胸部読影アプリケーション Lung VCARの有用性

Advantage Workstation / AW Server
GE Healthcare
お客様の声 Vol.07
胸部読影アプリケーション
Lung VCARの有用性
大阪大学大学院医学系研究科
助教
梁川 雅弘 先生
はじめに
まとめ
Advantage Workstation に搭載されています、肺結節用のアプリ
Lung VCARを使うことで、日常の読影効率の向上だけでなく、結節の
ケーションLung VCARの使用経験から、本ソフトの特長と有用性につい
Volume計測、Doubling Time 等計算により、精度の高い診断が可能に
て実症例を示しながら解説します。
なったと言えます。
近年、CTの多列化と高速化に伴い、Sub-mmスライスの胸部CT 画像を
しかしながら、現在100%完璧なアプリケーションソフトというものは
読影することが日常化しております。
存在しません。Lung VCARにおいても、小さな結節は高い精度で自動認
Sub-mmスライスになったことで、
小さな結節を早期発見できるという
識しますが、一部大きな結節には色が付かず、自動認識をしないという例
メリットの反面、胸部 30cmを500 枚から600 枚という莫大なスライス枚
がありました。
数の画像を読影しなければならないという問題点も指摘されてきました。
大きな結節は誰が見ても分るので、特に問題にはなりませんが、大小に
Lung VCARには、
結節部分の自動検出DCA
(Digital Contrast Argent)
拘わらず、今後はさらに高い精度でDCAにおける自動抽出能力が向上す
が搭載され、アプリケーションを起動すると同時にアキシャル断面だけで
ることかと思います。
なく3次元画像においても結節部分の色付が自動的になされるため、直
最近よく言われています「 AI(人工知能)」や「データ蓄積によるDeep
観的に結節の存在を確認することが出来ます。
Learning」の技術革新により、結節部分の自動抽出能はさらに向上する
このため、500 枚以上のアキシャル断面画像を全て診る時間に比べる
ことと思われます。
と、かなり効率よく読影が行えるようになりました。
また、過去画像との比較をした場合、Volume 計測だけでなく結節の
Growth RateやDoubling Timeを自動的に表示することが可能となり、
比較読影においても効率良く行えるようになりました。
本症例は、初回検査時に3mm 程度であった結節が、その後のフォロー
アップ検査にて5mm程度と増大し、そのDoubling timeから「肺がん」が
疑われた症例をこれから解説します。
症例提示
必要なデータを選択(今回は、過去データと直近のデータ)し、OK ボタ
Fig.1
Fig.2
ンをクリックするだけで、
Lung VCARが立ち上がり、自動的に結節を検出
します。結節の自動認識も非常に高く色も付くため、一次スクリーニング
的に診るには適していると思います
(fig.1)。
次に過去データと比較したい結節を選択し解析ボタンを押すと、その
結節がボリュームとして認 識され過 去データからの成長率を判 断し、
Doubling Timeを計算します。この症例であれば 397日という表示がさ
れ、
「肺がん」
が疑われました
(fig.2)。
患者さんに、
この解析結果を説明したところ手術を選択されました。
手術
結果から、
この結節は病理学的にも
「肺腺がん」
であることが分りました。
販売名称 AWサーバー
医療機器承認番号 22200BZX00295000
販売名称 アドバンテージワークステーション
医療機器承認番号 20600BZY00483000
※お客様の使用経験に基づく記載です。仕様値として保証するものではありません。
JB44785JA