科学研究費助成事業(基盤研究(S))研究進捗評価 A+

科学研究費助成事業(基盤研究(S))研究進捗評価
23225003
課題番号
極微な領域規制に基づくメソ薄膜
研究課題名
の形態発現と光応答系の創成
【平成26年度
研究代表者
(所属・職)
(平成28 年3 月現在)
平成23年度~平成27年度
関
隆広(名古屋大学・大学院工
学研究科・教授)
研究進捗評価結果】
評価
○
研究期間
評価基準
A+
当初目標を超える研究の進展があり、期待以上の成果が見込まれる
A
当初目標に向けて順調に研究が進展しており、期待どおりの成果が見込まれる
当初目標に向けて概ね順調に研究が進展しており、一定の成果が見込まれるが、一部
A-
に遅れ等が認められるため、今後努力が必要である
B
当初目標に対して研究が遅れており、今後一層の努力が必要である
C
当初目標より研究が遅れ、研究成果が見込まれないため、研究経費の減額又は研究の
中止が適当である
(意見等)
ナノテクノロジーによる高機能材料作製技術は、我が国が世界を先導する分野である。本研究グルー
プは基板上の液晶の光による配向制御や高分子薄膜の微細構造制御をエラストマー層の利用やサブフ
ェムトリットルの超微量液滴塗布という独創的手法の開発により成功させてきた。本研究により高分子
化学、材料化学をはじめ広範な研究領域で重要かつ画期的な成果が次々と得られている。
その結果、当初の目標以上の研究の進展が見られ、その成果は国際的な学術雑誌に報告されており、
その質・量ともに群を抜いている。
しかし、世界レベルでは熾烈な競争に曝されており、今後も弛まぬ努力を続けていただきたい。
【平成28年度
検証結果
A+
検証結果】
当初目標に対し、期待以上の成果があった。
有機分子を基盤とする高機能材料の作製において、分子の配向制御は極めて重要な課
題である。本研究グループは、高分子液晶からなるミクロ相分離構造の配向や薄膜表面
のリンクル(しわ)構造の形成などを、精密に制御することに成功している。
さらに、液晶の薄膜状態において空気表面側から光により配向制御するという新しい
現象も見いだしている。これらは、高分子化学・材料化学をはじめとする広い研究分野
において画期的な成果である。
これらの成果は、分野を代表する国際的な学術雑誌や、国際的なシンポジウムで公表
されており、成果の公表という点からも申し分ない。