19 岐阜県下 3 病院における ESBL 産生菌の分離状況 2015 年 岐阜アンチバイオグラム研究会 ◎太田 浩敏 1)、深川 富法 2)、岡村 明彦 3) 岐阜大学医学部附属病院 1)、岐阜市民病院 2)、JA 岐阜県厚生連 久美愛厚生病院 3) 【はじめに】当研究会は、岐阜県下の主要な 今後の動向を把握する必要がある。 医療施設における検出菌状況や薬剤感受性の 連絡先:058-230-6000 (PHS:7776) 動向について情報を共有する目的として調査 を行っている。今回、ESBL 産生菌の分離状況 について調査したので報告する。 【取組み】2015 年 1 月から 2015 年 12 月まで の 1 年間に岐阜県下 3 病院で臨床材料から分 離された 237 株を対象とした。同一患者にお ける同一株は、初回分離株のみを対象とした。 【結果】分離された ESBL 産生菌の内訳は、E. coli 193 株(81.4%)、P. mirabilis 20 株 (8.4%)、K. pneumoniae 16 株(6.7%)、その他 8 株 (3.4%)であった。また、P. mirabilis の検出割合 は、施設間差を認めた(3.3-14.1%)。 分離された材料では、E. coli と P. mirabilis は、 尿からの検出が多く(各々64.2%,70.0%)、K. pneumoniae は、尿から検出は少なかった (31.2%)。E.coli の比較可能な CAZ および ABPC/SBT に対する MIC50 および MIC90 は、材 料および施設間に差はなかった。CFPM に対し ては、尿材料の MIC50 が 8.0μg/mL から 2.0μg/mL に変化した。 LVFX の非感受性率は、E. coli は 79.0%、K. pneumoniae は 31.0%、P. mirabilis は 25.0%であ った。2010 年に分離された ESBL 産生菌と比 較すると K. pneumoniae が 20.0%から 31.0%に 上昇し、特に耐性を示す株が増加していた。 一方 P. mirabilis は、58.3%から 25.0%に減少し ていた。 【結論】染色体上に AmpC 遺伝子を保有する 腸内細菌科細菌でも ESBL 産生菌が確認され、 検査対象菌種を再考する必要がある。キノロ ン系薬剤に対する感受性の変化が認められ、
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