件 名: 大 臣 会 見 概 要 日 時 平成 28 年 10 月 25 日 0847∼0855 担 当 大臣官房広報課 場 所 官邸エントランスぶら下がり 備 考 1 発表事項 まず、私から南スーダンPKOの実施計画の変更について、先ほど、国家 安全保障会議九大臣会合を経て閣議決定されました。今回の変更によって、 国連南スーダン共和国ミッション、UNMISSへの自衛隊施設部隊等の派 遣期間が5ヶ月間延長されました。防衛省・自衛隊としては、国際社会と協 力しながら、南スーダンの平和と安定のために同国での活動を継続してまい る所存です。 2 質疑応答 Q:今回の派遣延長を決定されるに至った背景というか、治安状況等、悪化 しているという報道もあります。大臣、従前から、マシャール元副大統領 が国外にいたということで、組織立った戦闘、衝突は起きていないと仰っ ていましたが、今後も起きない可能性はないと思いますが、その辺はどの ように判断されたのでしょうか。 A:まず、私自身、今月の8日に現地に入ってきました。そこで、南スーダ ンの政府関係者にもお会いをいたしましたし、国連のロイ特別代表にもお 会いをしたところであります。そして、ロイ代表からは、ジュバ市内の状 況についても、7月のような武力の衝突が今後起きる可能性は低いという ようなお話しもございました。私自身も、そのジュバ市内で比較的安定を している状況、それは市民の皆様方、子供や女性も含めて、普通の生活を されている状況を見たところです。しかしながら、一方で南スーダンの北 部、また、南部の国境の付近では衝突事案も起こっておりますので、そこ は緊張感をもって慎重に見極めなければならないというふうに思っており ます。そして、マシャール元第一副大統領は国外におられて、最近、イン タビューなどにもお答えをされているところではありますけれども、しか 1 しながら、そういった系統立った組織ではありませんし、国または国に準 ずる組織、さらには支配が確立した地域があるとは考えていません。そう いったことなどから、PKO5原則は維持されており、そして、自衛隊の 隊員が安全を確保しながら、有意義な活動をできる状況にあるというふう に思っております。私は、ジュバに行きました際にも、南スーダンの防衛 大臣が出張中でしたので、副大臣、それから、ロムロ内閣担当大臣、他5 閣僚ともお会いをいたしましたけれども、大変、政府からも評価されてい る施設部隊の活動であったり、国連からも大変評価をされている活動をし ていますし、その意義ある活動を続ける状況にあるというふうに考えてい ます。 Q:マシャール派の報道官が、戦闘行為はまだ続いていると、政府軍が先に やっているという認識を示していて、それは、首都ジュバでも起こり得る ということを電話で答えているのですけれども、大臣が御覧になって、そ ういったことは起こり得ないというふうにお考えでしょうか。 A:治安が悪化していることは事実ですので、将来的にいかなる事態が起き るかということについては、しっかり緊張感を持って見ていかなければな らないと思っておりますが、現時点で、ジュバ市内は比較的安定をしてい るということ、そして、マシャール元副大統領自体は、国外にいて、そし て、反主流派だったタバン・デン氏が、今、第一副大統領にも就任をして いるということ、そして、今PKO5原則の紛争当事者は、スーダンと南 スーダンであったわけですけれども、その後に、新たなそういった紛争当 事者が出現しているという状況まで至っていないというふうに判断してい ます。 Q:昨日、陸幕長が午前中に視察して、統幕長、陸幕長、そして、大臣も視 察が終わったわけですけれども、その後、大臣は習熟しているというよう な認識を示しましたが、その後、省内としてもそういう認識統一というか、 それはできたのでしょうか。 A:私自身が一昨日見た状況では、スムーズに想定された状況の中で、隊員 が訓練の習熟度を上げているということは確認をいたしましたが、昨日、 今仰ったように、陸幕長も視察をしております。そして、先週、統幕長も 視察をしているわけで、陸幕長からは本日にも報告を受けることにいたし 2 ておりますけれども、そういったことなどを総合的に判断して、訓練状況 がどうであるかということは判断していきたいと思っています。 Q:派遣期間の延長と任務付与を、今回切り離したわけですけれども、改め て今後の新任務を付与するときのタイミングといいますか、時期について はどのように考えていらっしゃるのでしょうか。 A:派遣自体については10月31日に期限がくるわけでありますので、本 日、そのPKO5原則と隊員の安全確保をしながら、施設部隊としての有 意義な活動ができるかという判断で派遣延長を決めたところであります。 任務付与については、やはりしっかりと訓練ができていて、そして隊員の 習熟度というもの、そして今後の治安状況などについて、統合的に判断を して、政府全体で決めていくということであります。 Q:今日、南スーダンの情勢について、国際的な人権団体が、7月の衝突が 起きた際に、ジュバ市内で市民の殺害や女性への暴行等がある。それを政 府軍が行なっていたと。国連のPKO部隊も、これを助けなかったという ことで批判している報告書をまとめました。大臣、防衛省としての、その 7月当時のジュバの情勢についての認識を改めて伺えますか。 A:7月に武力による衝突があり、そして、それによって死者を含む被害者 が多く出たということは認識をいたしております。今仰った人権団体の報 告の詳細については、まだ事実確認等もしていないところでありますので、 コメントは差し控えたいと思います。 以 3 上
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