平成28年度 北海道小学校長会地区活性化支援事業【実践事例レポート】 1 報 告 地 区 :旭 川 2 事例報告学校名 :旭川市立近文小学校 3 報 告 者 :校長 福 家 尚 4 キーワード :生きる力を育む取組 旭川市立近文小学校 やりぬき 助け合い 元気よく 1 はじめに 本校は,道央自動車道鷹栖ICを下りて市街地に向かう嵐山通り沿いに位置しています。IC 付近であることと近年大型商業施設ができたことから,交通量が増加しており,安全指導に努力 しています。大正11年の開校以来94年の歴史と伝統があり,前校舎は永年親しまれてきたレ ンガ造り校舎でしたが,平成16,17年に改築され,現在に至っています。 保護者や地域住民は学校に協力的で,町内会が主体となって子どもの安全を守る運動が10年 以上にわたって続いています。 児童は全体的に明るく穏やかで目立った指導上の問題もありません。学力については,本市の 一般的な傾向でもある低位の児童が目立つ学力の二極化が進みつつありましたが,習熟度別やT Tなどによる指導や授業改善に取り組み,解消に向けて努力してきました。 平成25年度からは「学校力向上に関する総合実践事業近隣実践校」の指定を受け,全校が一 つのチームとなった包括的な学校改善を推進しています。 2 本校の生きる力を育む取組 (1)近文学力向上セブンアクションプラン どの教室でもどの先生も一丸となって,全ての子ど もたちに基礎学力の定着を目指した7つの取組です。 ①学習規律:どの教室でも指導する学習規律を策定・ 定着させ,学びに対する身構えをつくります。 ②学習過程:どの教室,どの教科でも意識する指導過 程を共有し,子どもが見通しをもてる学習を成立さ せます。 ③ノート指導:発達段階に応じて,どの教室でもノー トの書き方・写し方の指導の方向を共有し,学習内 容の確実な定着を図ります。 ④生活リズム:どの学年,どの家庭でも取り組む生活 リズムを策定し,呼びかけることにより,学ぶ意欲 の素地をつくります。 ⑤授業力向上:どの教師も確実に行う学習指導の方 向と方法を共有できる研修を進めます。 ⑥分析・重点化:チャレンジテストや学力テスト等 を精細に分析し,子どもの抱える課題を把握・共 有し効果的な学力の向上を目指します。 ⑦啓発・広報:学校 HP や広報等を通じ,学力向上 への真摯な取組を地域・保護者へ積極的に発信 し,家庭での生活と学習環境の改善を図ります。 (2)元気アップ体力アッププロジェクト 朝の時間帯,体育の授業,休み時間等を活用して, 体を動かす時間を確保することにより,子どもたち がスポーツの楽しさや喜びを味わったり,体力を高 めたりする取組です。 ①全体遊び,外遊び,マラソン ②体育準備運動のためのストレッチ ③月・木曜日朝の会5分間を利用した体力アップ活動 (体幹+バランス+アジリティ) (3)豊かな心を育む活動 ①全校合唱 全校児童が一堂に会し,心を合わせて歌声を響かせ る活動です。地域公開参観日で全校音楽として発表 の場を設定しています。 ②思いやリンゴ クラスの仲間のいいところを見つけたり,自分が友 達にしてあげたりしたことをリンゴのカードに書き, 廊下に掲示しています。互いを認め合い,思いやる 心情を育て,学校全体を温かい雰囲気にする取組で す。 ③近文あい運動の方々との交流 子どもたちの登下校の安全を見守る地域の「近文あ い運動」に参加してくださっている方々を招待し, 感謝の気持ちを伝える会を開催しています。また, 全学級で道徳の授業を地域の方々に公開しています。 ※学校力向上推進プロジェクト 学校力向上事業の主旨を若手教員の育成と捉え, プロジェクトチームをつくり育成のための活動 を企画推進しています。 ①学担まなびば 主に熟練教員が,「通知表所見作成」「保護者対 応」等のテーマに沿って,若手教員対象に講義 ・演習を行います。 ②授業チケット 若手教員が,見せてほしい同僚の授業を決めて, 事前にお願いした上で計画的に参観させてもら う制度です。 3 おわりに 子どもたちの生きる力を高めていくためには,チーム学校として全職員が課題や目標を共有 し,学校改善に取り組んでいくことが重要です。今後も教職員の資質能力の向上に努めるとと もに組織体制や活動を見直しながら学校力向上に向けて力を尽くしていきたいと考えていま す。
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