RSA 暗号の仕組みと安全性 情報科学科 3 年 2014311086 山田裕太 出題日:2016 年 11 月 16 日 提出日:2016 年 11 月 30 日 1 RSA 暗号とは 現代,インターネットをはじめとする情報通信の分野では,通信の安全性を高めるために暗号技 術が利用されている.情報の守秘・ユーザの認証といったことを実現する暗号技術の方式には,共 通鍵方式と公開鍵方式があるが,RSA 暗号は後者を代表するものの1つである.AES や DES と いった他の暗号化技術が複雑な設計のもと成り立っているのに対し,RSA 暗号は比較的単純な理 論を巧妙に利用しており,非常に興味深い. 次章では,RSA 暗号の具体的な仕組みについて述べる. 2 RSA 暗号の仕組み 図??に,RSA 暗号において送信者・受信者が平文をどのように暗号化し,それを復号するのか を示す. 図 1: RSA 暗号における暗号化と復号 上図に示すように,送信者は公開鍵 (n,e) によって平文 M を暗号文 C に変換(暗号化)し,そ れを受信者へ送信する.このとき,C は M,n,e を用いて式??のように表せる. C ≡ M e mod n (1) 一方, 受信者は受信した暗号文 C を,秘密鍵 (n,e) によって平文 M に復元 (復号) する.M は C,n, d を用いて式??のように表せる. M ≡ C d mod n また,暗号化・復号に使われるそれぞれの定数の詳細は表??のようになる. (2) 定数 定義 公開/秘密 p, q 150 桁程度の素数 秘密 n n = pq 公開 L L = (p − 1)(q − 1) 秘密 e L と互いに素な整数,0 < e < n 公開 d de = 1modL を満たす整数, 0 < d < L 秘密 ※定数名に下線のあるものが実際に鍵として使われる. 表 1: 定数の詳細 3 RSA 暗号の安全性 参考文献 [1] 今井秀樹,松浦幹太著「情報セキュリティ概論」昭晃堂
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