応⽤分野︓来場者・⼊退場者等の計数・管理システム 技術分野︓機能性繊維、荷重センサー 来場者数をカウントするテキスタイルセンサー シーズ保有機関 発 明 者 技術の概要 ︓ ︓ 福井県⼯業技術センター 増⽥ 敦⼠、村上 哲彦 他 導電性ハイブリッド⽷を織り込んだ、圧⼒検知可能な織物センサー ・導電⽷を、多層の繊維構造体の上層と下層に⾮接触&直交状態で配置し、荷重がかかると、上下層間の空間が つぶれて、上層と下層が導通状態になることを利⽤して、荷重を検出する。 ・軽量で薄く、フレキシブルなことが特徴で、⼈の⼊退出数の計測等で実⽤化されている。 技術の特徴 軽量で薄く、かつ、フレキシブルで⼤⾯積のセンサーを実現 多層の繊維構造体としては、⼆重組織を利⽤した袋状の構造の織物でテキスタイルセンサーを構成できるので、 軽量で薄く、フレキシブルで⼤⾯積化が容易であることが特徴である。さらに、導電⽷として新たに開発した芯⽷に 導電性繊維をらせん状に巻きつけた導電性ハイブリッド⽷を⽤いることで、電気抵抗の低い⾦属繊維を利⽤して製 造することもでき、耐久性等に優れたテキスタイルセンサーを実現できる。 導電のたて⽷ たて⽷ 図1 導電性ハイブリッド⽷ ⾦属繊維をポリエステル⽷にらせん状に 巻きつけることで、⾼い導電性と伸張性 や屈曲耐久性を実現 よこ⽷ 導電⽷ 導電のよこ⽷ 図3 テキスタイルセンサー(断⾯図) 約25mm 交接部 よこ⽅向 たて⽅向 織物に荷重がかかると 空間がつぶれて、 上下の導電⽷が接触し、 導通状態になる 導電⽷を袋状織物の上下層に、「たて」・ 「よこ」に織り込むことで、加圧時に導通す るセンサーを実現 図2 テキスタイルセンサー 技術の活⽤例 電⼦回路を組み込み来場者カウントシステムなどを構築 センサー 定圧 電源 固定抵抗 図4 テキスタイルセンサーを⽤いた 来場者カウントシステム 図5 圧⼒検出回路 導電性繊維 検出 図6 テキスタイルセンサー(写真) 電圧 ⽞関マットの下など、⼈が通るところに設置し、出⼊りする⼈数を計測 売り場等で⼈の流れを検知するシステム 靴中敷きの圧⼒検知装置 ホール等の着席状況把握システム 図7 来場者カウントシステムモニター 技術開発の経緯 エレクトロニクス技術とテキスタイル技術の融合 近年、エレクトロニクス技術とテキスタイル技術の特性を組み合わせた新しい技術分野として、e-テキスタイルが注⽬さ れ、⼼電計測やスピーカーなどに使⽤できる導電⽷織物が研究されている。しかし、従来の導電⽷である銅等⾦属繊維 は伸⻑性が少なく、導電性カーボンブラック等を樹脂に練りこんで紡⽷した⽷やメッキを施した繊維は電気抵抗が⾼いとい う問題があった。そこで、福井県⼯業技術センターでは、耐久性や伸縮性の⾼い繊維素材を芯部とし、そのまわりに⾦属 繊維をらせん状に巻きつけた導電性ハイブリッド⽷を開発し、ここで紹介するテキスタイルセンサーを始め、太陽光発電テキ スタイルなど種々のe-テキスタイル製品の開発を⾏ってきている。 産官⾦による連携⽀援 産 官 ⾦ ・産業⽀援機関による共同研究、共同開発における体制構築、推進⽀援 ・研究開発資⾦獲得⽀援、販路探索等の事業化⽀援 ・共同開発による⽤途開発、実⽤化⽀援 ・県外企業と県内企業の橋渡し等共同研究などのコーディネートの⽀援 ・研究開発、事業化のための資⾦調達、融資⽀援 ・事業化、企業経営コンサルティング 企業の⽅へ⼀⾔ 我が国の産業では、先端材料の開発など技術⾰新が著しく、企業を取り巻く状況は⼀層激しさを増しています。 このため、地域の枠を超えた協⼒により技術的課題を解決することが必要です。 ここで提案しております「来場者数をカウントするテキスタイルセンサー」にご興味を持っていただいた企業の皆さま、是⾮ ⼀度、福井県⼯業技術センター(企画⽀援室0776-55-0664)にご相談ください。 特許の情報、その他 ■ 特許の情報 (1)感圧センサーシート 登録番号︓特許第4273233号(平21.3.13登録) 出願⽇︓平成17年3⽉31⽇ 特許権者︓福井県 (2)感圧⽤繊維構造体 登録番号︓特許第4565109号(平22.8.13登録) 出願⽇︓平成19年3⽉29⽇ 特許権者︓福井県 (3)e-テキスタイル⽤導電⽷およびそれを⽤いた織物 登録番号︓特許第5352795号(平25.9.6登録) 出願⽇︓平成21年9⽉29⽇ 特許権者︓福井県 ■ その他の情報 ⼆重組織︓⼆重組織とは2層で構成される織物を作る 構造。この構造の⼀つとして、上層と下層の⽷の配置が ⼊れ替わることで上下の織物(織物を構成する⽷)が 交差することにより、交接部(連結部)を作ることができ、 交接部の間に袋状の空間を設けることができる。 福井県の織物技術︓福井県は古くから繊維の産地とし て知られており、和銅5年(712年)に元明天皇が越前 他20ケ国で綾錦絹織物の⽣産を命じられ、明治には国 内最⼤の⽻⼆重産地に成⻑。昭和には、ナイロン織物、 ポリエステル加⼯⽷織物により、世界最⼤規模の⻑繊維 産地に発展。現在も、繊維産業を取り巻く環境は厳しい が、独⾃技術を⽣かした⾼感性・⾼機能製品や産業資 材⽤製品等、⽇本の繊維産業を牽引。 この資料についての問合わせ先︓近畿経済産業局 産学官連携推進室 公益財団法⼈ 新産業創造研究機構 TEL 06-6966-6164 TEL 078-306-6805
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