自立支援型サービス推進へ向けたリハ職派遣事業

O2-B07
九州理学療法士・作業療法士合同学会 2016
自立支援型サービス推進へ向けたリハ職派遣事業
ケアマネージャーとの自宅訪問について
阿部
翔伍(PT) ,竹村 仁(PT) ,安藤 真次(PT) ,徳田幸之助(OT)
野田絵里加(OT),薬師寺香奈(PT)
臼杵市医師会立コスモス病院 リハビリテーション部
Key Words
ケアマネージャー支援・自立支援型サービス・自宅訪問
【目的】
当院では昨年度大分県からの委託事業として自立支援
型サービスの一層の推進を図ることを目的とする「大分
いかと考えた。
【まとめ】
ケアマネージャーとの同行訪問を行い,PT・OT の視
県地域包括支援センターリハ職等配置支援事業」を受諾
点から提案を行えた。われわれの知識や技術はケアマネ
し実施した。今回は事業全体の実績を報告するともに,
ジャーとの同行訪問で生かされる場面が多く,本事業は
その中でもケアマネージャー支援ついて言及して報告を
有益であったと考える。課題が発生した早い段階から適
行う。
切な運動指導や環境設定を行うことで活動量の低下を予
【派遣方法】
市から当院へ派遣要請があり,包括支援センターのケ
アマネージャーを通じて必要な支援を実施した。支援を必
要とする高齢者宅へケアマネージャーと同行し,対象者の
防することができ,在宅生活を維持していくことができる
と思われる。包括支援センターへのリハ職配置が推進す
ることを望む。
【倫理的配慮,説明と同意】
課題解決に向け,専門職の視点をもって在宅生活の様子
本活動を実施に際し,対象者に十分な説明を行った。
を確認し運動指導や環境調整を行った。
利益相反に関する開示事項はない。
【結果】 平成 27 年 6 月∼平成 28 年 3 月までの期間で派遣
回数は 102 回で内訳はケアマネージャー支援 66 回,
施設支援 21 回,集合研修 11 回,その他 4 回であった。
対象となったのは延べ 578 名であり,延べ 154 名の
PT・OT・ST(268 時間)を派遣した。ケアマネージャー
支援としての自宅訪問は 66 回,PT・OT を合計 136
時間派遣した。主な活動内容は,運動指導が 25 回,生
活課題の解決に向けた提案が 18 回,住宅改修の助言・
提案が 17 回,相談が 10 回であった自宅環境での指導・
助言は個別性が高いものであるが,同行訪問が生活面・
精神面の変化のきっかけになった具体的な事例は発表の
中で供覧したい。
【考察】 同行訪問を継続する中で職種の特性に気がついた。そ
れは,ケアマネージャーはどちらかと言えば利用者・家族
の思いや要望などのきめの細かく聞き取りそれを解決しよ
うと努力をする。それに比べて,われわれ医療職は客観
的に事象を捉え,それを標準化しようとする。よって,ケ
アマネージャーが在宅で運動指導を上手く行えるように評
価のアルゴリズムを作成し集合研修で共有した。われわれ
PT・OT はもう少し患者の訴えに耳を傾けるべきではな