使用上の注意改訂のお知らせ

2016 年 11 月
[No.18]
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医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読みください。-----
使用上の注意改訂のお知らせ
高尿酸血症治療剤
処方箋医薬品(注意-医師等の処方箋により使用すること)
日本薬局方
アロプリノール錠
この度、標記製品について[使用上の注意]の記載内容を改訂いたしましたのでお知らせ申し上げます。
今後のご使用に際しましては、下記内容をご参照くださいますようお願い申し上げます。
■改訂の概要
改訂項目
4. 副作用
(1) 重大な副作用、1)
4. 副作用
(1) 重大な副作用、2)
4. 副作用
(1) 重大な副作用、3)
9. その他の注意、(4)
改訂の概要
薬生安通知による改訂
「過敏症症候群」を削除いたしました。
薬生安通知による改訂
「薬剤性過敏症症候群」の項を追記し、
「1 型糖尿病」
(劇症 1 型糖尿病を
含む)を発症し、ケトアシドーシスに至った例も報告されている旨を追記
いたしました。
自主改訂
「アナフィラキシー様症状」を「アナフィラキシー」に改訂いたしました。
自主改訂
記載の一部を改訂いたしました。
■改訂理由 <薬生安通知・自主改訂>
・厚生労働省 医薬・生活衛生局 安全対策課長通知(薬生安通知)に基づき、国内症例が集積したこと
から、専門委員の意見も踏まえた調査の結果、「重大な副作用」の項にすでに「過敏症症候群」の記
載があるが、改訂することが適切と判断されたため、
「過敏症症候群」を削除し「薬剤性過敏症症候
群」の項を追記いたしました。
参考:厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群
・先発医薬品において、記載整備に伴う自主改訂が実施されたことから、本剤についても同様の改訂を
行うこととしました。
この度の改訂につきましては、日本製薬団体連合会発行の「DRUG SAFETY UPDATE(DSU)医薬品
安全対策情報 No.255」(2016 年 12 月発行)に掲載の予定です。また、改訂後の添付文書全文につきま
しては医薬品医療機器総合機構ホームページ(http://www.pmda.go.jp/ ) ならびに弊社ホームページ
(http://www.ayumi-pharma.com)に掲載いたします。
【お問い合わせ先】
学術部 TEL:0120-137-413
〈受付時間〉9:00~17:30(土・日・祝日・当社休日を除く)
■改訂内容
<アロプリノール錠 50mg「あゆみ」/アロプリノール錠 100mg「あゆみ」>
改
訂
後(下線部
:追記)
【使用上の注意】
改
訂
前(点線部
:削除)
【使用上の注意】
4. 副作用
4. 副作用
(1) 重大な副作用
(1) 重大な副作用
1)中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:
1)中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:
TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群),
TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群),
剝脱性皮膚炎等の重篤な皮膚障害(頻度不明)又は過
剝脱性皮膚炎,過敏症症候群等の重篤な皮膚障害(頻
敏性血管炎(頻度不明)があらわれることがある。特に肝
度不明)又は過敏性血管炎(頻度不明)があらわれるこ
障害又は腎機能異常を伴うときは,重篤な転帰をたどる
とがある。特に肝障害又は腎機能異常を伴うときは,重
ことがある。従って,発熱,発疹等が認められた場合に
篤な転帰をたどることがある。従って,発熱,発疹等が認
は,直ちに投与を中止し,再投与しないこと。また,ステ
められた場合には,直ちに投与を中止し,再投与しない
ロイド剤の投与等適切な処置を行うこと。
こと。また,ステロイド剤の投与等適切な処置を行うこと。
1)
2) 薬剤性過敏症症候群 :初期症状として発疹,発熱がみ
← 追記
られ,更にリンパ節腫脹,白血球増加,好酸球増多,異
型リンパ球出現,肝機能障害等の臓器障害を伴う遅発
性の重篤な過敏症状(頻度不明)があらわれることがあ
る。また,1 型糖尿病(劇症 1 型糖尿病を含む)を発症
し,ケトアシドーシスに至った例も報告されている。観察
を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止
し,適切な処置を行うこと。なお,ヒトヘルペスウイルス 6
(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く,投
与中止後も発疹,発熱,肝機能障害等の症状が再燃あ
るいは遷延化したり,脳炎等の中枢神経症状があらわれ
たりすることがあるので注意すること。
3) ショック,アナフィラキシー(頻度不明)があらわれることが
2) ショック,アナフィラキシー様症状(頻度不明)があらわれ
あるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合に
ることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた
は投与を中止し適切な処置を行うこと。
場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
4)~8) 省略(番号繰り下げ)
3)~7) 省略
9. その他の注意
9. その他の注意
(1)~ (3)省略(変更なし)
(1)~ (3)省略
(4)漢民族(Han-Chinese)を対象としたレトロスペクティブな
(4)漢民族(Han-Chinese)を対象としたレトロスペクティブな
研究において,アロプリノールによる中毒性表皮壊死融
研究において,アロプリノールによる皮膚粘膜眼症候群
解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)及び皮膚粘膜
(Stevens-Johnson 症候群)及び中毒性表皮壊死症
眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)等の重症薬疹発症
(Lyell 症候群)等の重症薬疹発症例の HLA 型を解析
例の HLA 型を解析した結果,51 例中全ての症例が
した結果,51 例中全ての症例が HLA‐B*5801 保有者で
HLA‐B*5801 保有者であったとの報告がある 3)。また,
あったとの報告がある 2)。また,別の研究では,アロプリノ
別の研究では,アロプリノールにより中毒性表皮壊死融
ールにより皮膚粘膜眼症候群及び中毒性表皮壊死症を
解症及び皮膚粘膜眼症候群を発症した日本人及びヨー
発症した日本人及びヨーロッパ人において,それぞれ
ロッパ人において,それぞれ 10 例中 4 例(40%),27
10 例中 4 例(40%),27 例中 15 例(55%)が HLA‐B*
例中 15 例(55%)が HLA‐B*5801 保有者であったとの
5801 保有者であったとの報告もある 3),4)。なお,HLA‐B*
報告もある 4),5)。なお,HLA‐B*5801 の保有率は漢民族
5801 の保有率は漢民族では 20-30%に対し,日本人及び
では 20-30%に対し,日本人及びヨーロッパ人では 1-2%
ヨーロッパ人では 1-2%である。
である。
【主要文献】1)厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群