資料3 説明資料(PDF文書)

【説明資料】
「調布市情報公開条例」の一部改正に伴う「情報公開事務の手引」の改定について
1
条例改正の概要
行政不服審査法の全部改正を踏まえ,本条例に基づく公開決定等に係る審査請求に関する調査審議等につい
ては従前どおり調布市情報公開審査会が行うこととするとともに,所要の改正及び整備を行い,平成27年1
2月16日付けで本条例を一部改正しました。
2
改定内容
(1) 審理員による審理手続に関する適用除外についての規定(第19条)
改正された行政不服審査法では…
これに対して,本条例第19条では「公開決定等に係る審査請求については,同法(行政不服審査法)第
9条第1項の規定は,適用しない。」と規定しています。これまで処分庁からの諮問に対して答申を出して
いたところ,今後は審査庁とのやりとりになりますが,審理員を置かないので,審議等については何も変わ
りません。
(2) 不服申立ての方法が審査請求に一元化されることに伴う文言整理
「不服申立て」という文言の表現を,全て「審査請求」に変更しています。
※
旧制度では,処分を行った行政庁(処分庁)に対する「異議申立て」と,処分庁の上級行政庁(原則)
に対する「審査請求」の二本立てとなっていましたが,改正された行政不服審査法では,不服申立ての
手続を原則として「審査請求」に一本化されましたので,それに合わせて,本条例についても文言の整
理を行っています。
(3) その他規定の整備
ア 第24条及び第24条の2
・第24条
「審査会は,審査請求人等から申出があったときは,当該審査請求人等に,口頭で意見を述べる機会
を与えなければならない。ただし,審査会がその必要がないと認めたときは,この限りでない。
」
・第24条の2 意見書の提出
「審査請求人等は,審査会に対し,意見書又は資料を提出することができる。この場合において,審
査会が意見書又は資料を提出すべき相当の期間を定めたときは,その期間内にこれを提出しなければな
らない。
2 審査会は,前項の規定により審査請求人等から意見書又は資料が提出されたときは,審査請求人
等(当該意見書又は資料を提出したものを除く。
)にその旨を通知するよう努めるものとする。
」
※ 第24条及び第24条の2については,これまでは「第24条
意見の陳述等」として一括りだっ
た規定を独立させています。趣旨としては,より審査請求人の目線に立った内容に変更しています。
イ
その他
条項の更新・追加に伴って,ページ等を変更しています。
3
参考資料
別紙参照(第19条,第19条の2,第24条,第24条の2)
【改定前】
第3章
救済手続
第19条
諮問
第19条
実施機関は,公開決定等について行政不服審査法(昭和37年法律第160号)
の規定に基づく不服申立てがあった場合は,次の各号に掲げる場合を除き,調布市情報
公開審査会に速やかに諮問し,その意見を尊重して,当該不服申立てについての決定又
は裁決を行うものとする。
(1)
不服申立てが不適法であり,却下する場合
(2)
公開決定等(公開請求に係る市政情報の全部を公開する旨の決定を除く。以下この
号及び第21条において同じ。)を取り消し,又は変更し,当該不服申立てに係る市
政情報の全部を公開する場合(当該公開決定等について第三者から反対意見書が提出
されている場合を除く。)
【趣旨・解釈】
1
本条は,公開決定等について,行政不服審査法に基づく不服申立てがあった場合の救済手続を定めた
ものである。
2
公開決定等に対する不服申立てがあった場合,当該不服申立てに係る実施機関は,本項第1号及び第
2号に該当する場合を除き,調布市情報公開審査会(以下「審査会」という。)に対する諮問を経た後
に,当該不服申立てについての決定又は裁決を行う趣旨である。
3
第1号の「不服申立てが不適法であり,却下する場合」とは,行政不服審査法に基づく不服申立てが,
審査の結果,不服申立人としての要件に該当しない,期間経過後の不服申立てであるなどの要件不備
により却下される場合をいう。
4
第2号は,公開請求に係る市政情報の全部又は一部を公開しない旨の決定を取り消し,又は変更し,
結果的に当該市政情報の全部を公開する場合は,第14条第3項に規定する第三者からの反対意見書
が提出されているときを除き,審査会への諮問が不要であることを定めたものである。
【関係規則・規程等】
○調布市長が管理する市政情報の公開等に関する規則
第11条 審査会に諮問した旨の通知
○調布市情報公開事務取扱規程
(92 ページ参照)
第8条 異議申立てがあった場合の取扱い
(1) 主管課における再検討
(116 ページ参照)
(2) 審査会への諮問
(117 ページ参照)
(8) 第三者からの異議申立てへの対応
(118 ページ参照)
【改定後】
第3章 救済手続
第19条 審理員による審査手続に関する適用除外
第19条
公開決定等に係る審査請求(行政不服審査法(平成26年法律第68号)に基
づく審査請求をいう。以下同じ。)については,同法第9条第1項の規定は,適用しな
い。
【趣旨・解釈】
1
本条は,公開決定等に係る審査請求があった場合に,行政不服審査法第9条第1項の規定による審理
員の指名を適用除外とすることについて定めたものである。
2
公開決定等に係る審査請求については,本条例に基づき,情報公開審査会が専門的に審議するもので
あり,行政不服審査法に基づく審理員制度と同等以上の公正性が確保されているため,審理員の指名を
除外することとしたものである。
3
審理員の指名がなされないことにより,審理員意見書の作成や行政不服審査会への諮問等の手続が適
用除外となる。
【改定後】
第19条の2 諮問
第19条の2
実施機関は,公開決定等について審査請求があった場合は,次の各号に掲
げる場合を除き,調布市情報公開審査会に速やかに諮問し,その意見を尊重して,当該
審査請求についての裁決を行うものとする。
(1)
審査請求が不適法であり,却下する場合
(2)
裁決で,審査請求の全部を認容し,当該審査請求に係る市政情報の全部を公開する
こととする場合(当該審査請求に係る公開決定等について第三者から反対意見書が提
出されている場合を除く。)
2
前項の規定による諮問は,行政不服審査法第9条第3項において読み替えて適用する
同法第29条第2項の弁明書の写しを添えてしなければならない。
【趣旨・解釈】
1
本条は,公開決定等について,行政不服審査法に基づく審査請求があった場合の救済手続を定めたも
のである。
2
第1項は,公開決定等に対する審査請求があった場合,当該審査請求に係る実施機関は,本項第1号
又は第2号に該当する場合を除き,調布市情報公開審査会(以下「審査会」という。)に対する諮問を
経た後に,当該審査請求についての裁決を行う趣旨である。
3
第1項第1号の「審査請求が不適法であり,却下する場合」とは,行政不服審査法に基づく審査請求
が,審査の結果,審査請求人としての要件に該当しない,期間経過後の審査請求であるなどの要件不
備により却下される場合をいう。また,公開請求に係る市政情報の全部又は一部を公開しない旨の決
定を取り消し,又は変更し,結果的に公開請求があった市政情報の全部を公開した場合も,回復すべ
き権利利益がない審査請求となるため,不適法となる。
4
第1項第2号は,諮問実施機関が裁決で,審査請求の内容を全て認容して公開請求に係る市政情報の
全部又は一部を公開しない旨の決定を取り消し,実施機関(所管課)が公開請求があった市政情報の
全部を公開する場合には,第14条第3項に規定する第三者からの反対意見書が提出されているとき
を除き,審査会への諮問が不要であることを定めたものである。
5
第2項は,審査会への諮問について,実施機関(所管課)から諮問実施機関に提出された弁明書の写
しをもって行うものであるという趣旨である。
【関係規則・規程等】
○調布市長が管理する市政情報の公開等に関する規則
第11条 審査会に諮問した旨の通知
(○ページ参照)
○調布市情報公開事務取扱規程
第8条 審査請求があった場合の取扱い
(1)主管課における再検討
(○ページ参照)
(2)審査会への諮問
(○ページ参照)
(8)第三者からの審査請求への対応
(○ページ参照)
【改定前】
第24条
意見の陳述等
第24条
審査会は,不服申立人等から申出があったときは,当該不服申立人等に,口頭
で意見を述べる機会を与え,又は意見書若しくは資料の提出を認めることができる。
2
審査会は,不服申立人等から意見書又は資料が提出された場合,不服申立人等(当該
意見書又は資料を提出したものを除く。)にその旨を通知するよう努めるものとする。
【趣旨・解釈】
1
第1項は,審査会は,不服申立人等の審査会に対する口頭による意見陳述又は意見書若しくは資料の
提出の申出を認めることができることを定めたものである。
2
第2項は,不服申立人等は,第25条の規定により審査会へ提出された意見書及び資料の閲覧等を求
めることができるが,意見書及び資料が提出されたかどうかは不服申立人等には分からないので,意
見書等が提出された場合,審査会は不服申立人等にその旨を通知するよう努めることを定めたもので
ある。
【改定後】
第24条
意見の陳述
第24条
審査会は,審査請求人等から申出があったときは,当該審査請求人等に,口頭
で意見を述べる機会を与えなければならない。ただし,審査会がその必要がないと認め
たときは,この限りでない。
【趣旨・解釈】
本条は,審査会が審査請求人等に対し,その必要がないと認めた場合を除き,口頭による意見陳述の機
会を与えなければならないことを定めたものである。
【改定後】
第24条の2
第24条の2
意見書等の提出
審査請求人等は,審査会に対し,意見書又は資料を提出することができる。
この場合において,審査会が意見書又は資料を提出すべき相当の期間を定めたときは,
その期間内にこれを提出しなければならない。
2
審査会は,前項の規定により審査請求人等から意見書又は資料が提出されたときは,
審査請求人等(当該意見書又は資料を提出したものを除く。)にその旨を通知するよう
努めるものとする。
【趣旨・解釈】
1
第1項は,審査請求人等が審査会に対し,意見書又は資料の提出をすることができることを定めたも
のである。なお,
「相当の期間」とは,審査会の審議に影響を及ぼさない合理的な期間をいう。
2
第2項は,審査請求人等から審査会へ意見書及び資料の提出があった場合に,そのことを他
の審査請求人等が知ることができないため,審査会が他の審査請求人等に対し,提出があった
ことを通知するよう努めることを定めたものである。