桂記章 株式会社 事業内容 社章や校章などのバッジ類をはじめ、メダルやトロフィー、キーホルダーなどの 金属加工品を製造する。観光土産品となるキーホルダーの製造では国内 第一位のシェアを誇る。材料となる銅や亜鉛を溶かして加工品の生地を生 産するのをはじめ、 デザインや製品の型づくりも社内で対応。一貫生産の強 みを生かして、 多品種小ロットの注文にこたえる。北陸新幹線開業に合わせ て、女性企画チームによるキャラクター小物作りにもチャレンジするほか、 江戸時代に使用されていたものを忠実に再現した「小判」を作るなど、新しい ものづくりにも挑んでいる。 デザインから彫刻、金型、生産まですべてを自社で製作 女性企画チームによる新商品開発を進める 社内では、企画から、デザイン、加工、 仕上げ工程の一貫作業を行っている 商品は年間4000種類に上るが、10個単位の 注文にも対応するきめ細やかさを誇る 昭和 23 年、旋盤の技術を持っていた先々代が時計店から記章の製作を依頼されたことから、金沢市で 「澤田記章製作所」を立ち上げる。県外の観光業者から、登山記念バッジの製作を受注したのを機に、観 光分野への商品製造を拡大、 昭和 41 年に「桂記章株式会社」 として法人化する。 バッジからキーホル ダーへと主力製品が移る中、昭和 47年に現在地へ移転し、工場を拡大。デザインから生産までを一貫し て自社で行い、社章、ピンバッジ、キーホルダー、タイピン、メダル、旗、トロフィーなど金属加工品を製造販売 する。主力のメダルやバッジは月産約 50 万個に上る。 ∼社長からのメッセージ∼ 「人の幸せを創る会社」でありたい。 お客様や社員、 協力企業の方もみんなを幸せに 代表取締役社長 澤田幸宏 氏 桂記章は、デザイン、金型製作、金属加工、表面処理、仕上 げ工程の一貫作業ができる企業です。企画から最終工程 までを社内で行えるのは、会社の強みであり、ものづくりの 醍醐味です。4年前からは、 女性だけの企画チームも立ち 上げて、 女性の感性や視点を生かしたものづくりにも乗り 出し、 今では女性たちが自らの手で販路開拓にも挑戦し ています。 私たちは単に製品を作るだけでなく、 「人の幸 せを創る会社」を目指し、感動を創る、そんな企業でありた いと願っています。 年間 4000 種類、240 万個の商品製造 新たな展開に女性の視点が大切 ∼座右の銘∼ 「1日1% 成長し続ける」 製造する商品は、年間およそ4000種類、240万個に上り ます。国内記章メーカーの中でもこれはトップクラスです。 一方で、 中国をはじめとするコストの低い諸外国での製 造が増えており、こうした価格競争に対抗するには、技術 力向上と、新商品開発による市場開拓が欠かせません。 従来商品に加えて、「小判シリーズ」が時代劇などの撮影 小物として注目されたり、開運グッズも人気を集めていま す。女性チームによる小物も少しずつ広がりを見せてお り、新しいアイデアや取り組みを広げるには女性の視点が 大切だと感じています。ものづくりと開発に興味を持つ女 性に期待しています。 <女性活躍☆実行宣言!> 女性の美的感性はものづくりには欠かせないもの 長期的に働ける快適な職場環境整備を目指していきます ものづくりを極める上で、 美的感性は最終の仕上がりに欠かせないものと思って おり、 きめ細やかな仕上げは女性の持つ特性を十分生かせる分野だと考えてい ます。習得した技術を長期的に発揮してもらうためにも、女性が働きやすい環境づ くりを目指しています。産前 ・ 産後休業や育児休業制度は、 これまでにも社員に 利用されていますが、今後も取得しやすい雰囲気を心がけていきます。また、 女性 社員の声から職場環境を少しずつ整えてきています。トイレの音消し用擬音装置 の設置や、年 3 回の女性のみの懇親会も実施し、社内のコミュニケーションの場と しています。まだまだ 100%要望を叶えることはできていませんが、 一歩ずつ理想 の職場にできるよう努力を続けていきます。 効率性やコストだけでなく、手仕事の良さを追求する ものづくりを目指している ●●会社概要●● 社名 ・ ・ ・ ・ ・ 桂記章株式会社 代表者 ・ ・ ・ ・ ・ 代表取締役社長 澤田幸宏 創業 ・ ・ ・ ・ ・ 昭和 23 年 (1948 年) 設立 ・ ・ ・ ・ ・ 昭和 41 年 (1966 年) 資本金 本社 所在地 ・ ・ ・ ・ ・ 4,200 万円 〒920-0354 ・ ・ ・ ・ ・ 石川県金沢市二ツ寺町ハ 30-14 法人 N o. ・ ・ ・ ・ ・ 7220001001836 企業 HP ・ ・ ・ ・ ・ http://katsurakisyo.com/ 従業員数 ・ ・ ・ ・ ・ 社員数 34 名 / うち女性 9 名 パート従業員 12 名 / うち女性 8 名 女性管理職 1 名 過去の表彰等 ------------------------------------------------平成 23 年度石川ブランド認定製品 (生活産業部門 「金箔 千両箱小判」) ギネス石川 2015 (石川県商工労働部発行) 認定企業 中部地域の ものづくり企業を中心に働く女性、 ものづくり企業で働きたい女性を応援しています ! もの子 もの美 ものづくり女子の活躍応援企業紹介 女性企画チーム参加で、働き方に大きな刺激受ける 活躍中の 先輩 ュー インタビ 就職難の中、縁のあった会社 育休・産休を経て、今も事務を続けています 高校 3 年生で就職活動したのですが、 当時はバブル経済崩壊後の就職難。 そんな中、 縁あって桂記章を受け o Hatarak ました。 入社試験にはスケッチ画を描くこともあり、 経験がない私にとって仕上がった作品の出来は散々で、 デザイン科出身の方の作品とのあまりの差にがくぜんとしたことを覚えています (笑) 。 入社時は製造部に配 属予定だったのですが、 急きょ営業部で欠員が出たこともあって、 営業事務に配属となりました。 それ以来、 育児休暇から復帰時の 1 年を除いては、 営業事務の仕事をずっと続けています。 社内で立ち上がった女性だけの 企画チーム参加が転機に 山岸 理恵子さん 1994 年 4 月入社 営業部 配属 「ありん娘(こ)」チームリーダー ∼主な経歴∼ 高校卒業後、桂記章入社。 営業アシスタントとして6年間勤務した後、 出産の為産休、育休を取得。 復帰後は1年間、製造部へ配属となり、そ の後、 営業アシスタントの職に復帰する 子育て中 既婚 産休・育休取得 一日のスケジュール 6:00 起床 7:30 8:35 愛車で出勤 出社 今年で入社 23 年目を迎えますが、5年前に社内 で女性だけの企画チームが立ち上がったことが 大きな転機となりました。「ありん娘(こ)」と 名付けられたチームは、社内の 20 代から 70 代の女性社員 6 名が選ばれて構成され、私も 一員として加わりました。新商品の開発を目指 して、月 2 回の企画会議を開催しています。本 来の所属部署である営業部の業務をこなしなが らですので、部署内の上司や同僚に迷惑をかけ ないように配慮して会議に臨みます。何もない 状態から商品を作り上げるまでのプロセスを考 えるのがとても楽しく、完成した時の喜びはひ としおです。姫だるまの小物入れや鏡などを商 品化し、現在も新しい商品開発に向けての取り 組みを進めています。 ☆自分と子どもたちの弁当作り ☆朝食準備と出勤準備 ☆掃除と朝礼を終えて業務に 12:00 昼食 17:30 退社 18:30 19:00 帰宅 約30分のジョギング ☆そのままスーパーで買い物 19:30 シャワーをして、 食事の準備 20:00 夕食 22:30 家事が終わり、 自分の時間 23:30 就寝 10 キロレースを完走、 次はフルマラソンに挑戦 プライベートでは二人の子どもに恵まれ、産休育 休を 2 度経験しました。子どもたちも中学生と高 校生になり少し手が離れたので、健康のために春 からジョギングを始めました。帰宅後、週 2 回程 度のペースで始めたのですが、肩こりや腰痛も解 消され、体も軽くなりました。夫と一緒に走るの ですが、夫の都合が悪い時には、子どもたちが一 緒に走ってくれます。負けん気の強さもあって、 目標を立てることにし、10 月には 10 キロのロー ドレースに出場、1 時間 8 分のタイムで完走でき ました。来年 3 月には夫とともにマラソン大会に も出場することにしました。家族の応援と協力で、 公私ともに充実した日々を過ごせるようにしたい ですね。 ☆子どもたちから、学校での出来事を聞く ☆後片付けは、食器は各自が自分で洗うルール ☆洗濯機を2度回し、 乾いた洗濯物をたたんで収納 ☆お酒を飲みながらテレビを観る 先輩にココが聞きたい! Q 仕事をする上で大変なところは? お客様が全国の観光地にいらっしゃることもあって、入社間もないころは、地名 が読めずに苦労しました。 「天橋立」を「てんきょうりつ」と読んで、お客様から 「『あまのはしだて』です」と言い直されたり、電話口で相手の方言が分からず何 度も聞きなおしたりと大変でした。それでも、経験を重ねて今では、お客様が来 社される際に、指名してお土産を下さったりと、本当にお客様に育てていただけ たと感謝しています。 Q 家庭や育児と、 仕事をうまく両立させていくポイントは? Q うちの会社はここがいい!というPRポイントを一言。 女性だけの企画チーム「ありん娘(こ) 」の会議は月 2 回開かれます。 女性ならではの商品開発に取り組みます 完璧にこなそうとは思わず、うまく手を抜くようにしています。 子どもたちの弁当 を準備したり、朝になって子どもが学校への提出書類を持ってきたりと、出勤前 は慌ただしいですが、家庭で妻として母親として働く時と、職場で業務に当たる 時のスイッチの切り替えを心掛けています。きちんとした身なりは当たり前です が、どうしても心の状態が表情に出てしまいがちです。 スマイルを心掛けるため、 鏡をよく見るようにしています。 一人ひとりのものづくりに対するプロ意識がとても高い会社です。その一方で、 社員の皆さんは人情味にあふれています。 商品を作り上げるのに、なかなか良い アイデアが浮かばない時もありますが、社内で知恵をしぼり、デザイン、製造、価 格設定など各分野の困難を克服し、一つずつ解決し商品化するという仕事の過 程がとても楽しくやりがいを感じることができます。 そうして、苦労の果てに完 成した商品がヒットした時の気分は最高です。 「ありん娘(こ) 」はイベントで商品の販売も担当します 10 月に開かれたロードレースに出場しました
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