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2016年
11月18日号
Vol.331
トランプで株高、円安。ハネムーン期間?!
 トランプ旋風
11月8日の米国大統領選挙の結果、ドナルド・
トランプ氏の勝利が伝わると、日本株式市場
は大きく下落しました。しかし、翌日には前日
の下落分を取り戻すほどの上昇と大きく変動し
ました。
一方、米国では選挙後、株式や米ドルは上昇
し、さらには金利も上昇しています。
トランプ氏の勝利が株式、為替や金利にも影
響を与えているのはなぜでしょうか?
 減税とインフラ投資
トランプ次期大統領の公約として、現行の35%
から15%への法人税減税や最低5000億ドル
のインフラ投資拡大を掲げています。
どちらも米国経済にとっては好材料であり、特
に法人税減税は米国企業の業績を押し上げ、
株価上昇につながるプラス材料となるかもしれ
ません。インフラ投資が拡大すれば、業種では
資本財や建設などが恩恵を受ける可能性があ
ると思われます。
しかし、減税で国の収入は減り、インフラ投資
で支出が増えるとなると、どこかから資金を調
達する必要があります。そこで国債の発行によ
り資金を調達するのではないか、との懸念から
米国国債の価格が下落、利回りが2%超へと
上昇しています。
この金利上昇が為替市場にも影響を与えてい
ると思われます。日本も含めて、世界的に低金
利が続いているなか、米国の長期金利が上昇
したことにより、米ドルが買われる展開となりま
した。また、海外であげた利益の米国への送
金に際して減税が行われる可能性への期待も
ドル高の理由であると考えられます。
 トランプのハネムーン期間
では、このドル高や金利上昇はどこまで続くの
でしょうか?
そもそも今回の変動の要因は米国大統領選挙
というイベントにあります。
世界的に影響力のある大きなイベントが行わ
れると短期的に変動が大きくなることがありま
す。「米国第一主義」を唱えるトランプ次期大統
領の政策は、米国経済にはプラスに見える面
が多くありますが、通商や移民に関する政策な
どには、まだまだ不透明な点があります。
ところで、「ハネムーン期間」というのをご存知
ですか?
米国では、新大統領や新政権に対して、就任
後100日間はマスコミによるバッシングが紳士
協定で見送られる傾向があります。また、野党
も同様にこの期間は新政権に対して批判など
をしないそうです。
マーケットも「ハネムーン期間」になっているの
でしょうか!?
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