2016年12月8日 カナダ –政策金利据え置き– <政策金利の推移> <政策金利を据え置き> 12月7日、カナダ中央銀行は政策金利を0.50%に据 え置くことを決定しました。現在の金融緩和政策ス タンスは依然として適切としています。 声明文では「カナダ経済は、2016年上期の停滞の 後の第3四半期は力強く回復し、第4四半期はやや 減速するという中央銀行の予想通りに推移してい る」と指摘しています。ただ、雇用創出は継続して いるが、米国とは対照的にカナダの労働市場には依 然として弱さが見られるとも指摘しています。 (%) 2.0 1.5 カナダ政策金利 1.0 0.5 0.0 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 インフレ率については足元で上昇しているが、食品 価格の下落により予想を下回って推移しているとし ています。 <カナダドルの推移> <カナダドルは上昇> 政策金利の据え置きは市場予想通りでしたが、声明 文からリスクバランスに関する文言が削除されたこ とから利下げの可能性が後退したと受け取られ、カ ナダドルは上昇しました。 12月7日の海外終値は、1米ドル=1.3234カナダド ル、1カナダドル=85.96円となっています。 <今後の見通し> カナダ経済については、2016年前半は山火事の影 響などにより一時的に停滞しましたが、7月に開始 した子供手当支給による消費の喚起やインフラプロ ジェクトによる設備投資の押し上げが期待、引き続 き緩やかながらも回復の方向に向かうと見込んでい ます。 トランプ氏は公約でNAFTA(北米自由貿易協定) の見直しを掲げており、カナダ経済にとってのリス ク要因となります。ただ、トランプ氏が掲げる米国 経済の成長重視の政策は、隣国カナダの経済にとっ てはプラスの影響をもたらすとの見方もあります。 カナダ経済の回復と、OPECの減産合意により原油 価格が高値圏で推移していることなどから、カナダ ドルは相対的に強含んで推移すると予想されます。 (2010/1/4~2016/12/7) (2013/1/1~2016/12/7) (円) 110 加ドル/円(左軸) 米ドル/加ドル(右軸) (加ドル) 0.9 1.0 100 1.1 90 1.2 1.3 (加ドル高) 80 1.4 (加ドル安) 70 1.5 13年 14年 15年 16年 <消費者物価指数> 5 4 (%) (2013/1~2016/10) カナダCPI(前年比) カナダコアCPI(前年比) 3 2 1 0 13年 14年 15年 ※網掛けは中央銀行の政策目標 16年 出所:Bloomberg ■当資料は情報提供を目的として大和住銀投信投資顧問が作成したものであり、特定の投資信託・生命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。 ■当資料は各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。■当資料に記載されている今後の見通 し・コメントは、作成日現在のものであり、事前の予告なしに将来変更される場合があります。■当資料内の運用実績等に関するグラフ、数値等は過去のものであり、将来 の運用成果等を約束するものではありません。■当資料内のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
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