加価値を、生産活動に参加した労働者や企業等に配分 したもので、県民雇用者報酬、財産所得、企業所得からなります。 1人当たり県民所得は、県民所得をその年の「10月1日現在推計人口(総務省)」で除したもの で、企業の利益なども含んでいるため、個人の所得水準を表す指標ではありません。 -7- 3 県内総生産(支出側) 平成26年度の県内総生産(名目)7 兆 2,428 億円を支出側からみると、その約6 割を占める民間最終消費支出は前年度に比べ 0.1 %減となり、政府最終消費支出と総 資本形成はそれぞれ 2.2 %増、4.1 %増となった一方、財貨・サービスの移出入 (純)等が減少したため、全体では 0.3 %減となった。 物価変動の影響を取り除いた実質(平成17暦年固定基準年方式)の県内総生産(支 出側)は、9ページのとおり総額 7 兆 9,548 億円で 2.2 %減となった。 表5 項 目 1 民間最終消費支出 (1)家計最終消費支出 (2)対家計民間非営利団体 最終消費支出 2 政府最終消費支出 県内総生産(支出側、名目) (単位:億円、%) 実 額 対前年度増加率 構 成 比 寄 与 度 25年度 26年度 25年度 26年度 25年度 26年度 25年度 26年度 43,361 43,327 2.9 ▲ 0.1 59.7 59.8 1.7 ▲ 0.0 42,203 42,252 2.9 0.1 58.1 58.3 1.7 0.1 1,158 1,075 4.7 ▲ 7.1 1.6 1.5 0.1 ▲ 0.1 15,949 16,299 1.5 2.2 21.9 22.5 0.3 0.5 3 総資本形成 14,964 15,575 3.6 4.1 20.6 21.5 0.7 0.8 (1)総固定資本形成 15,151 15,442 6.0 1.9 20.8 21.3 1.2 0.4 a 民 間 11,942 12,207 4.5 2.2 16.4 16.9 0.7 0.4 (a) 住 宅 2,367 2,165 12.1 ▲ 8.5 3.3 3.0 0.4 ▲ 0.3 (b) 企業設備 9,575 10,042 2.8 4.9 13.2 13.9 0.4 0.6 b 公 的 3,209 3,236 11.9 0.8 4.4 4.5 0.5 0.0 ▲ 187 132 - - ▲ 0.3 0.2 ▲ 0.5 0.4 ▲ 1,594 ▲ 2,773 - - ▲ 2.2 ▲ 3.8 0.1 ▲ 1.6 856 - - 1.9 1.2 1.7 ▲ 0.7 (2)統計上の不突合 ▲ 2,946 ▲ 3,630 5 県 内 総 生 産 (支 出 側 、 市 場 価 格 ) 72,680 72,428 (1+2+3+4) 6 県外からの所得(純) 1,897 2,160 - - ▲ 4.1 ▲ 5.0 ▲ 1.5 ▲ 0.9 3.0 ▲ 0.3 100.0 100.0 (2)在庫品増加 4 財貨・サービスの移出入(純)・ 統計上の不突合 (1)財貨・サ-ビスの移出入(純) 7 県民総所得(市場価格)(5+6) 1,352 74,577 74,588 3.0 ▲ 0.3 23.6 13.9 2.6 3.0 - - 3.4 0.0 102.6 103.0 - - ※移出入(純)とは、移出から移入を差し引いたものである。 ※寄与度とは、各項目の対前年度増加額を前年度の県内総生産で除したものである。 「県内総生産(支出側)」 ①家計の支出や対家計民間非営利団体がサービスを提供するために必要とした費用からなる民間最 終消費支出、②国や県、市町村などが生産したサービスを自ら消費したとみなす政府最終消費支出、 ③住宅投資、企業の設備投資、公共投資などの総資本形成、④県外への財貨・サービスの移出から移 入を差し引いた財貨・サービスの移出入(純)の4つからなります。 概念上、県内総生産(生産側)と等しいため、生産側との差額は「統計上の不突合」として県内総 生産(支出側)に計上します。 -8- 表6 平成17暦年固定基準年方式 項 目 1 民間最終消費支出 (1)家計最終消費支出 (2)対家計民間非営利団体 最終消費支出 2 政府最終消費支出 県内総生産(支出側、実質) (単位:億円、%) 実 額 対前年度増加率 構 成 比 寄 与 度 25年度 26年度 25年度 26年度 25年度 26年度 25年度 26年度 48,767 47,577 4.0 ▲ 2.4 60.0 59.8 2.4 ▲ 1.5 47,535 46,447 4.0 ▲ 2.3 58.5 58.4 2.3 ▲ 1.3 1,232 1,130 4.8 ▲ 8.3 1.5 1.4 0.1 ▲ 0.1 16,425 16,447 1.6 0.1 20.2 20.7 0.3 0.0 3 総資本形成 15,274 15,528 2.6 1.7 18.8 19.5 0.5 0.3 (1)総固定資本形成 15,454 15,401 4.8 ▲ 0.3 19.0 19.4 0.9 ▲ 0.1 12,415 12,430 3.7 0.1 15.3 15.6 0.6 0.0 ▲ 0.3 a 民 間 (a) 住 宅 (b) 企業設備 b 公 的 (2)在庫品増加 4 財貨・サービスの移出入(純)・ 統計上の不突合 (1)財貨・サ-ビスの移出入(純) (2)統計上の不突合 5 県内総生産(支出側、市場価格) (1+2+3+4) 6 県外からの所得(純) 7 県民総所得(市場価格)(5+6) 2,239 1,980 2.8 2.5 0.2 10,176 10,450 2.6 2.7 12.5 13.1 0.3 0.3 3,040 2,971 9.7 ▲ 2.3 3.7 3.7 0.3 ▲ 0.1 ▲ 180 128 - - ▲ 0.2 0.2 ▲ 0.4 0.4 845 ▲ 4 - - 1.0 ▲ 0.0 0.1 ▲ 1.0 4,187 4,028 - - 5.1 5.1 1.7 ▲ 0.2 ▲ 3,342 ▲ 4,032 - - ▲ 4.1 ▲ 5.1 ▲ 1.6 ▲ 0.8 79,5 48 3.4 ▲ 2.2 10 0.0 100. 0 3.4 ▲ 2.2 2,122 2,373 24.1 11.8 2.6 3.0 - - 83,434 81,921 3.8 ▲ 1.8 102.6 103.0 - - 81,31 2 9.1 ▲ 11.5 「民間最終消費支出」 家計最終消費支出と対家計民間非営利団体最終消費支出からなります。 家計最終消費支出は、家計が新規にモノやサービスを得るために支出した額で、食料・非アルコー ル飲料、被服・履物、交通、教育など目的別に 12 項目に区分されています。 対家計民間非営利団体最終消費支出は、私立学校や私立社会福祉施設、宗教団体などの対家計民間 非営利サービス生産者の産出額からサービスの販売額(授業料など)を控除したものです。 「政府最終消費支出」 国の出先機関、県、市町村などが公共サービスを提供するために必要とした費用で、人件費、物件 費、固定資本減耗、医療保険給付等の社会保障費が含まれます。政府サービス生産者の産出額から、 家計への販売額(国公立学校の授業料や下水道の使用料など)を差し引いたものに、医療保険給付分 や教科書購入費等の家計への移転的支出(現物社会給付)を加えたものです。 「総固定資本形成」 一言で言うと「資産への投資」です。資産には建物や機械設備だけでなく、ソフトウェアなどの無 形の固定資産も含みます。ただし、土地や中古品等の純販売額は除かれます。 表5及び表6では、総固定資本形成を①民間の「住宅」投資、②民間の「企業設備」投資、③上水 道や道路、橋、公営住宅などの公共投資を示す「公的」の3項目に分類しています。 -9- 平成26年度 県民経済計算の相互関連図 (単位:億円) 1 産 出 額 (市場価格) 県内総生産(市場価格) 72,428 164,983 生 2 県内総生産 (市場価格) 県内純生産 (市場価格) 57,996 固定資本 減耗 14,431 県内純生産(市場価格) 57,996 72,428 3 中 間 投 入 92,555 生産・輸入品に 県内純生産(要素費用) (50,000) 課される税(純) 7,996 産 4 県内純生産 (要素費用) 政府サービス 対家計民 生 産 者 間非営利 サービス 産 業 44,317 50,000 4,238 生産者 └ 1,444 ┌県外からの純所得 2,160 5 県民総生産 (市場価格) 県内総生産(市場価格) (72,428) 74,588 面 ┌県外からの純所得 (2,160) 6 県民純生産 (要素費用) 52,160 7 県内純生産(要素費用) (50,000) 県民所得 (要素費用) 県民雇用者報酬 財産 所得 企業所得 52,160 35,810 3,474 12,876 分 8 配 県民所得 (市場価格) 60,157 生産・輸入品に 課される税(純) 県民所得(要素費用) (52,160) (7,996) 面 9 県民可処分所得 (市場価格) 67,821 10 支 県内総生産 (市場価格) 民間最終消費支出 政府最終 消費支出 72,428 43,327 16,299 出 面 県民貯蓄 8,195 県民最終消費支出 59,627 総資本形成 総固定資本形成 15,442 在庫品増加 132 うち、 移出入(純) △ 2,773 ┌県外からの純所得 (2,160) 11 県民総所得 (市場価格) 74,588 県内総生産(市場価格) (72,428) 2 「県内総生産(市場価格)」=「産出額(市場価格)」-「中間投入」=10「県内総生産(市場価格)」 4 「県内純生産(要素費用)」=「県内総生産(市場価格)」-「固定資本減耗」-「生産・輸入品に課される税(純)」 5 「県民総生産(市場価格)」=「県民所得(要素費用)」 +「生産・輸入品に課される税(純)」+「固定資本減耗」 =11「県民総所得(市場価格)」 6 「県民純生産(要素費用)」=「県内純生産(要素費用)」+「県外からの純所得」=7「県民所得(要素費用)」 ※ 端数処理上、合計と内訳が一致しない場合があります。 - 10 - 856 移出入 統計上の不突合 等 △ 3,630 利 用 上 の 注 意 1 県民経済計算は、県内における経済活動によって1年間に新たに生み出された生産物の価値 (付加価値)を「生産」、「分配」、「支出」の三面からとらえ、県経済の規模や構造、県民 の所得水準等を総合的、体系的に明らかにするものです。 この概要は、国民経済計算体系(93SNA)に基づいて内閣府が提示した「県民経済計算標準 方式(平成 17 年基準版)」に準拠して推計した結果を取りまとめたものです。 この概要及び統計表等は下記のホームページ上で御覧になれます。 ホームページアドレス http://www.pref.okayama.jp/page/detail-45495.html 2 県民経済計算は、最新の統計資料の利用や推計方法の改善の見直し等によって、平成 13 年度 まで遡って改訂しており、過去の公表値と異なる場合があります。このため平成 25 年度以前の 数値についても今回公表する最新のものを御利用ください。 なお、今回の推計値(平成 17 年基準)は旧基準に基づく平成 12 年度以前の計数とは接続し ていませんので、利用にあたっては御注意ください。 3 この概要における国民経済計算の計数は、「平成 26 年度国民経済計算年報(内閣府経済社会 総合研究所国民経済計算部)」によるものです。 4 この概要では、単位未満を四捨五入しているため、総数と内訳の和が一致しない場合があり ます。 また、連鎖方式により推計した実質値については、加法整合性が成立しないため総数と内訳 は一致しません。 5 6 7 この概要における符号の用法は次のとおりです。 「▲」「-」 ············· 負数 「-」 ·················· 皆無又は該当数値なし 「0」「0.0」 ········ 単位未満 対前年度増加率は次式により算出しました。 (X1/X0-1)×(X0の符号)×100 ※X1:当年度の計数、 X0:前年度の計数 これにより、マイナスからプラスに転じた場合及びマイナス幅が縮小した場合の増加率の符 号はプラスで表示されます。 問い合わせ先 岡山県総合政策局 統計分析課 分析活用班 TEL(直通) (086) 226 – 7258 - 11 -
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