(PDF文書)

豊岡市教育委員会
2016(H28)12.6
No.11
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校内研修担当者研修会
11月22日に校内研修担当者研修会を開催しました。今回の研修会の趣旨は,「次期学習指導
要領で強調されているアクティブ・ラーニング(以下ALと表記)について,交流・演習を通して
その実践の視点や留意点等についての認識を深め,各校の授業改善にALの視点を反映させる校内
研修のマネジメント能力を高める」としました。
研修会は,この頃頻繁に目にし耳にする「AL」について,参加者の皆さんが知っておられるこ
とやイメージ等についてグループで交流することから始めました。さすが,校内研修担当者の皆さ
んです。ALに対する意識の高さが各グループの交流内容から伝わ
ってきました。続いて,ALが文科省の審議会答申レベルで扱われ
ている内容やALが次期学習指導要領でどのように位置付けられて
いるのか…といった,国の教育施策におけるALの話をしました。
この話の主な資料は,H27.8.26 の中教審教育課程企画特別部会の
「論点整理」と H28.8.26 の中教審教育課程部会の「次期学習指
導要領等に向けたこれまでの審議のまとめ」のものを使いました。
そして,このことを基盤として,ALの視点を取り入れた授業構想
について演習を行いました。演習の内容は,中教審教育課程部会の
審議のまとめのALの視点(主体的な学び・対話的な学び・深い学
び)に基づいて子供達の姿を【動詞】で表し,授業改善の方向性を
考えるというものです。そして,この演習は,次の【ALの視点で
5つの徹底・継続実践事項を充実させる】という演習へとつないで
いきました。
主体的・対話的で深い学び
161206-37
タイトルの「主体的・対話的で深い学び」は,中教審教育課程部会の「次期学習指導要領等に
向けたこれまでの審議のまとめ」(H28.8.26)の中で,
「どのように学ぶか」において実現を目
指す学びの姿としてALとセットで使われている言葉です。ここでしっかりと理解しておかなけ
ればならないことは,実現すべきは「主体的・対話的で深い学び」なのであって,ALはあくま
でも方法であること,また,特定の方法があるわけではないということです。
今回の研修会では,
「主体的・対話的で深い学び」が実現できていると考えられる(あるいは
実現させたいと考える)子供達の姿を【動詞】で表すという演習を行いました。優れた教師は,
子供達の学びの姿を実に詳細に豊かに捉えます。そして,その姿がどうして生じたのか,また,
どのようにして生じるに至ったのかという“学びの文脈”も合わせて捉えます。職員研修で,実
現させたい子供達の学びの姿を動詞で表現するという活動をペアやグループ活動等で行えば,子
供達の学びの姿や学びの文脈という『子供の事実や論理』が大切にされ,授業改善の実践事項が
語られていくことが期待できるのではないかと考えています。教師自身が,ALによって「主体
的・対話的で深い学び」の体験を持った上で授業を行うことが必要だと思います。今回の演習に
は,このような願いを込めました。
また,この【動詞】で捉えるという方法は“共有化”においても有効であると考えます。子供
達の課題や実現させたい姿の共有化は小中一貫教育においても重要な視点です。目指す子供像に
おいても,授業改善においても活用できるのではないかと思います。
まずは,校内研修で一度試して頂けたらと思います。