厚生労働省 鹿児島労働局

厚生労働省
鹿児島労働局
担
加治木労働基準監督署発表
平 成 28 年 11 月 30 日
Press Release
当
加治木労働基準監督署
姶良市加治木町新富町 98 番地6
署
長
榎園 和彦
監督課長
高井 浩二
電
話
0995-63-2035
労働基準法違反容疑で書類送検
~違法な長時間労働を行わせた疑い~
加治木労働基準監督署(署長
榎園 和彦)は,本日(平成 28 年 11 月 30 日),
半導体製造装置の設計製作及び部品販売等を行う株式会社テクノクロス九州(本
社:霧島市)と代表取締役A(男性,65 歳),部長B(男性,39 歳)を労働基準
法違反(違法な長時間労働)の疑いで,鹿児島地方検察庁加治木支部に書類送検
した。
1 被疑者
(1)株式会社テクノクロス九州(本社:霧島市)
(2)同社代表取締役A(男性,65 歳)
同社部長B(男性,39 歳)
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事件の概要
株式会社テクノクロス九州,代表取締役A及び部長Bは,平成 28 年4
月1日から同年7月 31 日までの間,
第1
労働者 15 名に対し,労働基準法第 36 条第1項に基づく時間
外・休日労働に関する労使協定(以下「36 協定」という。)で
定めた,1箇月に延長できる時間である 80 時間を超えて最長1
月当たり 178 時間 30 分の時間外労働を行わせた,
第2
労働者 19 名に対し,36 協定で定めた,営業及び事務従事者の
1日に延長できる時間である3時間,又は製造設計従事者の1日
に延長できる時間である5時間を超える時間外労働を,各日につ
いて,1日 15 分ないし4時間 45 分,延べ 409 回行わせた
ものである。
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違反条文
労働基準法違反
同法 第 32 条第1項,第2項(労働時間)
同法 第 119 条第1号(6箇月以下の懲役又は 30 万円以下の罰金)
同法 第 121 条第1項(両罰規定)
参考事項
(1) 本件については,当署において,監督指導時に,違法な長時間労
働が認められたため複数回是正勧告を行ったが,これを是正しなか
ったため,司法事件として着手したものである。
(2) 労働基準法第 32 条第1項は1週 40 時間,同条第2項は1日8時
間を超えて労働させてはならないことを規定しているが,労働基準
法第 36 条第1項において,36 協定を締結し,所轄の労働基準監督
署に届出することにより,その協定の範囲内で,この規定を超える
労働を認めている。
本件は,この 36 協定の範囲を超えて,時間外労働を行わせていた
ものである。
労働時間が最も長い労働者は,出退勤の記録で判明しただけでも,
1箇月の時間外労働が 178 時間 30 分(1週 42 時間 45 分,1日7
時間 45 分)であった。
(3) 時間外・休日労働が 1 箇月 45 時間を超えて長くなるほど,業務
と脳・心臓疾患の発症との関連性が徐々に強まり,1箇月 100 時間
超または2~6箇月平均 80 時間を超えると,その関連性が強いと
の医学的知見があることから,当署においても,過重労働による健
康障害等を防止するため,時間外・休日労働時間数が月 80 時間を超
えていると考えられる事業場等に対して重点的に監督指導を実施
しているところである。
(参考)
関係法令
【労働基準法】
第 32 条(労働時間)
使用者は,労働者に,休憩時間を除き1週間について 40 時間を超え
て,労働させてはならない。
2 使用者は,1週間の各日については,労働者に,休憩時間を除き1日
について8時間を超えて,労働させてはならない。
第 36 条(時間外及び休日の労働)
使用者は,当該事業場に,労働者の過半数で組織する労働組合がある
場合においてはその労働組合,労働者の過半数で組織する労働組合がな
い 場 合 に お いて は 労 働者 の 過 半 数 を 代 表 す る 者 との 書面 に よ る協 定を
し,これを行政官庁に届け出た場合においては,第 32 条から第 32 条の
5まで若しくは第 40 条の労働時間(以下この条において「労働時間」
という。)又は前条の休日(以下この項において「休日」という。)に
関する規定にかかわらず,その協定で定めるところによって労働時間を
延長し,又は休日に労働させることができる。(第 1 項の該当部分のみ
抜粋)
(以下,略)
第 119 条(罰則)
次の各号の1に該当する者は,これを6箇月以下の懲役又は 30 万円
以下の罰金に処する。
① ・・・,第32条,・・・(第 1 号の該当部分のみ抜粋)
(以下,略)
第 121 条(両罰規定)
この法律の違反行為をした者が,当該事業の労働者に関する事項につ
いて,事業主のために行為した代理人,使用人その他の従業者である場
合においては,事業主に対しても各本条の罰金刑を科する。ただし,事
業主(事業主が法人である場合においてはその代表者,事業主が営業に
関 し 成年 者 と 同 一の 行為 能力 を 有し ない 未成 年者 又 は成 年被 後見 人で
ある場合においてはその法定代理人(法定代理人が法人であるときは,
その代表者)を事業主とする。次項において同じ。)が違反の防止に必要
な措置をした場合においては,この限りでない。
2 事 業 主 が 違 反の 計 画 を 知 り そ の 防止 に 必要 な 措 置 を 講じ な か つ た 場
合,違反行為を知り,その是正に必要な措置を講じなかった場合又は違
反を教唆した場合においては,事業主も行為者として罰する。