特別支援 学校 教諭 きく ち とし こ 菊地 敏子 先生 鶴谷特別支援学校 教諭歴 6 年 特別支援教育は 「教育の原点」 と 言われています 子ども一人一人に寄り添いながらその子に一番合った指導を考えています。その子 どもの得意な部分を学習活動に取り入れて,自信をもって取り組む気持ちを育てて います。 子どもたちに寄り添い見守りながら 成長をゆっくりと後押しする Q1 A1 教員を志した理由を教えてください。 小学生の頃から就学前の子どもたちと遊んだり,学校で友達に 勉強を教えたりすることを通して教員の仕事に興味をもつよう になりました。また,両親が福祉の仕事をしていたこともあり, 施設のお祭りに参加したり,幼なじみができたりと知的障害を もった子どもを身近に感じることができました。こうした経験 もあって大学に進学し教員を目指す中で,特別支援教育につい ても勉強しました。 Q2 A2 仕事をする上で, 心掛けていることを教えてください。 人との関わりを大切にしています。子どもたちと関わる時は,負 担にならないかどうか,その時の様子を注意深く見ながら判断 しています。そして,意思の疎通が難しい子どもでも,可能な限 り本人が納得した形で指導や授業を進めていけるように心掛け ています。 Q3 A3 仕事でやりがいを感じるのは どのような時ですか。 子どもが昨日までできなかったことが,できるようになった瞬 間です。例えば,車いすで移動していた子どもが,手すりを伝っ て階段を歩けるようになった際に見せた達成感と満足感に満ち あふれた表情は,とても印象に残っています。こうした場面は 保護者にも随時伝えて,本人と家庭と学校とで喜びを共有する ことで,さらに自信をもって次の段階に挑戦してほしいと願って います。 Q4 A4 今,一番力を入れて取り組んでいることを 教えてください。 「本人の得意なことを生かす」ことを意識して指導しています。 障害をもっている子どもも, 「絵を描くこと」 「しりとり」など,一 人一人得意なことをもっています。それをしっかりと把握して 学習活動に取り入れ,人の役に立ったり,ほめられたりする経 験を積むことで,子どもたちの自己有用感を育てています。そ のために,子どもたちが何かをやり始めたらとことんやらせて あげています。 Q5 A5 勤務している校種や職種の魅力を 教えてください。 子ども一人一人の様子を把握して,その子に合わせた学習内容・ 支援を考えなければいけないことから,特別支援教育は教育の 原点と言われています。障害のある子どもを育てることは,責 任が大きい分,やりがいも大きい仕事です。特別支援学校では, 少人数の子どもと深く関わり学ぶことができます。また,教員 の数が多いので,同僚の皆さんから多くのものを学ぶことがで きます。 Q6 A6 仕事において,思い出に残っている 出来事を一つ教えてください。 ほかの教員と1年かけて授業づくりに取り組んだことです。これ までやってきた学習内容を見つめ直し, 「ねらいは何か」 「指導体 制は適切か」 「新たにできることはないか」などについて意見を出 し合いました。時間を掛けて議論を進められたので,私にとって 本当に必要な指導の在り方を考える良いきっかけになりました。 子どもたちも,より落ち着いて授業に臨めるようになったと感 じています。 Q7 A7 仙台市立学校教員を目指している みなさんに応援メッセージをお願いします。 仙台市で小中高校の教員が同じ職場で働くことができるのは, 特別支援学校だけです。特別支援教育に携わって,これまで学 んできたことは,私にとって一生の宝物です。様々な校種の子 どもたちと関わるために,大切な心構えや仕事のスキルを身に 付けることができる素晴らしい職場です。私たちと一緒に子ど もたちの未来を作っていきましょう!
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