第1章 改訂にあたって 第1章 1 改訂にあたって 改訂の趣旨と背景 調布市では,男女共同参画社会を形成するため調布市の施策の基本方針を示す ものとして平成 24 年度から平成 33 年度までを計画期間とする「調布市男女共同 参画推進プラン(第 4 次)」(以下「男女プラン」という。)を策定し,施策に 取り組んできました。 この間,平成 25(2013)年に「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に 関する法律」の改正が行われました。また,平成 27(2015)年には「女性の職業 生活における活躍の推進に関する法律」(以下「女性活躍推進法」という。)が 新たに制定され,女性の職業生活における活躍についての推進計画の策定は地方 公共団体の努力義務となりました。 こうした社会の変化から,女性の意思決定への参画,ワーク・ライフ・バラン ス*等の必要性がこれまで以上に求められています。 平成 23(2011)年の東日本大震災,平成 28(2016)年の熊本地震の経験から地 域防災対策のあり方等について,男女共同参画の視点が必要となっています。平成 28(2016)年 3 月には,調布市男女共同参画推進センター(以下「男女センター」 という。)運営委員会*より災害時における男女センターの役割に関する提言が提 出されました。 市では,これまで男女共同参画に関する取組を進めて参りましたが,社会状況の 変化等により生じた新たな課題に対応するため,男女プランの理念を継承し,男女 プランの一部改訂をいたします。 *ワーク・ライフ・バランス 「仕事と生活の調和」と訳され,一人ひとりが,子育てや介護,自己啓発,地域活動といった仕事以外の生活 と仕事を自分が望むバランスで実現できるようにすることをいいます。 *男女センター運営委員会 男女センターの円滑な運営と,男女共同参画社会の実現に向けた事業について,年 4 回程度会議を開催し, 検討しています。女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成 27 年法律第 64 号)第 23 条第 1 項 に基づき,調布市内において女性の職業生活の推進に関する取組を効果的かつ円滑に実施するため,平成 28 年 度より男女センター運営委員会を,関係機関により構成される協議会として位置付けています。 3 第1章 2 改訂にあたって 改訂版の性格 (1)男女共同参画社会を形成するために調布市の施策の基本方針を示すもので す。 (2)国の「男女共同参画社会基本法」「男女共同参画基本計画(第 3 次)」及 び都の「男女平等参画基本条例」「男女平等参画のための東京都行動計画 (チャンス&サポート東京プラン 2007)」の趣旨を踏まえて策定したもの です。 (3)「調布市基本計画」との整合を図りつつ,その個別計画として策定したも のです。 (4)男女プランの理念を継承し,時代の変化や法律の改正を加味し必要な見直 しを行ったものです。 (5)女性活躍推進法を反映させたものです。 (6)男女センター運営委員会より提出された,災害時における男女センターの 役割に関する提言を反映させたものです。 (7)平成 22 年度から 26 年度までを計画期間とした「調布市配偶者暴力防止及 び被害者支援基本計画」を,「基本目標 1(人権の尊重と擁護)の主要課題 2(配偶者からの暴力などのあらゆる暴力の根絶)の施策の方向 1(配偶者 からの暴力防止と被害者支援)」の中に位置付けています。 3 計画期間 現行男女プランは,平成24年度から平成33年度までの10年間,改訂版について は,平成29年度から33年度までの5年間とします。 4 第2章 基本的な考え方 第2章 1 基本的な考え方 基本理念 「未来に向かって進めよう,ともに参画するまち,調布」 男女が互いの人権を尊重し,それぞれの能力を十分に発 揮し,社会のあらゆる分野に参画することができる男女共 同参画社会を築いていくことは,女性と男性がともに歩み 生きていくために必要な条件です。 また,誰もが自分らしい生き方を選択でき,仕事や子育 て,介護など生活の調和が図られた社会は,私たちの目標 です。 調布市では,男女共同参画社会の実現に向けてさまざま な取組を行っていますが,まだ道半ばにあります。 こうした現状から,今後さらに取組を発展させ,私たち のため,そして次代を担う子どもたちのために「未来に向 かって進めよう,ともに参画するまち,調布」を基本理念 として施策を推進していきます。 2 基本目標 前記の基本理念に沿って,次の4つの基本目標を設定し,その形成を目指しま す。 基本目標1 基本目標2 基本目標3 基本目標4 人権の尊重と擁護 ワーク・ライフ・バランスの実現 男女共同参画社会への推進体制づくり モデル事業所づくり 7 第2章 3 基本的な考え方 施策体系 《基本目標》 1 基 本 目 標 1 《施策の方向(施策番号)○は提言》 《主要課題》 2 人権を尊重する意識の醸成 1 人権を尊重するための意識啓 発と情報提供(1~3) 1 配偶者暴力の未然防止と早期 発見のための体制づくり (4~10) 配偶者からの暴力等のあらゆ る暴力の根絶 人 権 の 尊 重 と 擁 護 2 多様な相談体制と安全な保護体 制づくり(11~15) 3 自立に向けての支援体制づくり (16~25) 4 (26~28) 3 1 性と生殖に配慮した健康づく りとその権利の確保 1 基 本 目 標 2 ワ ー ク ・ ラ イ フ ・ バ ラ ン ス の 実 現 デートDV,セクシュアル・ハ ラスメント等の暴力の防止 リプロダクティブ・ヘルス/ ライツ(性と生殖に関する健 康・権利)の推進(29~32) ワーク・ライフ・バランスに 関する情報提供と推進 (33~36) 1 2 3 雇用・職場環境の充実 家庭生活への支援 地域ネットワークの充実 2 雇用の分野における男女の均 等な機会と待遇の確保に関す る情報提供と推進(37~39) 3 女性への就労支援(40~41) 1 子育て支援の充実(42~45) 2 男性の家事・子育て参画への 支援(46~47) 3 介護の社会化の推進(48) 1 地域活動における男女共同参 画の推進(49~53) は「調布市配偶者暴力防止及び被害者支援基本計画」に相当 は「女性活躍推進法」第6条の2に基づく市町村推進計画として位置づけ 8 重点プロジェクト 第2章 《基本目標》 《施策の方向(施策番号)○は提言》 《主要課題》 1 基 本 目 標 3 男 女 共 同 参 画 社 会 へ の 推 進 体 制 づ く り 1 基本的な考え方 拠点施設「男女共同参画推進 センター」の充実 (50~51,54~58)55 推進体制の充実 2 男女共同参画を推進する体制 の評価とフィードバック (59~61) 2 1 成長過程における男女平等教 育の推進(62~64) 2 男女共同参画に関する学習と 情報提供(57~58,65~66) 3 ダイバーシティ(多様性)の 推進 市民意識の啓発 (1,40~41,45,56,67~68) 4 男女共同参画の視点を考慮し た地域の防災対策 (51,69~71)69・70・71 3 政策・方針決定過程への女性 の参画促進 1 各種審議会への女性の参画推 進(51,72~74) 1 ポジティブアクション(女性 の活躍)の推進(75~77) 2 ワーク・ライフ・バランスの 推進(78~79) 基 本 目 標 4 モ デ ル 事 業 所 づ く り 1 市役所における取組の推進 9 重点プロジェクト 第2章 4 基本的な考え方 重点プロジェクト 「未来に向かって進めよう,ともに参画するまち,調布」を実現するため,4つの 基本目標のそれぞれについて次の4項目を重点プロジェクトとして位置付け,その進 ちょく状況を測るための指標を設定します。 基本目標1 人権の尊重と擁護 重点プロジェクト1 次代を守るための 人権の尊重と擁護 基本目標2 ワーク・ライフ・バランスの実現 重点プロジェクト2 地域で育むワーク・ 4つの 重点プロジェクト ライフ・バランス 基本目標3 男女共同参画社会への推進体制づくり 重点プロジェクト3 基本目標4 モデル事業所づくり 重点プロジェクト4 地域とともに歩むための モデル事業所づくり 10 男女共同参画意識を 育むための体制づくり
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