集 (C)( 近代日本の幕開けと私立法律学校 採択番号二五=一七O七九七)としてスタートしたのは二O 二ニ(平成二五)年四月のことでした。こ 以上のことから、研究チl ムは﹁法律学校研究会﹂と称して、これまで通算一三回の研究会を積み重ねてきました。 視点から解き明かすことを私たちは目指しました。 や大学アーカイブを推進してきた中で蓄積してきた豊富で多様な資料に基づいて、個別大学の枠を超えて大学共同の る民法典論争の過程で、各々の法律学校がとった立場や学校聞の関係を、それぞれの大学がこれまで百年史編纂事業 かなる法学教育を実践しようとしていたのか。そのようなテl マを基調としながら、一人九0年代に起こったいわゆ 学校が集中して創設されたのか。各校の創立者たちは、どのような法学を学び、神田という地域との関わりの中でい いで東京・神田地区に誕生した私立法律学校を母体としていました。神田という限られた地域に、なぜ数多くの法律 研究メンバーが所属する大学は、我が国が近代という時代を迎え、法治国家として歩み始めた一八八0年代に相次 料課)・中川書之が参加し、二O 一五年から法政大学史センター・古俣達郎氏が加わりました。 大学大学史資料課・瀬戸口龍一氏、日本大学大学史編纂課・松原太郎氏、そして中央大学大学史編纂課(現大学史資 の研究は明治大学史資料センターの村松玄太氏を研究代表者とし、同大学史資料センターから阿部裕樹氏、また専修 盤研究 ﹁民法典論争期前後における私立法学系高等教育機関の連携と対抗の実態に関する研究﹂が科学研究費助成事業基 特集にあたって 特 この問、私たちは研究の進展を図るため、先ず研究対象期に各法律学校が発行した機関誌や講義録などをデジタル化 4- 大学史活動 第3 7集 大学史資料センター報告 近代日本の幕開けと私立法律学校 特集 して情報の共有化をおこなうとともに、大学資料を社会に向けてより広く公開すべき知的資源と位置づけ、研究テー マに即した展示を企画し、二O 一四年一月二四日から二月二八日まで﹁近代日本の幕開けと私立法律学校│神田学生 街と法典論争│﹂展を、明治大学博物館特別展示室を会場として実施しました。 このたびの各論考は、右の企画展の際に研究会メンバーがそれぞれ担当した展示テl マを基本として、その後の資 料調査や諸研究を踏まえて新たに書き下ろしたものです。この成果が、今後の大学史研究や活動の一助となれば幸い です。 なお、最後になりましたが、当研究会では明治大学法学部教授村上一博先生に﹁法典論争の経緯とそれをめぐる研 -5一 究の現在﹂というテ 1 マ で 、 ま た 慶 麿 義 塾 大 学 法 学 部 教 授 岩 谷 十 郎 先 生 に は ﹁ 法 律 学 校 史 と し て の 慶 慮 義 塾 │ 創 設 者 の 理 念 に 立 ち 返 る ﹂ い う テl マで、それぞれ御講演いただきました。先生方には、研究上の種々貴重な御教示を賜 中川寄之 り心から御礼申し上げます。またお名前は省略させていただきますが、三年間の研究期間中、企画展をはじめ資料調 法律学校研究会代表 査等でいろいろとお世話になりました関係各位に、この場を借りて深甚なる謝意を表します。 二O 一六年一月 専修大学大学史資料課 法政大学史センター 明治大学史資料センター 法律学校研究会会員(二O 一六年一月現在) 阿部 達 裕 郎 樹 瀬戸口龍一 古 俣 松 中 l l 原 J 書之 太 牛 ヰ JL ム 玄太 f p・ 中央大学大学史資料課 日本大学大学史編纂課 明治大学史資料センター -6- 大学史活動 第3 7集 大学史資料センタ一報告 ø~
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