第2回 平成 28 年度 地 学 基 礎 (50 分) 注 意 事 項 1 試験開始の合図があるまで,この問題冊子の中を見てはいけない。 2 この問題冊子は 10 ページである。 試験中に問題冊子の印刷不鮮明,ページの落丁・乱丁及び汚れ等に気付いた場合は,手を挙げて 監督者に知らせること。 3 試験開始の合図前に,監督者の指示に従って,解答用紙の該当欄に以下の内容をそれぞれ正しく 記入し,マークすること。 ・①氏名欄 氏名を記入すること。 ・②受験番号,③生年月日,④受験地欄 受験番号,生年月日を記入し,さらにマーク欄に受験番号 (数字) ,生年月日(年号・数字), 受験地をマークすること。 4 受験番号,生年月日,受験地が正しくマークされていない場合は,採点できないことがある。 5 解答は,解答用紙の解答欄にマークすること。例えば, 10 と表示のある解答番号に対して 2 と解答する場合は,次の(例)のように解答番号 10 の解答欄の 2 にマークすること。 (例) 解答 番号 10 解 答 欄 1 2 3 4 6 問題冊子の余白等は適宜利用してよいが,どのページも切り離してはいけない。 7 試験終了後,問題冊子は持ち帰ってよい。 2016KN2A-13-001 地 学 基 礎 (解答番号 1 1 ∼ 20 ) 太陽に関する問 1 ∼問 4 に答えよ。 Kさんは,授業で学んだ太陽について先生に質問に行きました。 Kさん:太陽ができたのはどれくらい前なのですか? 先生 :およそ ア 前だと考えられています。これほどの長い時間,太陽の中心部では核融 合反応が起こっています。 Kさん:太陽ではどのような核融合反応が起こっているのですか? 先生 :太陽の中心部は高温・高圧で, イ 個の水素原子核が ウ 個のヘリウム原子核 に変わる核融合反応が起こり,エネルギーとなって放射されているのです。 Kさん:そうですか。ところで,図 1 の太陽表面の黒い点は黒点ですよね。 ⒜ 先生 :そうです。黒点では,その周辺が突然明るくなることがあります。この現象をフレアと いいます。図 2 はフレアが発生したときの太陽のようすを紫外線で撮影したものです。 フレアが発生すると地球にも数日以内に影響があります。 ⒝ 図 1 可視光線で撮影した太陽 図 2 フレアが発生したときの太陽(紫外線で撮影) (国立天文台の web サイトにより作成) (ESA の web サイトにより作成) ― ― 1 2016KN2A-13-002 問 1 文中の ア にあてはまる数値として最も適当なものを,次の 1 ∼ 4 のうちから一つ選 べ。解答番号は 1 。 1 50 億年 2 100 億年 3 500 億年 4 1000 億年 問 2 文中の イ と ウ に入る数値の組合せとして最も適当なものを,次の 1 ∼ 4 のう ちから一つ選べ。解答番号は 2 イ ウ 1 1 4 2 4 1 3 3 2 4 2 3 。 問 3 下線部黒点について,黒点の数が特に多いときの現象や太陽の状態として最も適当なもの ⒜ を,次の 1 ∼ 4 のうちから一つ選べ。解答番号は 3 。 1 太陽が月の引力の影響を強く受けている。 2 太陽に落下する小天体の数が増えている。 3 太陽の表面温度が約 4000 度になっている。 4 太陽の活動が活発になっている。 問 4 下線部地球にも数日以内に影響がありますについて,フレアの影響で数日以内に起こる現 ⒝ 象として最も適当なものを,次の 1 ∼ 4 のうちから一つ選べ。解答番号は 4 。 1 エルニーニョ現象 2 地震や火山噴火 3 オーロラや電波障害 4 流星の増加 ― ― 2 2016KN2A-13-003 2 地球の内部に関する問 1 ∼問 4 に答えよ。 地球は構成物質の違いなどから,層構造をしていると考えられている。図 1 は地球の層構造の 模式図である。図中のA∼Dは地球内部の各層を表している。 A B C D 図 1 地球の層構造 問 1 図 1 のA∼Dの名称の組合せとして最も適当なものを,次の 1 ∼ 4 のうちから一つ選べ。 解答番号は 5 。 A 1 マントル 2 内 核 3 4 B 地 C D 外 核 内 核 外 核 マントル 地 マントル 内 核 外 核 地 マントル 外 核 内 核 ― ― 3 地 2016KN2A-13-004 問 2 図 1 のA∼Dで,主に鉄とニッケルでできているところはどこか。また,かんらん岩質岩 石からできているところはどこか。これらの組合せとして最も適当なものを,次の 1 ∼ 4 の うちから一つ選べ。解答番号は 6 。 鉄とニッケル かんらん岩質岩石 1 C,D A 2 C,D B 3 A,B C 4 A,B D 問 3 太陽系の各惑星の内部構造も地球と同じように層構造をしていると考えられている。次に あげる太陽系の惑星の中で,地球と同じように,岩石と金属からなる内部構造をしていると 考えられるものはどれか。最も適当なものを,次の 1 ∼ 4 のうちから一つ選べ。 解答番号は 7 。 1 海王星 2 土星 3 木星 4 金星 問 4 図 1 のCとDの境界は地表から 5100 km のところにある。地球の半径を 6400 km とする と,Dの体積は地球全体の体積のおよそ何 % になるか。最も適当なものを,次の 1 ∼ 4 の うちから一つ選べ。なお,球の体積は,半径の 3 乗に比例する。解答番号は 8 。 1 1% 2 4% 3 20 % 4 36 % ― ― 4 2016KN2A-13-005 3 火山や噴火に関する問 1 ∼問 4 に答えよ。 日本の火山では,地下にマグマだまり(図 1 )をもつものが多い。地下にあるマグマが上昇する と火山噴火が起きる。火山噴火によって溶岩の他に火山ガスや火山灰などが噴出する。日本にお いては,火山噴火による被害がたびたび起こるので,私たちは火山噴火についてよく理解してお く必要がある。 マグマだまり 図 1 マグマだまりの模式図 問 1 マグマだまりについて述べた文として,最も適当なものを,次の 1 ∼ 4 のうちから一つ選 べ。解答番号は 9 。 1 マグマだまりはマグマが発生する場所である。 2 マグマだまりのマグマは地下水に岩石がとけてできたものである。 3 マグマだまりのマグマは周囲の岩石とほぼ同じ密度になっている。 4 マグマだまりはリソスフェアとアセノスフェアの境界にできる。 問 2 火山噴火を起こすしくみとして最も適当なものを,次の 1 ∼ 4 のうちから一つ選べ。 解答番号は 10 。 1 マグマだまりでマグマが冷えると体積が大きくなるから。 2 マグマだまりの熱で周囲の岩石から気体が発生するから。 3 マグマだまりの圧力が下がってマグマから気体が発生するから。 4 マグマだまりの熱で周囲の岩石をとかし,マグマの体積が大きくなるから。 ― ― 5 2016KN2A-13-006 問 3 火山ガスに含まれる成分として最も多いものを,次の 1 ∼ 4 のうちから一つ選べ。 解答番号は 11 。 1 酸素 2 水蒸気 3 硫化水素 4 アンモニア 問 4 火山灰が原因となって引き起こされる被害として誤っているものを,次の 1 ∼ 4 のうちか ら一つ選べ。解答番号は 12 。 1 農作物が枯れることがある。 2 集中豪雨が起きやすくなる。 3 雨が続くと泥 流(火山泥流)を起こすことがある。 4 鉄道や航空などの交通機関に影響を与えることがある。 ― ― 6 2016KN2A-13-007 4 地質時代に関する問 1 ∼問 4 に答えよ。 地球の歴史は,先カンブリア時代・古生代・中生代・新生代に大別される。これらは地質時代 と呼ばれ,化石から推定される生物の絶滅や出現の時期で決められている。最古の化石は約 35 億年前のものが知られており,約 5.4 億年前に始まる古生代には生物が爆発的に多様化した。そ して,それぞれの地質時代ごとに特徴的な生物の繁栄があった。 ⒜ 問 1 先カンブリア時代・古生代・中生代・新生代の長さの比を正しく表しているのはどれか。 最も適当なものを,次の 1 ∼ 4 のうちから一つ選べ。解答番号は 13 。 地球の誕生 1 現在 先カンブリア時代 古生代 中生代 新生代 2 3 4 問 2 先カンブリア時代にはどのような生物が現れたか。最も適当なものを,次の 1 ∼ 4 のうち から一つ選べ。解答番号は 1 硬い 14 。 や歯をもつ生物が現れた 2 多細胞生物が現れた 3 陸上に生息する生物が現れた 4 脊椎動物が現れた 問 3 地球史上最大規模の大量絶滅は古生代末期に起こった。古生代末期の地質時代はどれか。 最も適当なものを,次の 1 ∼ 4 のうちから一つ選べ。解答番号は 15 。 1 古第三紀 2 三畳紀 3 ペルム紀 4 ジュラ紀 ― ― 7 2016KN2A-13-008 問 4 下線部地質時代ごとに特徴的な生物の繁栄について,新生代の特徴として最も適当なもの ⒜ を,次の 1 ∼ 4 のうちから一つ選べ。解答番号は 16 。 1 哺 乳 類と人類の繁栄 2 大型爬虫類とアンモナイトの繁栄 3 魚類・両生類の繁栄 4 海に生息する無脊椎動物の繁栄 ― ― 8 2016KN2A-13-009 5 海洋の循環に関する問 1 ∼問 4 に答えよ。 海洋には,深層循環(上下方向の循環)と呼ばれる,表層から深層への海水の大循環がある。 ある特定の海域で沈み込んだ海水は,図 1 に示すように,深層をゆっくりと流れ,地球規模の ⒜ 循環を形成している。沈み込んだ海水が再び表層近くへ上昇するまでに約 1000 ∼ 2000 年を要す ⒝ ると考えられている。 暖かい 表層流 冷たく高塩分の 深層流 は大気への熱の放出 図 1 表層から深層への海水の大循環モデル 図中の矢印は流れの方向を示す。 (「IPCC Climate Change 2001 Synthesis Report」により作成) 問 1 下線部ある特定の海域として最も適当なものを,次の 1 ∼ 4 のうちから一つ選べ。 ⒜ 解答番号は 17 。 1 インド洋 2 赤道大西洋 3 赤道太平洋 4 北大西洋 問 2 深層循環(上下方向の循環)が形成される原因として最も適当なものを,次の 1 ∼ 4 のうち から一つ選べ。解答番号は 18 。 1 活発な蒸発によって,海水の密度が減少するため。 2 海水の一部が凍ることで,残った海水の密度が増加するため。 3 風によって海水がかき混ぜられるため。 4 太陽放射によって海水が暖められるため。 ― ― 9 2016KN2A-13-010 問 3 海洋の上下方向の構造について述べた文として最も適当なものを,次の 1 ∼ 4 のうちから 一つ選べ。解答番号は 19 。 1 深層の水温は,低緯度でも高緯度でもほぼ一定である。 2 深層は風の影響をうけ,海水が常に混ざり合っている層である。 3 水温躍層(主水温躍層)は,深くなるほど水温が上昇する層である。 4 水温躍層(主水温躍層)は,一般に水深 2000 m より深い場所を指す。 問 4 下線部沈み込んだ海水が再び表層近くへ上昇するまでに約 1000 ∼ 2000 年を要するについ ⒝ て,この期間を 2000 年とし,沈み込んだ海水が再び表層近くへ上昇するまでに移動した距 離を 30000 km としたとき,この海水の平 移動速度として最も適当なものを,次の 1 ∼ 4 のうちから一つ選べ。なお, 1 年は 3000 万秒として考えよ。解答番号は 20 。 1 0.5 mm/ 秒 2 5 mm/ 秒 3 5 cm/ 秒 4 0.5 m/ 秒 ― ― 10 2016KN2A-13-011
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