子ども・子育て支援新制度でのICT化委託業務仕様書

子ども・子育て支援新制度でのICT化委託業務仕様書
1. 件名
子ども・子育て支援新制度でのICT化委託
2. 目的
質の高い教育・保育を安定的に供給するためには教育・保育施設で働く職員が「長
く働くことができる」職場を構築する必要がある。その構築のため、県内の特定教育・
保育施設等に対する給付費の算定において職員の平均勤続年数に応じた処遇改善に
係る加算を行っているが、待機児童解消に向け施設・事業所数が増加していることに
加え、平成27年度から子ども・子育て支援新制度が施行され、勤続年数の算定対象
となる施設等が拡大されたことにより作業量が大きく増加している。
そこで、職員の勤務履歴及び施設・事業所に関する認可定員、利用定員、加算状況、
監査状況等の情報を関連づけシステム化することにより、職員の勤続年数の自動計算
等による業務の効率化及び勤続年数算定誤りを防ぎ給付事務の適正化を図る。
3. システム機能要件
下記、機能要件に関する実現可否(不可の場合における代替案等含む)について、
具体的に提示すること。
<共通要件>
(1) 権限設定関連
・利用職員ごとに、各機能について操作権限を設定可能とすること
(各班に機能制限を設定等)
(2) セキュリティ関連
・ID/パスワード、利用権限等によるログイン制限を行うこと。
(3) カスタマイズ関連
・将来的な入出力項目追加(データベース項目追加)等に、容易に対応可能な仕組み
とすること。
<業務要件>
(1) 教育・保育施設等従事者情報管理(登録、修正、削除、蓄積等)
・一意な番号、氏名、生年月日(年齢)、保育士資格等番号、資格取得年月日、年度
初日時点の産休・育休状態、当該年度4月1日までの勤続年数(施設ごとに「何年何
月から何年何月まで、その期間(何年何月)」、「職種(園長、保育士等)」、「雇用
形態(正規、非正規、正規短時間、非正規短時間)」、「産休・育休期間(年月)」
等を表示し、最後に「合計年月数」)、現に勤務する施設・事業所名、給与号級、1
日6時間以上かつ月20日以上の勤務かどうか、実際に賃金改善をするかどうか、1
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年間の勤務(予定)期間(申請時と実績時)、基準年度の賃金(再計算の方法の場
合及び簡便な方法の場合)、公定価格における人件費の改定部分を踏まえた金額、
計画時賃金改善見込額、当該年度の賃金総額(実績時)、その他必要に応じて項目を
追加又は削除可能であること。
①
データベース化された個人の情報について、各年度における項目情報を一覧
により出力可能であること。(CSV等により編集・分析可能な形式での出力及び
基本的な情報を容易に一覧できるPDF形式の出力)
②
①と関連して、データベース化された職員情報の勤続年数は、前年度から基
本的に1年追加となることから、年度の変更と併せて自動的に1年増加するシス
テムとすること。ただし、1年増加でない職員(年度途中退職等)もいることから、
個別に勤続年数の修正、追加等の編集が可能であること。また、個人の勤続年
数(どの期間、どこで、何年何月、職種、勤務形態等)について一覧で確認で
きる形式(PDF、Excel等)により、表示・印刷が可能であり、必要に応じて全員
または複数人を選択し印刷が可能であること。
③
以前、所属していた施設・事業所が廃業した場合、その情報をすべて影響の
ある教育・保育従事者に反映できること。
④
データベースの情報については、毎年、情報を蓄積し、分析および調査のた
めに出力できる仕組みがあること。(Excel等)
(2) 教育・保育施設情報管理(登録、修正、削除、蓄積)
施設・事業所番号、年齢及び認定区分別認可定員、年齢及び認可定員別利用定員、
認可定員及び利用定員に基づく必要保育士数、従事者一覧(「雇用形態」、
「職種」、
「①当該施設・事業所での勤続年数」、
「②その他の施設事業所の通算勤続年数」、
「①と②の通算勤続年数」「資格取得年月日」)、各職種の人数(園長、副園長、保
育士、主任保育士、調理員等各職種別人数)、正規非正規率、当該年度の公定価格
総額(年間実績額)、前年度公定価格総額(前年度実績額)、施設の認可関係情報そ
の他必要な項目を追加又は削除可能であること
①
(1)で更新した情報と連動するものであること。
② 各年度の施設の項目情報(職種別人数、平均勤続年数、平均年齢、平均賃金、
所属職員の一覧等)がCSV、PDF等の形式により出力可能であること。
(3) 賃金改善実績確認機能
市町村から提出された各教育・保育施設のレポートを基に作成されたデータベース
から下記情報を確認し実績確認を行う機能を有すること。
① 当該年度における賃金の総額
② 基準年度における賃金水準を適用した場合の総額(再計算の場合)
③ 基準年度における賃金水準を適用した場合の総額(簡便な方法の場合)
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④ 公定価格における人件費の改定状況を踏まえた部分の総額
⑤ 賃金改善総額((⑤=①-((②又は③)+④))
(4) 入力・出力・検索
① 入力についてはCSV等一定の形式に成形することで一括してデータベースへ入
力できる機能を有すること。
② 出力については、項目ごとに設定した条件に適合する情報の一覧をCSV等の形式
で出力できる機能を有すること。
③ 検索については複数条件による検索が可能であること。
④ 以下については、基本情報としてPDFにより容易に出力・印刷することができる
こと。
1. 施設・事業所情報
当該年度における、施設・事業所の名称、施設・事業所番号、施設種、
住所、代表者、園長、認可日、開所日、職員の正規非正規率、当該施設・
事業所における平均勤続年数、その他施設における平均勤続年数、総平均
勤続年数、開所時間、加算状況、公定価格総額等
2. 従事者情報
当該年度における、名前、生年月日、年齢、従事施設・事業所名、従事
施設・事業所番号、従事施設・事業所の種類、これまでの勤務施設・事業
所ごとの勤続年数(いつから、いつまで、何年何月)、これまでの勤務施
設・事業所ごとの職種、雇用形態(正規、非正規、正規短時間、非正規短
時間等)等
3. 市町村情報
管下施設等一覧及び施設等数(幼稚園、保育所、認定こども園、家庭的
保育事業所、小規模保育事業所(A,B,C)、事業所内保育事業所(A,B,20
人以上)、居宅訪問型保育事業所)、各月ごとの認可・利用定員総数、前
年度4月、10月時点の待機児童数、今年度4月、10月時点の待機児童数、前
年度公定価格総額、前年度利用者負担総額(委託費以外含む)、今年度公
定価格総額、今年度利用者負担総額(委託費以外含む)等
(5) バックアップ
・定期的にバックアップする機能を有すること、データの移行が可能であること。
・バックアップはサーバー内の個別のHDD等記憶媒体に保存する等、容易に着脱可能
な外付けHDD等でのバックアップは行わない仕組みであること。
4. 環境要件(H/W、S/W等)
以下に基づき、可用性、信頼性、保守性の高い、将来性を考慮した機器構成(H/W、
S/W)を具体的に提案すること。
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(1) サーバー要件
・サーバーの台数については特に定めないが、省スペース化、省エネルギー化に考
慮すること。
・OS、データベース、ミドルウェア等の利用製品について、可用性、信頼性、保守
性等を考慮して提案すること。また、システム構築後において、脆弱性に対する
セキュリティパッチ等の対応が可能な構成として提案すること。
・ウィルス対策ソフトを導入すること(5年分)。
・データベースバックアップについて考慮されていること。
・計画的なメンテナンス等を除き、原則として、365日、24時間利用可能であること。
(2) クライアント要件
・クライアントPC、プリンタについては、既存の機器を利用すること。
・クライアントPCについては、以下に対応可能であること。
・Windows7(32 ビット/64 ビット)以降、Firefox 45.4.0以降、MS Office
Standard2010以降
・クライアント端末に他ソフトウェアの導入が必要な場合は提案時に示すこと。
(3) セキュリティ要件
・標準で装備されているセキュリティ機器以外で、セキュリティを高めるために有
効であると見込まれるものがあれば、具体的に提案すること。
(4) 利用者の範囲
・県(当課)の職員
① 複数人が同時にアクセスし、情報の登録、修正、削除等が可能であること。
(5) データ発生件数
・データベースに蓄積する事業所等の件数は以下を想定
① 保育士(教育・保育従事者)等更新・追加情報管理: 10,000件/年
② 教育・保育施設基本情報更新管理:650件/年
・現時点で蓄積されている主なデータ件数は以下のとおり
① 保育士(教育・保育従事者)等履歴情報管理: 12,000件/年
② 教育・保育施設履歴情報管理:500件/年
5. データ移行要件
(1) 既存様式からのデータ移行を行うこと(移行データはExcel形式で提供可能)
(2) 教育・保育施設及び保育士等従事者について一意なキーを定め、情報を管理するこ
と。
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6. 性能要件
各機能の処理性能(レスポンス)は、原則として3 秒以内とすること。
・性能要件見積にあたっての前提条件等があれば、記載すること。
7. 瑕疵の担保
事業の検査終了後1年以内に、納入された成果品に瑕疵(バグ及びセキュリティ
ホールを含む。)のあることが判明した場合には、瑕疵の修補を行うこと。
8. 開発スケジュール
下記事項を踏まえ、開発スケジュールを具体的に提案すること
(1) システム機能要求事項内容について、県担当者からのヒアリングを含めた、要
求分析段階を設定すること
(2) プロトタイピング型の開発により、3回程度のリリース計画を提示すること
・どのようなタイミングで、どのような機能をリリースするかを具体的に示すこと
(3)
平成29年3月18日までに完了する工程を示すこと
(4) 上記のほか、運用テスト、データ移行、操作研修等、主要なマイルストーンに
ついて、具体的なスケジュールを示すこと
(5) 進捗確認のための会議等を、必要に応じて開催し双方の共通認識のもと開発を
進めること
9. 納品物
以下の成果物について納品すること
(1) 本システム一式
(2) データ一式
(3) 各種ドキュメント
① 紙媒体(1部)
② CD-R(1部)
・基本設計書(S/W 構成、H/W 構成等含む)
・詳細設計書
・テスト仕様書
・テスト結果報告書
・操作マニュアル
・調整内容等議事録
・プログラムソースコード等一式
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10. 著作権
システム開発を委託するにあたり、ドキュメント、データ、データベース、プログラ
ムソース、プログラムプロダクト等納入物の著作権及び所有権は沖縄県に帰属するもの
とする。ただしプログラム作成の上で使用する特許、またはそれに相当する受託者特有
の技術部品等は除くものとし、これについては受託者に帰属するが、県が当該部品等を
利用することは可能とする。これは、県の立場をもって行う、運用保守委託、仕様変更、
情報公開、次世代システムへの引き継ぎにおけるソースの開示及びコンバート等を想定
し、県の一定の権利を確保するものである。したがって、受託者が共通部品など再利用
可能な部品・委託成果に関するアイディア等を利用してソフトウェアを作成し、第三者
に販売、使用許諾等を行う権利を制限するものではない。
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