作文部門・小学生の部

土砂災害防止に関する絵画・作文入賞作品【作文部門・小学生の部】
(敬称略・原文のまま掲載)
1
最優秀賞(1 名)
「一つ一つできる事を」
犬山市立犬山南小学校
6年
馬場
陽菜乃
私は、土砂災害のニュースを聞くと思い出すことがあります。それは、四年生の夏休み
に計画した長野県南木曽町へJRしなの号に乗っての旅行です。おばあちゃんと一カ月前
から計画していてとても楽しみにしていました。しかし、中止になってしまいました。そ
れは、出発の二週間前に発生した台風8号が原因でした。南木曽町では土砂崩れが発生し、
南木曽町に続く線路は途中、土砂で寸断されたというのです。私は、どれほどの被害なの
か知りたくて調べました。
木で一面緑色であったであろう山は崩れ、木はなぎ倒され、茶色の筋が四方八方へ何本
もできていました。いつもニュースなどで土砂災害の映像を見てもどこか人事でしたが、
初めて恐ろしく感じたのを覚えています。
土砂災害を起こりにくくするためにはどうしたらいいのか私なりに調べ、考えて見まし
た。
一つ目は、森林の伐採が原因ではないかと考えます。木は、雨水を吸って水が一気に流
れてこないようにしてくれます。木の根が地ばんを強くしてくれます。二つ目は、年々、
雨量が増えていることだと思います。雨水が多いと土が雨を含み、崩れやすくなってしま
うのではないかと考えます。三つ目は、山の土質がもろい事です。土の質がもろいと山が
崩れやすくなり、水と混ざったドロドロの土と木が流れ込んで来てしまいます。この三つ
の事から分かる事は全てつながっていてなにか一つの事が起こるとそれが引き金になり、
土砂災害が起こるのだと考えました。
日本では、たくさんの土砂災害が起こっています。もしかしたら私の住んでいる町、犬
山市で起きるかもしれません。どうしたら防ぐ事ができるのでしょうか。自然が相手です。
いつ起こるのかわかりません。一つ一つ対策をとっていく事で、災害を起こしにくくし、
被害を最小限におさえる事ができると思います。私がよく家族でドライブに行く岐阜県に
は、山が多くあります。山に沿って進んで行くと山はだがコンクリートでおおわれている
ところがあります。金網でかべを作っているところ、落石注意を促がすマークなどを見ま
す。こうする事で、自然災害に無力でも意識し、さけられる事もあると思います。
私たちには何ができるのでしょうか。小さな事ですが、私は毎年緑化募金をしています。
これは、国内の森を元気にする、地球の緑を増やす、森づくりのリーダーを育てる事を目
的とし、被災森林などの復旧などに役だっているそうです。これからも募金は続けていき
たいと思います。他にも植樹活動や育樹活動に参加していきたいと思います。
最後になりますが、中止になった南木曽町への旅行は、翌年、しなのに乗って行く事が
できました。いくつものトンネルをくぐり抜け、南木曽へ着き、駅に降り立つと空気はと
てもおいしく感じられ、見渡す限り美しい緑色の山々でした。と同時にこの美しい山が土
砂崩れを起こしたかと思うと自然の恐さは、計り知れないと感じました。私達は、そんな
自然と向き合いながら一つ一つできる事をして、土砂災害などの自然災害を防止していく
しかないと思います。
今年もまた台風の季節がやってきます。ニュースからは、
「土砂災害に厳重な警戒をして
下さい。」
「早めに安全を確保して下さい。」と聞こえてきます。私は、被害がない事を願い、
これからも私ができる土砂災害の防止に協力していきたいと思います。
2 優秀賞(2 名)
「土砂さい害のこわさ」
一宮市立葉栗北小学校
4年
橋本
彩那
わたしは、ニュースを見ておどろいたことがあります。くま本で大地しんがあってその
えいきょうで、土砂さい害も起きました。土砂で橋までもがくずれ、まきこまれた一人の
人が行方不明になっていて、まだ見つかっていません。
土砂さい害は主に二つのことで起きます。一つは地しん、もう一つは大雨によって起き
ます。土石流が起きる前には、変なにおいがしたり、雨がふり続いているのに、川の水が
へったりすることがあるそうです。地すべりが起きる前には、池の水がにごったり、地面
にひびわれができたりするそうです。がけくずれが起きる前には、小石がパラパラと落ち
てきたり、しゃ面にひびわれができたりするそうなので、様子に気付けたらすぐににげる
ことができます。
土石流というのは、山や谷にある石や土砂が、大雨や雪どけ水など大量の水がまざり、
いっせいに流れ落ちてくることをいいます。土石流の流れてくるスピードはおそい時で二
十キロ位、速い時で四十キロ位あるそうです。なので、一しゅんのうちに家や田畑などを
こわしてしまいます。
土砂さい害といっても土石流だけでなくて、「地すべり」や「がけくずれ」があります。
その二つも、地しん、大雨の被害で発生します。がけくずれは家の近くで起きると、にげ
おくれて、亡くなってしまう方もいるそうなので気を付けないといけないと思いました。
さい害を防ぐしせつ、土砂さい害を防ぐしせつがあります。例えば、
「砂防えんてい」は
流れ出る土砂をおさえたり、流れる土砂の量を調整したりします。ダムみたいになので、
「砂
防ダム」ともいわれています。もう一つ「コンクリートようへき」があります。これはく
ずれた土砂を人家の手前でくいとめる物です。
そんな対さくがある中、自分ができることを考えてみました。その中のいくつかをしょ
うかいしたいと思います。一つ目は、ひなん場所をかくにんすることです。土砂さい害が
起きた時ににげる場所がどこにあるか知っておくことが大切だと思いました。二つ目は、
ひなんじゅんびをしておくことです。いざという時に必要だと思いました。水、食べ物、
かい中電灯、きゅう急箱などの防災グッズを用意することが大切だと思います。
最近、ニュースを見ると、いろいろな場所で土砂さい害が多く起こっています。ゲリラ
ごう雨という言葉もよく聞くようになりました。雨による土砂さい害で亡くなった人も多
くいます。大雨などがふった時に山や川の近くへは行かないようにしたいと思います。
土砂さい害、地しん、台風などの自然さい害はいつどこで起きるか分かりません。なの
で、ニュースや天気予ほうなどをよく見るようにしたり、万が一の時にそなえて、ひなん
のじゅんびを日ごろからしておいたりすることが大切だと思います。おそれてばかりいな
いで少しでも大きな被害を出さないように考えなければいけないんだなと思いました。土
砂さい害はとんでもなくこわい自然さい害なんだなと思いました。みんなできょう力して、
土砂さい害の被害を小さくしていくよう工夫できればいいなと思いました。これからも注
意深く生活していきたいと思いました。
「身を守るために」
犬山市立羽黒小学校
5年
大栗
愛加
「土砂災害」とは、大雨の時に山から水まじりの土がものすごい量流れ出てきて、家や
車が流されてしまう事だと思っていました。しかし、この作文を書く時に調べたら、土砂
災害とは、土砂の移動によって起こる自然災害の事をいい、ごう雨の他にも、地震がきっ
かけとなる事があると知りました。具体的には、「がけくずれ」、「地すべり」、「土石流」と
いう種類に分けられています。
がけくずれとは、たくさんの雨が降り続く事で、地中にしみこんだ大量の水により土の
抵抗力が弱められ、とつぜんしゃ面がくずれ落ちる現象です。土砂災害の中では一番多く
前ぶれもなく起き、スピードも速いため、家の近くで起こると、たくさんの人がにげおく
れてしまいます。しかし、がけから小石がパラパラと落ちてきたり、がけに割れ目ができ
たり、がけからのわき水がにごってきたりした時は注意が必要です。
地すべりとは、地面がひび割れ、建物や道路、田んぼや畑などがズルズルと動き出す現
象です。広いはんいで起きる事が多く、ゆるやかなしゃ面でも起こるため、たくさんの建
物や道路などが被害をうけます。地面にひび割れが出来たり、地面の一部の形が変わった
り、池や沼の水かさが急に変化したりしたら要注意です。
土石流とは、大雨による強い水の流れで、大量の土砂や岩石などが運ばれてくる事で起
こります。急な川や沢で起こる事が多く、自動車と同じくらいのスピードで下流をおそい
ます。そのため、家や田畑は、まきこまれるととてもひどい被害をうけ、たくさんの人の
被害を出すこともありますが山鳴りや急に川の流れがにごったり、木が流されてきたりし
たときには注意が必要です。
私が住む犬山市でも、二000年九月の東海ごう雨で、がけくずれによる被害があった
そうです。犬山市の防災マップを見てみると、がけくずれや土石流が発生する危険がある
場所が、山の方の広いはんいにあることが分かりました。
災害は、自然の中でどうしようもなく起きてしまうものです。そんな時に私に出来る事
を考えてみました。それは、
「これくらいなら大丈夫」と思わずに、自分の命を守るために、
早めのひなん行動をとる事だと思います。
犬山市では、市内防災マップの配布やがけくずれ予想のある地区での防災訓練、また、
気象けい報やひなん情報、ひなん所情報をけいたい電話などにメール配信しているそうで
す。この情報は、大雨による災害にまきこまれないようにするために大切です。
しかし、大切な情報をいかしていくためには、まず自分が住んでいる地域を知ることだ
と思います。犬山市から配布してもらった防災マップで災害の危険度を知ることはもちろ
んのことですが、かこにどのような災害があったかを知っておくことも大切だと思います。
災害から命を守るためにも、早めのひなん行動をとり、危険をさっちして自分の身を守
るという気持ちや判断する力を高めていく必要があると思います。
3 佳作(3 名)
「自分の身は自分で守ろう」
犬山市立羽黒小学校
5年
永田
悠里
土砂災害とは、大雨や地震に伴う土石流・地滑り・斜面崩壊(がけ崩れ、土砂崩れ)ま
た火山の噴火に伴う溶岩流・火砕流・火山泥流などにより人の生命や財産が脅かされる災
害のことをいいます。
日本ではほとんどの都道府県で土砂災害が発生します。日本全土で土砂災害の危険箇所
は五十二箇所あります。保全対象に応じて治山・砂防事業などによる災害対策が進められ
ていますが、依然として発生数は年間五百~二千箇所と多く、死者も十人前後発生してい
ます。日本と同様に急峻な国土を持つ、インドネシア・ネパールなどでも多数発生してお
り、年間千人程度の死者を出すこともあります。日本の技術支援により対策が進められて
いるようです。
ではどんな場所で土砂災害が起こっているかというと山間部を始めとする傾斜地などで
は、雨による土砂災害に対する注意が必要で累積降雨量が二百ミリを超えた場合は地盤が
緩くなることが多く、降雨中は元より降雨後しばらくしてから山崩れや土石流が発生する
ことがあります。
山からの泥水は、地震の前兆とも言われ、地層の変化により地下水の経路が変わるなど
して発生することがあります。
泥の匂いがする=これまで気付かなかった土に水分が加わり湿った土の匂いとして感じ
ます。
小石が落ちるのは傾斜地などの表土が移動することで発生します。
地面中でごろごろ音がする。などの現象が見られた場合は速やかな避難が必要です。
土砂災害から身を守るためには、私たち一人ひとりが日頃から備えておくことが重要で
す。自分たちで、できる身の守り方として、最低限知っておくべき三つのポイントがあり
ます。
一、住んでいる場所が「土砂災害危険箇所」にあるかどうか国土交通省砂防部のホーム
ページなどで事前に確認しておくこと。
二、雨が降り出したら土砂災害警戒情報に注意し、大雨による電波障害や停電などに備
えて携帯ラジオや携帯電話の自動的に土砂災害警戒情報を教えてくれるサービスを利用す
ること。
三、土砂災害警戒情報が発表されたら早めに避難すること。お年寄りや障害のある人な
ど避難に時間がかかる人は移動時間を考えて早めに避難させることが大切です。また、土
砂の多くは木造の一階で被災しています。どうしても避難場所への避難が困難なときは、
次善の策として、近くの頑丈な建物の二階以上に緊急避難するか、それも難しい場合は家
の中でより安全な場所、がけから離れた部屋や二階などに避難することです。
実際二千十四年八月二十日未明、短時間の集中豪雨によって、土石流や崖崩れが多発。
安佐南区で六十九人、安佐北区で六人が亡くなりました。建物は全半壊三百九十六棟を含
めた約四千七百棟が被災しました。
家族を失った悲しみとともに年月がたっても恐怖で毎日夜中に目が覚める、という苦し
みと戦い続けています。
記憶に新しいニュースに二千十六年四月十六日に発生した熊本地震の影響から「警戒区
域」に指定されていなかった南阿蘇村でも十五人の犠牲者が出たとされています。
想定外ではすまされない、という遺族のやりきれない思い。
私は土砂災害について調べてみて、いつどこで起こるか分からない自然災害から身を守
るために私たち自身が「防災」への意識を高め災害を自分の事として、とらえ日頃から備
えておく大切さを痛感しました。
「土砂災害から自分の命を守るために」
一宮市立木曽川西小学校
6年
永井
萌心
今年の四月、熊本県で大きな地震が発生しました。私は、テレビでその地震のことを知
りました。家が倒れたり、熊本城の石垣がくずれたりしている場面が何度も映し出されま
した。
また、山やがけがくずれ、人や建物がうまったり流されたりしました。そして、たくさ
んの人が亡くなるなど、とても大きな土砂災害が発生しました。
「あんなに大きな山がくずれてしまうのだ。」と、とても信じられませんでした。
熊本県は、私が住んでいる愛知県からは、遠く離れています。二年前の夏、私が四年生
の時に、家族で長崎県に旅行に行ったことがあります。熊本県の近くにも行ったので、な
んとなく身近な県だと思っていました。
愛知県でも、あのようなことがいつ起きるか分かりません。土砂災害によって、人が亡
くなってしまうことがあるので、土砂災害はとても怖いな、と思いました。そんなことを
考えていると、とても不安になります。
テレビで、山くずれや土砂くずれが起きた映像を見るたびに、私が住んでいる町は大丈
夫なのだろうかと思います。
私が住んでいる町で、堤防がくずれたり、堤防がくずれて川の水が流れてきたりしたら、
どこへ逃げればよいのか、どうすればいいのか、とても不安になります。
木曽川の堤防がくずれたり、堤防がくずれることによって木曽川の水が流れてきたりし
たら、二階に行くか、近くの高い建物に逃げるしかありません。でも、大きな地震で高い
建物もくずれてしまったら、私が住んでいる町は他に逃げるところがありません。
私が住んでいるところは、濃尾平野という平野が広がっているところです。だから、近
くに山やがけがほとんどありません。そのかわりに、高い木曽川の堤防がずっとつながっ
ています。地震や大雨で、どこの堤防がくずれるかわかりません。
熊本地震によって、多くの人が亡くなりました。私が住んでいる愛知県で同じ事が起き
たら、愛知県でもたくさんの人が亡くなるかもしれません。
土砂災害は、山やがけの近くだけが危険ということではないからです。
私は、今年の夏休み、家族で海の近くにあるホテルに行きました。行く途中、山やがけ
の近くをたくさん通りました。高い所を通っている橋や、とっても長いトンネル、海と山
にはさまれているような道や町もたくさんありました。
「もし、今、大きな地震が起きて、山くずれや土砂くずれが発生したら、どうなるのだ
ろう。」という、ことを考えてしまいました。どこに行っても、どこにいても、一00%安
全なところは無いと思います。
だから、自分の命を守るには、自分自身で身を守る事ができないといけないな、と思い
ました。
私は、このような土砂災害から身を守るための防災訓練に参加したことがありません。
だから、自分にできること、自分たちで守らなければいけないことをしっかり守り、自分
や家族の命を守っていきたいと思いました。
今でも、熊本県では、たくさんの人々が避難生活を送っています。土砂にうまったり、
流されたりして、家が亡くなってしまった人たちもたくさんいます。土砂災害が発生した
ところも、未だにもとには戻っていない状況です。
こうした災害が、二度と発生して欲しくないと願っています。同時に、もしも私が住ん
でいる町で、災害が発生しても、自分の命は自分で守れるようにしたいと思います。
「土砂災害について」
一宮市立木曽川西小学校
6年
宮内
彩羽
二〇一六年四月十六日に熊本県で大規模な地震がありました。下からつき上げるような
激しい地震だったそうです。その地震で阿蘇村の高野台団地に住んでいた牧野富美さんが
土砂災害の犠牲となりました。となりの家の一階はつぶされ、二階のベランダに土砂が来、
その住んでいた人は無事に救助されました。私はこのことを聞いて、すぐとなりなのに、
助かる人と助からない人がいるというのが、とてもしょう激的でした。それにもしも、こ
の団地が警戒区域に指定されていたら、牧野富美さんはひなんして、助かっていたかもし
れないと思いました。
私のいとこは、三重県津市の台地に住んでいます。警戒区域に指定されているのかは、
分からないけど、地震があったら土砂災害になるかもしれないから、すぐひなんしてほし
いです。
また、住民七十七人が犠牲になった広島市の土砂災害を教訓に制定された土砂災害防止
法は、地形図から土石流や地滑りなどが想定される危険箇所の結果次第で、「土砂災害警戒
区域」に指定するように義務付けているそうです。中部六県の警戒区域の指定率には、ば
らつきがあり、岐阜県・長野県・福井県はほぼ100%なのに対して、滋賀県は70%・
三重県34.6%・私の住んでいる愛知県は46.6%と、とても低いです。
私は、滋賀県・三重県・愛知県の中で指定されていない区域が必ず安全というわけでは
ないと思います。まだ調査が出来てない区域もあると思うからです。なので、危険と知ら
ずに住んでいる住民もいると思うし、「土砂災害警戒区域」があることを知らない人もいる
と思います。だから、広島の土砂災害の教訓を生かし、ならべく早く調査をしてほしいと
思いました。
また、広島市の被災地で砂防ダムが次々完成したそうです。警戒区域に指定されている
区域にも砂防ダムを造ったほうが良いと思います。
私はこの作文を書いて、土砂災害はとてもこわいものだと思いました。私の住んでいる
所には、近くに山がないので土砂災害の被害には、あわないと思っていたけど、岐阜県や
福井県などがほぼ100%ということは、山があまり近くない所もあると思います。なの
で、少し遠くにある山が土砂くずれを起こしても、警戒しないといけないということだと
思いました。私の住んでいる所から少し遠くに山があるので気を付けていきたいと思いま
した。