平成 28 年度第 2 回浜田城周辺整備検討会 回浜田城周辺整備

平 成 28 年度第 2 回 浜田城周 辺整備 検討会
委 員意見要 旨 < 発 言順 >
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浜田城周辺整備における利用者推計
№
1 意見
内容
利用者推計の分析は、よくできている。利用者推計には小中学校に
よる活用が計上されているが、ぜひ幼稚園、保育園にも呼びかけて連
携を深めてほしい。
2 意見 城山公園の観光客数の推計は、城山の近所に住む者からすると甘い
見込みだと思う。現状を護国神社の社務所に確認した方がよい。自分
の感覚からすると、来園者は週に数人である。1,600 人というのはど
うかと思う。また、勤労青少年センターをよく利用するが、それから
考えてもどうかと思う数値である。もっと正確にすべきである。
回答 1,600 人というのは、整備後に目指していく人数の一部であり、現
状については、護国神社の社務所に照会して、平日で 2、3 人、土日で
少し増える程度、また、20 人程度の団体の利用が年間に 4 回程度ある
と回答を受けている。このことから、年間は 1,000 人程度の利用者と
見込んでいる。将来的には、利用者数が 6,000 人程度になるようにし
たい。
(仮称)浜田歴史神楽資料館整備事業について
№
内容
1 意見 前回の会議でABCの三つの案があったが、まず、これをどうする
かを先に決めないと議論にならない。多目的ホールを整備するかどう
かも明確になっていない。
多目的ホールの整備は、既存施設との競合の問題があり、新たに整
備する施設に人が流れると既存施設からは利用者が減ることになると
思われる。また、新たな施設は、指定管理者制度を導入するか。その
場合は、管理者の目途がついているか。
回答 どのような施設を整備するかについては、元々、多目的ホールを設
置するA案をたたき台として提案してきた。これまでの検討会の中で、
多目的ホールに関する議論が多くあったので、改めて委員の皆さんの
考えを確認したいと思い、「A案」と「多目的ホールを整備しないB案」
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意見
回答
2 意見
3 意見
4 意見
と「多目的ホールを整備せず、規模を縮小するC案」を提案した。
委員の皆さんの意見を聴き、それから一つの方向にまとめていく作
業を行いたいと思う。
また、指定管理者制度とするかどうかについて、前回の会議で指定
管理者が管理する場合の維持管理費を示してはいるが、まだ具体的に
決まったものはない。今後、検討していく。
建物の外観イメージについて、新たな施設はコンクリートとするか、
又は木造とするか。
御便殿の隣に整備するものであることから、御便殿と違和感のない
感じとしたい。具体的にどのようにするかは、構造上の問題もあるの
で、今後検討していく。
<B又はC案に賛成>
同じミッションを持った施設の整備を提案されることを不思議に思
う。文化ホールの大・小ホールでの観客数 200 人程度の使用を調査さ
れているが、これが全て新しい施設で実施されることになると、石央
文化ホールは成り立たない。文化ホール内部でも大変大きな議論にな
っている。多目的ホールを整備しないB又はC案に賛成する。
<B案に賛成>
浜田郷土資料館の展示面積は約 200 ㎡で、年 4 回の企画展を実施し
ているが、常設展示を行うまでのスペースがない。展示面積は広くし
てほしい。新たに整備する資料館の展示面積は、既存資料館の統廃合
を考慮すると 400 ㎡は必要である。
多目的ホールを整備しないこととなると、施設の名称の「浜田歴史
神楽資料館」は見直しをする必要があるかと思う。
< A 案に賛成>
石央文化ホールは、いろいろな制約があり、神楽を行う立場として
は使いにくいと感じている。他の既存施設も舞台として使用するには
適していない。
舞台のない施設は死に体であり、舞台がある施設こそがこの整備事
業の目的に適っている。
行政の支援のおかげで、地元の神社で舞う神楽の見物客の半分は県
外からの観光客であり、その人たちからは神楽の常設施設がないこと
を残念に言われるので何らかの形を残してほしい。
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5 意見 <B又はC案に賛成>
何事においても言えることであるが、ないよりあった方が良い。建
設費は補助金などを充当することが可能であるが、維持管理の方が問
題である。子どもたちのために整備するという話もあるが、人口減少
が進んでいく中で、子どもたちに借金を残してはいけない。いろいろ
な面で努力をしていかなければならない時期である。
行革委員会においても、現存の 550 施設を全て維持していくことは
困難であり、統廃合に力を入れている。
浜田は古いものを残さない風潮があり、将来、語り継ぐべきものが
ない。その意味からは資料館の整備は必要である。ただし、多目的ホ
ールの整備は、将来的に負の遺産となる可能性があり、整備すべきで
ない。
6 意見 <B又はC案に賛成>
新たに整備する施設は、神楽とは切り離し、御便殿を中心とした資
料館とすべきである。
7 意見 < A 案に賛成>
案に賛成 >
町場の神社は、氏子の減少等で衰退の一途を辿っている。神社の神
楽殿も荒れてきている。そういった意味から、ショー的な意味合いで
の神楽が上演できる施設があることは望ましい。また、石央文化ホー
ルは、利用許可等手続的な面で煩雑であるし、利用したい日に他者が
既に予約していて利用できないということが多々ある。施設内は飲食
ができないことも、利用者からすると利便性に欠ける。このようなこ
とから使い勝手の良いホールができるのであれば、A案に賛成する。
8 意見 <B又はC案に賛成>
神楽関係者への質問で、他目的ホールが整備された場合は、神楽の
上演をいつするかといった計画があるか。また、奉納神楽中心に行っ
ている郊外の神楽社中とステージで上演する町場の神楽社中のコンセ
ンサスはとれているか。「神楽も後継者不足で困っている」と先般、テ
レビで放送していたが、5 年、10 年先の後継者づくりの面からの計画
があるか。
一つの施設に資料館と多目的ホールが整備された場合に、防音の問
題や御便殿の北側で面積が充分に確保できるかといったことが心配で
ある。
神楽の八調子は浜田の発祥であることから、この歴史的解明を今か
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らでも進めていかなければ、資料館がオープンして直ぐに展示するこ
とは不可能である。また、神楽についての研究をしている人もいるの
で、連携を図ってほしい。資料館はあくまでも神楽衣装や木の神楽面
といったものを展示するようにしてほしい。貴重なものが残っている。
こういった貴重なものを展示すれば、石見神楽の発祥として相応しい
資料になる。
回答 【神楽関係者】
神楽上演についての計画はない。市が計画している年間数十回にな
るだろうと思う。自分たちが計画して上演するといったことは考えて
いない。
郊外の神楽社中とのコンセンサスについては、浜田と金城の委員は
同じ考えだと思う。旭、弥栄と三隅と同じかどうかは分からない。
展示については、100 年くらい経過した古い衣装などがあるが、処
分してしまうことがあるので、それらを展示すれば良いと思う。
【事務局】
神楽関係者が計画的にホールを利用するかどうかについては、それ
ぞれ地元に宮があったり、仕事があったりということで自主的に実施
することは困難だと考える。基本的には、施設の管理者が計画したも
のに参加するスタイルがメインになると思われる。
郊外の神楽社中とのコンセンサスについては、神楽社中の中で一致
した意見ではなく、そのことからも、この検討会にはそれぞれの自治
区の神楽社中の代表に参加してもらっている。ただし、神楽の起こり、
歴史や貴重な神楽衣装などを展示してきちんと伝えることは重要であ
り、このことは賛同を得ていると感じている。神楽に関する展示は、
多目的ホールの整備の有無にかかわらず、実施すべきと考えている。
9 意見 < A 案に賛成>
A案に賛成する。歴史文化の保存と発展、青少年健全育成と教育の
充実、観光振興の目的からすると、人口交流の拡大が期待できる多目
的ホールは必要である。
10 意見 < A 案に賛成>
御便殿活用検討会議では、御便殿を資料館として使う場合は浜田城
の資料を展示する場所としてほしいというのが、多くの意見であった。
浜田城に来ても、どこに何があるか分からないので、近くに資料館が
あると良いし、御便殿が活用できるという考えである。また、神楽の
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資料展示も必要なことだと考える。
これまでの経験上、資料館はすぐに資料や寄贈品といった物でいっ
ぱいになるので、建物は広くすべきである。例えば、多目的ホールを
整備して、後に展示室として活用することも充分考えられる。A案に
賛成であるが、これは整備面積を重視してのものである。
<B案に賛成>
資料館は御便殿を活用する方法を考えてほしい。神楽については、
石央文化ホールがあるので、文化ホールを改修して行うことにすれば
良いと思う。展示面積は広い方が良いと思う。
この資料館は、目的が歴史文化の継承であったり、観光であったり
とかなり多くのコンテンツを盛り込む建物だと認識している。そうな
ると、どこかでバランスをとる必要がある。これまでの議論で「負の
遺産になってはならない」という前提の中、収益性の部分をどのよう
に考えるかがある。そのための神楽公演で多目的ホールが必要という
ことなのか、もっと多角的に考えなければならない。
歴史文化の継承という完全なる資料館の位置付けであれば、民間に
指定管理させるより、公共で管理すべきである。しかし、観光交流人
口の増加がイメージの中にあり、建設費用もそうであるが、利用者推
計はイメージの話であって実際にスタートを切ってしまったらそれよ
りも更に多く集客する必要があるので、そのためのコンテンツをどれ
だけ多く持つことができるかということがある。
<B案に賛成>
資料館という建物の中で、舞台のある多目的ホールを整備すると防
音対策はどこまで効果があるか、「動」と「静」が一つの建物に共存で
きるかが心配である。また、資料館は、収益施設ではないので、そう
いった目的で整備することは間違いである。資料館は、教育のための
投資であり、来館者数で計らず、教育施設の一つとして考えてほしい。
中間取りまとめ
市内・市外から人を呼び込む交流拠点は必要である。江津市では「パ
レット江津」が 8 月にオープンして、屋外で神楽の上演がされている
が、屋内でも 2 階に観客席 200 人程度のホールがある。類似施設が他
にないか調べたところ、ミルキーウェイホールは観客席 700 人程度で、
収容人数としては、パレットの 200 人、ミルキーウェイの 700 人で差
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別化はできている。
今回、事務局から提案のあった「多目的ホールの観客席 200 人程度」
というのは、妥当なラインと思っており、類似施設も調べた中では見
当たらなかったが、整備する資料館で新たな需要を創っていけるかど
うか、更に、現在使われているもの以上に魅力ある展示やイベントが
できるかが重要である。
15 意見 資料館を整備することと多目的ホールを整備する二つのことがあっ
て、多目的ホールを整備すると、展示面積が狭くなってしまう。一方、
展示面積を広く確保しようとすると多目的ホールは整備できなくな
る。多目的ホールをいろいろな目的で使用できれば、どちらにも利が
あると感じた。
最も重要な点は「歴史文化の継承」であり、このことから、展示面
積は、広ければ 広い方が良いという考えは成り立つが、今後、多目
的ホールに代わる何か別の建物を整備することになれば、1 か所にま
とめて整備した方が効率的という考えもある。
資料館の利用者推計でカウントされている人が既存施設の利用者を
奪ってのものと読み替えることも可能であることから、そうではなく、
いかに新しいニーズをつくっていくかを説明するかで、多目的ホール
の整備を考えることができる。
16 意見 これまでの意見を整理すると、大きく二つに分かれる。多目的ホー
ルは必要だというA案、類似施設の競合や教育文化施設の面から考え
ると多目的ホールのないB又はC案といえる。数の面ではA案よりB
又はC案の方が多い。この資料館にどんな機能を期待するかによって
は内容が変わってくる。具体的には資料館の機能を考えるとき、資料
6 にはほぼ全ての機能が網羅されており、この機能と比較して、市内
には重複した機能を持った施設があることも事実である。「負の遺産」
とならないよう、利用率が高くなる運営の在り方、利用方法、展示の
在り方が是が非でも求められる。
資料館は教育施設であり、収益性を求めることはできないが、教育
関係者と連携し、授業や遠足等でしっかりと活用されるよう市がプロ
グラムを考えるべきである。そこまでの青写真が描けるのであれば、
この施設は将来に亘って活きてくる。
資料館に、どのような機能を持たせるかを検討する上で、神楽を排
除する必要はない。例えば、ホールは屋内の常設とすべきかどうか。
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回答
意見
18 意見
19 意見
回答
屋外という方法も考えられ、それが可能であれば、二つの目的はある
程度達成できるといえる。収益性、費用、利用率の面があり、効率性
は無視することはできない。
収益性等に関する意見
事務局において、資料館の利用は有料と想定しているとのことであ
ったが、これは神楽公演だけのことか、それとも、資料館の入館料も
含まれるか。
基本的には常設・企画展の観覧料は有料にすることを考えている。
金額の設定については、多くの人に入館してもらいたい、教育的観点
から子どもたちの料金をどうするかということがあり、今後検討する。
資料館の運営と神楽公演の実施を一緒にできる指定管理者が果たし
て存在するか。それとも直営とするか。指定管理ということになれば、
神楽に関することは初めてのことになり、神楽関係者がすることにな
るのかもしれないが、大変ではないかと心配する。
資料館運営に収益性は考えられない。石央文化ホールにおいても収
益性を求めることは難しいと感じている。神楽公演でも収益のあるも
のはわずかである。このことからも、資料館に収益性を求められない
ことは前提である。
また、今年は浜田落城から 150 年であり、益田市の多田自治会館で
は岸静江国治の 150 回忌法要が行われたところである。その法要では
浜田市教育委員会が所有している資料が展示されていた。大変重要な
資料を浜田市は持っている。岸静江国治は、浜田の幕末のヒーローで
ある。このような貴重な資料を保管したままになっていることは残念
である。残すべきもの、見せるべきものを見せる場が必要である。そ
ういう意味では展示を中心とした資料館とする方が良いと思う。そう
しないと、類似施設の競合の問題も発生する。
これまでの議論からすると、神楽関係者の熱意が感じられない。神
楽公演の自主的な計画はないとのことであるが、神楽関係者からは「年
間計画でこれくらい公演を行う」とか「資料館維持のためにこの程度
貢献したい」といった前向きな意見が聞きたい。そうでないと議論の
中で相反するように感じる。
【事務局】
三宮神社での夜神楽は、今年度は 10 月、11 月以外の毎週土曜日に
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公演を行っている。年間 40 回程度である。来年度は通年で毎週土曜日
に公演を行う予定である。
【神楽関係者】
浜田の協議会では、一つの神楽社中が神楽公演を年間に 35~45 回程
度行っている。多目的ホールが整備された場合も、年間 40 回程度は公
演を行うことになるのではないかと考える。
収益施設にするかどうかで議論の分かれ道になる。資料館に収益性
を望めないとしても、その維持管理費が丸々行政の負担になってはい
けない。ある程度の収益性・効率性が求められる。
年間約 5,000 万円の維持管理費が市の負担として新たに発生する。
収益性を求めることも大切である。神楽公演を行うことは、一つのマ
グネットとしては重要なことである。
収益性を持たせて運営している石央文化ホールでさえ、運営は厳し
い。収益性ゼロで考えることは困難である。利用者の受益者負担はあ
る程度必要と考える。
資料館をどのように管理運営していくかということがある。運営が
困難で指定管理を受けるところがないと市は大変なことになる。
取りまとめ
これまでの議論をまとめると、「歴史文化の保存と継承」や「教育」
の観点から資料館整備は必要ということは共通認識としてある。一方
で、将来的な維持管理コストは無視できない。また、多目的ホールの
整備は既存施設との競合の問題が発生する。
多目的ホールを整備する、つまり常設とすることはオーバーステッ
プとなる可能性があることや利便性の高い施設を目指すという点につ
いても合意が得られる。これらのことから、事務局から提案のあった
三つの案ではB案が最も近いと集約できる。今後はB案を中心に検討
を進めていきたいと考える。
施設を整備する上で、効率性、利用率や利便性を考えることは非常
に重要である。一方、神楽公演を全くしないということではない。い
かにして、歴史文化を伝え、市民の憩いの場、親しまれる施設となり、
神楽公演もできる施設にするか、今後議論していきたい。
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