炎は焔となりて復讐に燃える ID:103141

炎は焔となりて復讐に
燃える
眠着鋼厨
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︻あらすじ︼
ある神様が男を転生させた。その男はある女の子を巻き込んで殺してしまった。女
の子は復讐のために生きる話。
今は誰も知らない話 ││││││
目 次 出会った日 ││││││││││
1
生まれた日 ││││││││││
6
21
とある神様はその死んだ男の欲望を叶えました。あるところに願い通りに転生させ
これは、偶然ではありません。神様が行なった、娯楽なのです。
轢いた運転手は、轢いたことによりスリップ。そして電柱に激突⋮圧死しました。
心臓に突き刺さったことによる出血過多でした。
高校生の時、彼女は不幸にも死んでしまいました。死因は車に轢かれて肋骨を骨折、
れたなら普通に和気藹々と返す何処にでもいる子でした。
女の子は本の虫で学校の休み時間は話しかけられない限りは本を読んで、話しかけら
その女の子は、親に厳しくされながらも慎ましく普通に生きていました。
あるところに、女の子がいました。
今は誰も知らない話
1
てその果を見ることが神様の娯楽です。
また他のとある神様は、女の子がいつか幸せになるはずを壊されたことに憤慨し、女
の子に幸せになる来世を贈ろうとしました。
女の子は断りました。殺されたも同然の者が欲望通りに生きるなど許せなかったの
です。
他のとある神様は聞きました。何が望みかと⋮⋮
女の子は言いました。
私を親不孝にさせたあの男を、後悔させたい⋮⋮﹂
﹁しあわせなんて、いらない⋮⋮
今は誰も知らない話
2
3
他のとある神様は驚きましたが、望みを叶えることにしました。神様に運命を歪めら
れたことよりも親にを思い、その親を悲しませた者を許せないと⋮
なんと親思いか⋮
転生させましたとさ。
るように⋮コレは口には出さずになれるようにして彼女を男が行ったとあるところに
そう思った他のとある神様は彼女の希望を叶え得る運命と、親を思う子に幸せになれ
!
⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮
赤い月が昇った、禍々しい満月の夜に一人の赤子が産まれた。
赤というよりもオレンジ。オレンジというよりも朱色の、先端は黒い髪の女の子だっ
た。瞳は深い翠。
母の身体を燃やすかの如く黒と朱の炎を身に纏い産まれた。しかしながらその赤子
の母親は平気そうに抱き上げた。
此方で生きる貴女はこの力は今一度、封印させてもらうわ。
﹁ふ、ふふ⋮ずいぶんと、元気な子が産まれたわ。だけど元気過ぎよ⋮
今は誰も知らない話
4
クレフィア、妾の可愛い愛娘。
このえくれは
クレフィア・アモン。日本人としての名前は近衛紅葉⋮⋮どうかしら
しそうに撫でると近くにいた黒髪の武骨そうな男に話しかけた。
﹂
燃え盛る赤子にひたいに触れて魔方陣を出現させると炎封じた。そして飛び級愛お
?
長い復讐に想いを馳せて微睡んだのだった。
どのような親なのかということを見ていた。見ている限りはいい親で安心して、先の
その女の子は新しく紅葉と名付けられて新たな親を見つめていた⋮
くれは
この産まれた赤子こそ、あの死んでしまった女の子である。
顔を背けて賞賛するのを妻である人物は見てカラカラと笑った。
男は近衛紅蓮。産まれた赤子の父親であり、その赤子の母親の夫だ。恥ずかしそうに
﹁わるく、ない。私の名である紅蓮から肖るとはな⋮⋮﹂
5
出会った日
朱色に近い橙に先端は黒い髪を揺らしながら、何処か人間離れした美貌の女は歩いて
いた。
探したのよ
⋮全く貴女も本の虫なんだから⋮⋮﹂
やがて、ある扉を開けると探していたものを見つけて顔を輝かせた。
﹁クレハ
?
クレハは本から顔を上げてしおりをして本を閉じた。
と机の一つに小さな子供が腰掛けていた。この少女こそクレハ。
その部屋には埋もれるほどの本があり、その部屋に置いてある何処と無く豪華な椅子
!
クレハの母親は微笑み、そうね⋮と頭を撫でる。
﹁お母さん⋮。これ面白いから⋮⋮﹂
出会った日
6
﹂
﹁じゃあ、お母さんが今度面白いことを教えてあげるわ。それよりもお父さんを待たせ
て大丈夫
間だと分かると慌てて部屋を出た。
母親の言葉に目を輝かせたが、言われて少女は時計を見ると後少しで父親の約束の時
?
少女は、かつて自分を殺した男を殺すために生きている。
は部屋でジャージと特別な木刀を持って庭先に向かって走る。
走り出して出て行った少女はクレフィア⋮または紅葉と書いてクレハという。少女
⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮
母親は優しい顔をして見送った。
﹁ふ、ふふ⋮まだまだ子供ねぇ。﹂
7
出会った日
8
復讐に意味はないのは当たり前。それでもすることを決めているのだ。
生まれ変わり前の紅葉の母さんと父さんは、子供が先に死ぬのを一番嫌がっていた。
と懇願し
か つ て の 兄 が 死 ん だ 時 も ⋮ 口 で は い つ も い つ も そ の 兄 を 家 族 と し て 認 め れ な い と
言ってたにも関わらず、亡くなった時には泣いて泣いてお前はいなくなるな
てきたほどに。
くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて
憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎
るとしたら、まだまだ憎くて、
あの男によって。唯一の約束を守れなかったから、あの男が憎い。また親が泣いてい
ず守れずして死んだ。
勝手にさせてくれたのに、それだけは守ってくれと紅葉は約束をしていたにも関わら
!
憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎く
て憎くて、
おぞましいほどに後悔させたいと思うほどまでに。
﹂
だが、やり返すには知識だけでは無く、物理的な力も必要。
だったら、今の内に⋮と考えていた。
ごめん、本を読みふけっていたよ⋮
そんなことをクレハは顔を出さずに言う。
﹁お父さん
!
父親は笑って許してくれる。お前は、母さんやご先祖様にそっくりだと。
!
9
﹁だが、それとこれは別だ。半分悪魔のお前とはいえ鍛えるのには一朝一夕ではない。﹂
そう、クレハは半分悪魔なのだ。母親が悪魔でも有名な炎の悪魔、アモン。この世界
では悪魔の名前は苗字だ。
尤も、母は元当主で弟に位を譲って様々な知識を得るために旅に出た。
と思うが喧嘩だけで大変。結局仲直りは早い。
そしてある時、父と母は殺り合ってから気が合い、結婚。
どんな夫婦かよ
﹁それにー﹂
﹂
!?
!
クレハと父である紅蓮との約束⋮⋮それはクレハ自身に鍛錬をつけてもらうこと。
一瞬のうちに持っていた木刀を横薙ぎに一閃。紅葉は間一髪で防いで受け流す。
﹁油断は禁物⋮ッ
出会った日
10
11
悪魔の君主の中では最も強靭と言われる身体だからこそ、母は許した。父は元々は皇
族に使える近衛の一族の養子。
養子入りの理由は剣が立つこと。その上遠縁の親族であるから。
手加減し、相手をしているが常人を超えたスピードや力を使いこなし鍛えるのだ。
クレハは悪魔に宿る魔力を一族特化の炎に変化させずに単純に木刀を強靭に強化さ
せて攻め、防ぎ⋮⋮野山に混じり、物陰から奇襲したり、単純に剣技を鍛えたり⋮⋮様々
なレパートリーで戦う。
まだ日が高い昼過ぎから暮れて遅くまで鍛えるのだ。
偶に疲れて夕食を食べずに寝てしまうこともあるが、耐えきれた日には食べて寝るの
繰り返し。
これは4歳の時から続けている日課。現在は5歳で⋮⋮後もう少したら6歳になる
が。
小学校に行くまでは鍛えてほしいとお願いしていたのだった。
母からは暇な時に魔法や魔力の使い方を教えてもらい⋮様々な知識を吸収している。
父が暇なのは、母が株で稼いでいるからだ。偶に鈍るのが嫌で異種族の賞金稼ぎをし
て稼いでいるが僅かで貯金されている。尤も、その一度に稼ぐ金額は破格なのだが。
﹂
!
﹁考えごとは⋮⋮﹂
もちろん⋮⋮
クレハは魔法で土の壁を作り出して挟む。
﹁している。頭を使わなければ⋮⋮お父さんにはかなわないからな
出会った日
12
﹁︻木気は水気を食らう。食いしところに気はあり。その気を纏わん︼﹂
⋮父も父で同様に術で防ぐ。近衛とは皇族に仕える一族。もちろん異能の対処もで
きる。何方かと言えば神道系、仏教系、陰陽道系のザ・日本。かつては現代のサムライ
と裏では囁かれたほどに。
﹂
最も、シャレにならない位に強いのは身にしみてわかるのだ。
﹁⋮⋮
⋮⋮隙あり
﹁⋮甘い。﹂
彼は見るまでもなく⋮⋮
突きを放つ。
そんなことを考えながらも土壁を水を纏った木刀で切り倒した父に一矢報いるべく
!
!
13
ガゴン⋮
﹂
!
!
男の子の様にわんぱくで本よりも外で遊んだり、RPGみたいなゲームや漫画が好き
ていた時だ。
かつてクレフィアことクレハになる前におんぶされたのは幼い⋮⋮⋮まだ私と言っ
た。
クレハには確かな暖かみと共に目の前に映ったのは大きな背中。おんぶかなと思っ
あったかい⋮⋮
⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮
一重に避けてクレハに重い一撃を与えて沈ませた。
﹁がぁ⋮
出会った日
14
だった〇〇。もちろん、ゲームや漫画もまだ好きだが。
ある日、身体が怠いのに兄に遊んで欲しくてついていったのだ。
公園で怠いのが酷くなり、お兄ちゃん、お兄ちゃんと涙を流しながらかぼそい声で呼
ぶと来てくれた兄。
動けない〇〇を労っておんぶして連れて帰ってくれた。
何年経っても、クレハになった今でも覚えている⋮⋮
るんだろ
なら、これ位は任せとけ
?
自分のかつての名前は忘れたがコレだけは覚えているのだ。
ま、⋮⋮オレはまだまだ小さいから〇〇は重いけど。﹂
!
﹁オレは、唯一の血の繋がった妹のためなら助けに行くよ。だってさ、兄って大黒柱にな
15
〇〇の兄は死ぬ前に親の愛や思いやりを理解できずに、家でまるで居候のような暮ら
しで、働いて極力〇〇以外に会わないようにしながら親と険悪な関係でいた。
板挟みの〇〇は何もできなかったが、兄は事あるごとに言っていた。
﹂
﹁オレは、結局のところは血の繋がった他人だ。それでも、〇〇⋮お前だけは何かあった
時は言えよ
兄は、出来損ないと自負していたけれども〇〇には、妹には優しい兄だった。
?
起きたか、クレハ⋮⋮﹂
?
そう感じながらもクレハは父親に対して言う。
ああ、やっぱり兄はいない⋮
﹁ん
出会った日
16
となく痩せている印象の少年だった。
やはり、いつもと違って視線と交わったのは、一人の自分とと同じぐらいの子。どこ
だいまと告げた。
あったことに。首を傾げながらいつものように手洗いうがいをして、リビングに入りた
クレハはふと、気がついた。そこにはいつもと違う、自分と同じ位の大きさの靴が
玄関に着くと、クレハは父から降りて靴を脱いで靴を揃えた。
クレハは、父におぶられたままで家に着いた。
を背中に埋めた。
そうか⋮そう言われてもクレハはあの記憶を忘れたくなくて昔に兄にしたように顔
﹁うん、あった、かい⋮⋮﹂
17
﹁⋮キミは、だれ
君は
﹂
﹂
紅葉、クレフィア・アモン。
クレハ
﹁ボク、は⋮
初めて見たはずだ。だのに何故⋮
と心で思った。
クレハはその銀髪の少年に問われた。クレハはこの少年を知っている⋮⋮
?
その少年は納得して、名乗った。
?
?
か。﹂
﹁オレは、ヴァーリ。ヴァーリ・ルシファー⋮アンタがオレを預かった人の言ってた奴
出会った日
18
少年はヴァーリ⋮北欧神話に出てくるオーディンの息子と同じ名前⋮その名前は北
欧系だと感じさせた。
ヴァーリは、クレハの母の知り合いの曽孫で家庭の事情でここに預けてもらった、と。
クレハは察した。ここは、ハイスクールD Dの世界だということに。基本的なこと
そのキーマンの一人であるヴァーリ・ルシファー。銀髪だったなーと思い出した。
ラは朧げながら覚えていた。
は忘れていたが、悪魔や天使、堕天使などの神話のキャラが出てくることと、メインキャ
×
﹁っ、ハハ
いいよ、別にお母さんが連れて来た人だからな。
!
ではならないと感じた。
維持を張るが如く、ヴァーリは腕を組みそっぽを向いた。横柄な態度だが、彼はこう
﹁世話にはなるが、面倒にはならない。﹂
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出会った日
20
ボクはボクで君の世話をするさ
ヴァーリは、この誓いの意味を理解しておらず、きょとんとしていたのだった。
と自体無いが。
ちなみに、ファーストキスとはノーカンにしている。というか、今までキスをしたこ
そして、彼に近付いて片膝を立てて跪いて彼の手を取り、忠誠の口づけを。
た。
クレハはそれだけではなくて、彼が面白いと感じて、かつての先祖にあやかって言っ
神に対する反逆を手伝った。
神話におけるルシファーとアモンの関係とは、アモンが義勇軍を率いてルシファーの
我等が魔王の末よ、ボクは貴方に仕えるべく⋮⋮その言葉に従おう。﹂
!
生まれた日
ヴァーリがクレハの家に来て、三ヶ月。秋という秋は無くなり、冬が訪れた。
山の中とはいえ、太平洋側にあるために雪は滅多に降らないものの冷える。
最近の多くの子供は、引きこもってゲームなどをするが、ヴァーリとクレハは違って
いた。
オレは負けないぞ
﹂
﹁この程度か、クレフィア
攻撃をいなした。
!
﹁なんの、これしき
﹂ ヴァーリは白と青の鎧のようななフォルムの翼を広げて飛び回り、クレハの木刀での
?
!
21
生まれた日
22
負けていられるわけがないクレハは、黒い悪魔の翼を2対広げて追いかけて木刀で切
りかかる。
ヴァーリは戦闘に関しては天才だった。クレハよりも後から始めた修行で魔力や魔
器 を使いこなして追いついて来た。
セイクリッド・ギア
法それに 神
ディバイング・ディバイド
器 というのは、神様が人間の血を引く者に宿る奇跡の象徴。
セイクリッド・ギア
神
ヴァーリはと白 龍 皇 の 翼いう触れた者の力を半減、吸収させる物。
クレハにも宿っているが、現れたことはない。きっかけさえあれば出るが、出ていな
いのだ。
毎日戦い、メキメキと実力を上げてくるヴァーリ。
毎日挑んでくるから怖いが、クレハだって先に始めたために負けるわけにはいかな
い。
三ヶ月前は痩せて、これで動けるのかというほど心配だったが、毎日食べていると年
相応な見た目の美少年になった。
﹂
クソイケメンと言いたくなるほどに⋮⋮
単調だぞ
!
しては実はお粗末だ。
﹁うるさい。ボクが単調なのは、知れた事
!
︼
!
急に力が無くなったクレハは、体勢を崩した。その隙にヴァーリは拳を振るう。
ハの体力を半減させたのだ。
先程、単調と言った時にヴァーリはクレハに触れたのだ。それから10秒経ち、クレ
︻Divite
てしまうし、正直に思ったことを言ってしまう。
正直者が好かれるのは子供の間だけ。それ故にクレハは人を見た目で判断して言っ
そう、自分を偽るのは得意なのに対してクレハは馬鹿正直なのだ。
﹂
クレハは、頭の回転のみは良いからか平行して考えられる。しかしながら、戦闘に関
﹁何を考えている
?
23
﹁油断対て﹂﹁それはヴァーリが、だ。﹂﹁がっ
﹁ふー⋮⋮今日もボクの勝ちだ。﹂
﹂
地面に落ちたヴァーリに腹這いに座って木刀を突き付けて宣言した。
もちろん体重がヴァーリの方が重いために幾ら強靭といっても身体はまだまだ子供。
り、落ちる速度をやや弱める。
もちろん、ヴァーリは痛みのあまり地面に真っ逆さまに落ちるがクレハは手を引っ張
した。
腹に入りそうだった拳をクレハは飛び上がって避けてヴァーリの頭に左手で拳骨を
!
て一瞬で予測して戦っている。頭の回転と動体視力に頼った戦いで単調ではあるが。
ギリギリ今日も勝てたのだ。ヴァーリは武器を使わずに戦うからこそ、目が鍛えられ
﹁くっ、﹂
生まれた日
24
まだ負けないからな
﹁次は負けないぞ、クレフィア。﹂
﹁昨日も言ってたよな
?
﹂
いつものように家に帰りリビングに入った時、
た人以外は基本的に入らない。
山の中腹ほどにある家。この山自体に結界が張ってあるからこそ、クレハの母が認め
ヴァーリの手を引いて立たせて家に向かって走る。
ヴ ァ ー リ の 頭 を 撫 で、ほ ら も う 暗 い か ら 行 こ う よ ⋮ と 言 っ て、ぽ か ん と し て い る
﹁君は、いつか強くなる⋮⋮それまではボクが君より強いから、守るよ⋮⋮⋮﹂
それでも、紅葉には分かっていた。
ヴァーリは、くっ⋮と悔しそうにして機嫌を悪くした。
!
25
パァァン
はっきり言って今日が誕生日なのを忘れていたのだ。
ニコニコしながら頭を撫でて、リビングの席に座らせた。
おめでとう、クレハ。﹂
﹁ふふ、クレハ⋮貴女は誕生日を忘れてたわね⋮
とクラッカーが鳴った。クレハは驚いて固まっていると母が話しかけた。
!
様々な料理が並び、クレハとヴァーリは沢山食べた。最後に出てきたケーキも一緒に
⋮⋮以外と優しいのだ、ヴァーリは。
バトルジャンキーなヴァーリとは思えない発言。
だ。﹂
﹁クレフィアは忘れていたからよかったものの、お前を連れ出したのは準備の時間稼ぎ
生まれた日
26
﹂
と
食べて、笑ってクレハとヴァーリは楽しみ、クレハの両親は微笑んで見ていた。クレハ
とヴァーリは母に揶揄われて
﹂﹁毎日戦うなら⋮﹂
﹁クレハはヴァーリのお嫁さんになるのね
そんなこと⋮⋮
﹁は
赤 面 と し た ク レ ハ。一 方 で ズ レ た こ と を 言 っ た ヴ ァ ー リ に 対 し て は 絶 対 違 う
思ったのはクレハだけではない。
頬張ったのだった。
あらあら、妾達が孫を見るのはまだ先ね∼と呟いたのにはクレハは無視してケーキを
だ。
学以降は業務的な話しかしていなかったために凄くそんなことを言われると産毛なの
赤面したクレハは実を言うと、〇〇だった頃は基本的に男という男には家族以外は中
!
!
!?
?
27
生まれた日
28
その後、クレハは母に呼ばれて⋮⋮⋮ある、ものを受け継いだ。
驚きながらもクレハは受け取った。
あの時に悲しいような顔をしていたのは、あの未来を予見していたからかもしれない
⋮⋮と後にクレハは思ったのだった。