2 産業振興 4 2.1 産業振興の現状・課題と取組 5 1.産業構造について ● 沖縄県は全国と比較して、実質県内総生産に占める製造業比率が低い。また、労働生産性も全国平均の7割程度。 ⇒ ・沖縄の特色を活かした、製造業などの「ものづくり産業」の誘致・育成。 ・産業全般における高付加価値化・生産性の向上。 ● 海上輸送において、空コンテナ搬出が多い「片荷問題」が生じており、結果として物流コストが上昇。 ⇒ ・製造業をはじめとする移出型産業の誘致・育成。 ・部品・部材提供、加工・組立を担うサポーティング・インダストリーの育成。 労働生産性の推移 実質県内総生産(平成25年度) 第1次産業 2% 900 (万円) 800 77.1% 77.4% 76.2% 74.9% 74.7% 74.1% 72.9% 72.3% 74.4% 75.8% 700 600 500 400 300 200 100 0 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 製造業 建設業 第2次産業 5% 9% 14% 第1次産 業, 1% 製造業, 21% 第3次産業 84% 全国 沖縄 第3次産 業, 73% 第2次産業 26% 建設業, 5% 沖縄県 外貿コンテナ計 実 空 87,84985,56085,97082,996 100,000 (TEU) 79,79784,153 78,605 73,74172,90771,04372,14068,57674,574 80,000 実 空 内貿コンテナ計 444,400 404,975425,200 372,085385,147 357,751 357,615 351,857 343,953 400,000 337,405342,265 500,000 (TEU) 60,000 300,000 0.3% 0.3% 0.1% 0.0% 0.0% 0.0% 0.3% 0.0% 40,000 57.3% 55.7% 57.1% 54.3% 54.4% 58.1% 51.0% 54.9% 100.0% 100.0% 100.0% 46.4% 100.0% 40.0% 100.0% 47.0% 100.0%100.0% 99.7% 100.0% 99.8% 99.7% 99.7% 99.9% 20,000 61.8% 55.0% 38.2% 45.0% 53.0% 53.6% 60.0% 49.0% 45.1% 41.9% 42.7% 44.3% 42.9% 45.7% 45.6% 0.0% 0.0% 200,000 移入 移出 移入 移出 移入 移出 移入 移出 移入 移出 移入 移出 移入 移出 移入 移出 移入 移出 移入 6 移出 典拠:那覇港管理組合調べ 移出 平成 平成 平成 平成 平成 平成 平成 平成 平成 平成 平成 平成 平成 15年 16年 17年 18年 19年 20年 21年 22年 23年 24年 25年 26年 27年 移入 23.7% 23.6% 24.7% 21.2% 21.6% 22.1% 23.3% 24.5% 24.4% 23.9% 24.8% 91.2% 90.8% 91.3% 90.9% 90.9% 91.3% 91.0% 91.0% 100,000 92.5% 93.3% 91.0% 78.8% 78.4% 77.9% 76.7% 75.5% 75.6% 76.1% 75.2% 76.3% 76.4% 75.3% 0 7.5% 6.7% 8.7% 9.0% 9.0% 9.0% 9.1% 9.1% 8.7% 8.8% 9.2% 輸入 輸出 輸入 輸出 輸入 輸出 輸入 輸出 輸入 輸出 輸入 輸出 輸入 輸出 輸入 輸出 輸入 輸出 輸入 輸出 輸入 輸出 輸入 輸出 輸入 輸出 0 出典:内閣府「県民経済計算」 那覇港における内貿取扱コンテナ貨物量の推移(暦年) 那覇港における外貿取扱コンテナ貨物量の推移(暦年) 0.0% 指数 1)労働生産性=名目県内総生産÷県内就業者。 2)指数は全国平均を100とした沖縄県の水準。 出典:内閣府「県民経済計算」 0.0% 全国平均 100.0% 90.0% 80.0% 70.0% 60.0% 50.0% 40.0% 30.0% 20.0% 10.0% 0.0% 平成17 平成18 平成19 平成20 平成21 平成22 平成23 平成24 平成25 平成26 平成27 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 典拠:那覇港管理組合調べ 2.製造業・物流業について① ● 国際物流拠点産業集積地域への企業進出は進展しているが、未だ旧特別自由貿易地域の工場用地は6割が未利用。 ⇒ ・未利用工場用地の利用促進。 ・県域全体の戦略的活用(新たに国際物流特区に指定された地域を含む)。 国際物流拠点産業集積地域 国際物流拠点産業集積地域における企業数と搬出額の推移 (百万円) 10,000 9,000 8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 国頭村 伊江村 旧自由貿易地域 ※下図の赤枠内 今帰仁村 大宜味村 本部町 東村 名護市 ※那覇・浦添・豊見城・宜野湾・糸満 地区の区域に内包。 恩納村 金武町 搬出額(旧自貿) 企業数(旧自貿) (社) 搬出額(旧特自貿) 企業数(旧特自貿) 55 60 50 43 33 25 5,686 11 2,714 22 4,309 3,604 13 12 2,384 34 2,992 7,915 7,053 27 5,980 16 14 16 3,674 2,433 8,698 37 7,627 17 4,549 40 30 18 5,087 2,727 20 10 0 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 宜野座村 ※ここでは、国際物流拠点産業集積地域のうち旧自由貿易地域(那覇地区)及び旧特別自由貿易地域(うるま地区)に限定。 典拠:沖縄県調べ 嘉手納町 沖縄市 読谷村 うるま市 旧特別自由貿易地域の利用状況 北谷町 宜野湾市 浦添市 那覇市 豊見城市 糸満市 北中城村 中城村 西原町 与那原町 南風原町 3.6% うるま・沖縄地区 ※下図の赤枠内 1.2% (H28年3月現在) 23.4% 南城市 90万㎡ 八重瀬町 7.9% 那覇・浦添・豊見城・宜野湾・糸満地区 分譲 用地賃貸 賃貸工場用地 IT津梁パーク 未利用 63.9% ※上図の青枠・斜線部分は、旧特別自由 貿易地域の区域 典拠:沖縄県調べ 7 2.製造業・物流業について② ● 沖縄航空貨物ハブの開始もあり、国際貨物取扱量は増加。一方で、取扱い貨物のほとんどが通過貨物。 ⇒ ・単なる「経由地」から加工・組立など、付加価値を付ける国際物流拠点への進化。 ・航空機整備基地を核とした新たな産業クラスターの形成。地の利を活かしたアジア経済の取り込み。 那覇空港における航空貨物取扱量(国内外別) ANA沖縄貨物ハブの概要 国際貨物計 • 平成21年10月 運航開始 全日空が、沖縄のアジアにおける地理的な優位性を活かし、那覇空港と国 内3方面(羽田・成田・関西)、海外5方面(ソウル・上海・香港・台北・バンコク) を深夜貨物便ネットワークで接続する「ANA沖縄貨物ハブ」を運航開始。 • その後、当初の8路線に加え、中部線(H25.8~)、青島線(H26.1~)、シンガ ポール線(H26.5~)、厦門線(H27.10~)を運航開始し、現在12路線が運航。 羽田 成田 中部 関西 ソウル 上海 青島 厦門 香港 250,000 (トン) 国内貨物計 229,638 224,233 223,372 216,820 217,441 218,584 218,796 221,927 200,000 154,435 150,000 161,187 143,120 139,220 184,871 177,709 沖縄航空物流ハブ 開始(10月) 100,000 51,839 50,000 台北 1,809 0 22時~25時頃出発 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 【参考】主要空港の国際貨物取扱量(平成27年度合計:確定値) ①成田:1,981,390トン、 ②関西:677,179トン、 ③羽田:335,865トン、 ④那覇:177,709トン、 ⑤中部:161,055トン 典拠:国土交通省航空局「暦年・年度別空港管理状況調書」 1時半~4時頃到着 (トン) 90,000 那覇空港における国際航空貨物取扱量(輸出入・通過別) 那覇通関 通過貨物 80,000 那覇空港にて積替 70,000 60,000 50,000 40,000 10,000 30,000 3時~7時頃出発 20,000 5,000 10,000 0 4時~9時頃到着 0 輸出 輸入 平成22年度 輸出 輸入 73,608 通過貨物 71,149 平成22年度 輸出 輸入 平成23年度 輸出 輸入 67,142 68,669 平成23年度 輸出 輸入 平成24年度 輸出 輸入 65,014 67,459 平成24年度 輸出 輸入 平成25年度 輸出 輸入 70,194 72,417 平成25年度 輸出 輸入 平成26年度 輸出 輸入 83,869 89,146 平成26年度 輸出 輸入 平成27年度 輸出 輸入 83,563 85,712 平成27年度 200 73,608 3,207 67,142 405 68,669 4,615 65,014 541 67,459 4,338 70,194 823 72,417 4,511 83,869 906 89,146 4,168 83,563 885 85,712 4,271 那覇通関 通過貨物 71,149 羽田 成田 関西 ソウル 上海 青島 香港 台北 バンコク シンガポール 那覇通関 8 200 3,207 405 4,615 541 4,338 823 4,511 ※「通過貨物」とは、那覇空港を経由地とした貨物。 「那覇通関」とは、那覇空港で輸出入通関された貨物。 906 4,168 885 4,271 典拠:沖縄地区税関那覇空港税関支署調べ 2.製造業・物流業について③ モデルケース② アジア等との越境Eコマース拠点 モデルケース① 精密部品等のパーツセンター ※沖縄県資料より引用 ※沖縄県資料より引用 航空機整備基地を核とした産業クラスターの形成モデル 物流拠点を活用する特色ある企業例 関連企業の集積 A社(化粧品・医薬部外品・健康食品のOEM企業) 航空機整備産クラスターの形成 平成27年、那覇地区のサザンゲート内に入居。 ファンデーション等の化粧品の充填作業を行ったうえで、沖縄貨物ハブを活用してアジア各国へ出荷する。 物流を担う沖縄ヤマト運輸(株)と連携し、越境通販の総合的な支援拠点として事業展開中。 B社(半導体製造装置の製造・販売) 平成26年、うるま・沖縄地区の賃貸工場に入居。 沖縄の年平均気温23度が半導体生産基準温度と同一であることに着目。移転後、恒温クリーンルーム電気代を約40% 削減達成。 沖縄貨物ハブを活用した短納期対応やアフターサービスの向上により、海外販路拡大を目指す。 C社(半導体製造装置向け流量計の製造) 東日本大震災を契機に、生産リスク分散のため、平成23年、うるま・沖縄地区の賃貸工場に入居。 国内外から調達した部品を沖縄県で組立・精度保証をし、国内及び海外の半導体製造装置メーカーに出荷する。 9 ※沖縄県資料より引用
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