2016年10月20日 カナダ –政策金利据え置き、追加緩和を議論– <政策金利の推移> <政策金利を据え置き> 10月19日、カナダ中央銀行は政策金利を0.50%に 据え置くことを決定しました。 声明文では「カナダ経済は住宅販売の減速や輸出の 落ち込みから7月時点の予想を下回って推移してい る 」 と 指 摘 し 、 GDP 成 長 率 を 2016 年 +1.1% 、 2017年+2%と前回の見通しから引き下げました。 インフレについてもガソリンや食品、通信料金など の下落により予想を下回って推移しているとしてい ます。 (%) 2.0 1.5 カナダ政策金利 1.0 0.5 0.0 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 カナダ中銀のポロズ総裁は記者会見で、景気見通し の下振れを背景に追加緩和について議論したが、世 界的に不透明感があるため追加緩和を見送ったこと を明らかにしました。 <カナダドルは下落> 政策金利の据え置きは市場予想通りでしたが、記者 会見で追加緩和について議論されたことが明らかに なると、カナダドルは下落しました。 10月19日の海外終値は、1米ドル=1.3114カナダ ドル、1カナダドル=78.88円となっています。 <今後の見通し> <カナダドルの推移> (2013/1/1~2016/10/19) (円) 110 加ドル/円(左軸) 米ドル/加ドル(右軸) (加ドル) 0.9 1.0 100 1.1 90 1.2 1.3 (加ドル高) 80 1.4 (加ドル安) 会合で追加緩和について議論されたことが明らかに なりましたが、カナダ経済は第3四半期以降緩やか ながらも回復が見込まれていることやインフレ率は 目標のレンジ内で推移していることなどから、しば らく政策金利を据え置くと予想しています。 70 カナダ経済については、山火事の影響などにより一 時的に停滞しましたが、トルドー政権が7月に開始 した子供手当支給による消費の喚起やインフラプロ ジェクトによる設備投資の押し上げが期待されます。 5 今後のカナダドルについては、米国の大統領選挙の 動向や利上げ時期を巡って大きく変動する状況は続 くと思われますが、カナダ経済の緩やかな回復を背 景にやや強含みで推移すると予想しています。 (2010/1/4~2016/10/19) 1.5 13年 14年 15年 16年 <消費者物価指数> 4 (%) (2013/1~2016/8) カナダCPI(前年比) カナダコアCPI(前年比) 3 2 1 0 13年 14年 15年 ※網掛けは中央銀行の政策目標 16年 出所:Bloomberg ■当資料は情報提供を目的として大和住銀投信投資顧問が作成したものであり、特定の投資信託・生命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。 ■当資料は各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。■当資料に記載されている今後の見通 し・コメントは、作成日現在のものであり、事前の予告なしに将来変更される場合があります。■当資料内の運用実績等に関するグラフ、数値等は過去のものであり、将来 の運用成果等を約束するものではありません。■当資料内のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
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