使用上の注意改訂のお知らせ - 医療関係者のための医薬品情報 第一三

── 医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読みください。──
使用上の注意改訂のお知らせ
持続性 高血圧・狭心症治療剤
慢性心不全治療剤
頻脈性心房細動治療剤
慢性心不全治療剤
日本薬局方 カルベジロール錠
日本薬局方 カルベジロール錠
慢性心不全治療剤
頻脈性心房細動治療剤
持続性 高血圧・狭心症治療剤
頻脈性心房細動治療剤
日本薬局方 カルベジロール錠
日本薬局方 カルベジロール錠
処方箋医薬品:注意-医師等の処方箋により使用すること
2016 年 10 月
このたび、標記製品の「使用上の注意」の一部を改訂いたしましたので、ご連絡申し上げます。
つきましては、今後のご使用に際しご参照いただくとともに、副作用等の治療上好ましくない有害事象を
ご経験の際には、弊社MRに速やかにご連絡くださいますようお願い申し上げます。
1. 改訂の概要≪自主改訂≫
(1)
「相互作用」
‌
「交感神経刺激剤(アドレナリン等)
、非ステロイド性消炎鎮痛剤」の項を追記しました。
現在販売されていない薬剤名を削除しました。
(2)
「過量投与」
‌
処置欄の「(1)過度の徐脈」から処置に用いる薬剤の投与量・投与方法の記載を削除し、心臓
ペーシングによる処置を追記しました。
流通在庫の関係から、改訂添付文書を封入した製品がお手元に届くまでに若干の日数が必要ですので、ご使用に際しましては、ここに
ご案内申し上げました改訂内容をご参照いただきますようお願い申し上げます。
−1−
2. 改訂内容〔
( )追記又は変更、
( )削除〕
改 訂 後
改 訂 前
3.相互作用
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
3.相互作用
併用注意(併用に注意すること)
機序・危険因子
薬剤名等
臨床症状・措置方法
略
クラスⅠ抗不整脈
薬
ジソピラミド、
プロカインアミ
ド塩酸塩等
機序・危険因子
略
クラスⅠ抗不整脈
薬
ジソピラミド、
プロカインアミド、
アジマリン等
略
略
略
略
交感神経刺激剤 血 圧 上昇があらわ 本剤のβ遮断作用に
アドレナリン等 れることがある。
より、α刺激作用が
優位になると考えら
れている。
非ステロイド性消 本剤の降 圧 作用が 非ステロイド性消炎
炎鎮痛剤
減弱するおそれがあ 鎮 痛 剤 は 、血 管 拡
る。
張 作 用を有 するプ
ロスタグランジンの
合成・遊離を阻害す
る。
8.過量投与
8.過量投与
症状:‌過 量投与により、重症低血圧、徐脈、心不
症状:‌過 量投与により、重症低血圧、徐脈、心不
全、心原性ショック、心停止に至るおそれ
全、心原性ショック、心停止に至るおそれ
がある。また、呼吸器障害、気管支痙攣、嘔
がある。また、呼吸器障害、気管支痙攣、嘔
吐、意識障害、全身の痙攣発作をきたすお
吐、意識障害、全身の痙攣発作をきたすお
それがある。
それがある。
処置:‌過 量投与の場合は、本剤を中止し、必要に
処置:‌過 量投与の場合は、本剤を中止し、必要に
応じて胃洗浄等により薬剤の除去を行うと
応じて胃洗浄等により薬剤の除去を行うと
ともに、次のような処置を行う。なお、本剤
ともに、次のような処置を行う。なお、本剤
は血液透析により除去されにくい。
は血液透析により除去されにくい。
(1)‌過度の徐脈:アトロピン硫酸塩、イソプ
(1)過
‌ 度の徐脈:まずアトロピン硫酸塩水
レナリン塩酸塩等の投与や心臓ペーシ
和物(0.25~1mg静注)を投与し、さらに
ングを適用する。
必要に応じて塩酸イソプロテレノール
(初期投与量25μgを徐々に静注)又はオ
ルシプレナリン硫酸塩(0.5mgを徐々に
静注)のようなβ刺激薬を投与してもよ
い。もしβ刺激薬を増量しなければなら
ない場合は、血圧が過剰に低下しないよ
うに留意すること。
(2)〜(4) 略
(2)〜(4) 略
※‌そ の他、
「重要な基本的注意」、
「相互作用」、
「過量投与」の項の一部の薬剤名を、日本薬局方の‌
記載方法に基づき記載整備しました。
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3. 改訂理由
【使用上の注意】
(1)相互作用
併用注意
① 交感神経刺激剤 アドレナリン等
・ カルベジロールとアドレナリンの相互作用の可能性が否定できない副作用が国内外
で各1件報告されています。
・ アドレナリン製剤の相互作用では、
「非選択性β遮断剤 プロプラノロール等」として
注意喚起されていることから、本剤においても追記しました。
② 非ステロイド性消炎鎮痛剤
・ カルベジロールと非ステロイド性消炎鎮痛剤の相互作用の可能性が否定できない副作用
が海外で2件報告されています。
・ カルベジロールのCCDS(Company Core Data Sheet:企業中核データシート)の相互
作用の項に記載されていることから、本剤においても追記しました。
(2)過量投与
処置 (1)過度の徐脈
・ 「アトロピン硫酸塩、イソプレナリン塩酸塩」の投与量・投与方法の記載を削除し、‌
それぞれの薬剤の用法・用量で投与することとしました。
・ 主なβ遮断剤の過量投与時の徐脈に対する処置として記載されている、心臓ペーシン
グを追記しました。
(http://www.pmda.go.jp/
☆‌本
剤の添付文書については、PMDAホームページ「医薬品に関する情報」
safety/info-services/drugs/0001.html)及び弊社ホームページ(https://www.medicallibrary-dsc.info)に
掲載しておりますので、ご参照いただきますようお願い申し上げます。
−3−
〈製品情報お問い合わせ先〉
第一三共株式会社 製品情報センター
TEL:0120-189-132〔受付時間 9:00〜17:30(土、日、祝祭日、当社休日を除く)〕
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ART7OS0601
2016年 10 月作成