28作文入賞作品(PDF形式 184キロバイト)

最優秀賞
「身近にあった戦争」
渋川市立渋川北小学校5年
山﨑
翔矢
「故 陸軍伍長 山﨑安一郎之霊 昭和十八年三月三日 ダンピール海峡に於て死ス
行年三十歳」
と、書いてある遺影が祖父の家の仏だんの前にあります。これは、僕の曽祖父の事です。
曽祖父は、戦地から曽祖母あての手紙を何度も出したそうです。それを、祖父が持ってい
たので借りて母と読んでみました。その手紙には、子供達は元気か、農作物の様子はどう
か、子供達と楽しくすごしている夢を見ていると銃声の音で目が覚める、家族のことを忘
れたことはない、戦争が終わったらみんなで楽しくくらそう、などの家族への思いが小さ
い字でびっしりと、つづられていました。曽祖父にとって家族がどれだけ大切だったかが
伝わってきました。
また、どの手紙にも、返事をくれ、家族の様子を知らせてほしいなどの返事を求める文
がありました。曽祖母は、返事を書かなかったようです。曽祖母は、
「生活が苦しく、お金も時間も余ゆうもなくて返事なんて書けなかった。」
と、言っていたそうです。もしかしたら、きっと帰ってくると信じていたからではないか
と思います。
ぼくは、インターネットで、
「ダンピール海峡」と、検さくしてみました。そしたら、
「ダ
ンピール海峡の悲げき」というタイトルで、船がばくげきされた写真が出てきました。ば
くげきされた日の日付が、昭和十八年三月三日、曽祖父が亡くなった日と同じ日付でした。
ぼくは燃えて沈みそうな船の写真を見て、その中に曽祖父が乗っていたと思いしょうげき
を受けました。曽祖父は、手紙の返事をもらうことも、家族のもとへ帰ることもなく死ん
でしまいました。祖父は、六才で父を亡くして学校に行く余裕もなく働いて苦労したそう
です。
一九四五年八月十五日終戦。ぼくの曽祖父は、何のために戦い、死ななければならなか
ったのか。また、多くの人が、何のために苦しみと悲しさを味わなければいけなかったの
か。戦争なんて、やめればよかったのに。そうしたらこんなに悲しい思いはみんなしなか
ったのに。でも、ぼくは日本が戦争に負けてよかったと思います。勝っていたら、また同
じことをくり返し、みんな、もっとつらい思いをしていた、とぼくは思います。
ぼくは、曽祖父のことを知り、戦争の事を身近に感じるようになりました。今年の八月
十五日、正午、ぼくは全国戦没者追悼式の中継を見ながら、もくとうのサイレンがなるの
を待ちました。しかし、ぼくの住んでいる地区ではサイレンはきこえませんでした。ぼく
は母のもくとうをしているすがたを見て、あわててもくとうをしました。前は、サイレン
があったのに。ぼくは、もしかしたら、戦争への思いがうすれてしまっているんじゃない
かと心配になりました。ぼくは、戦争を知りません。父も母も知りません。だから、同じ
あやまちをくりかえさないために、戦争の悲しさを自分の子供達に伝えていかなければな
らないと思います。そして、今の大人の人達ももっと戦争のこと知って、ぼくたち子供に
伝えて欲しいと思います。
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優秀賞
「戦争なんてもうやめて」
渋川市立三原田小学校6年
狩野
恵捺
「ハァハァ。」と私はもうダッシュで走っていました。その日、私は担任の先生に今日
はスポーツ倶楽部に参加しないで帰りなさいと言われました。私はなぜなんだろうと一日
中考えて考えて、やっと分かりました。そして、その考えは当たっていました。
曽祖母が亡くなったのです。曽祖母は、九十四才で入院をしていました。でも、すごく
元気だったので私と母はたくさん泣きました。
その曽祖母の部屋には写真がかざってあります。私はその人がだれか知りませんでした。
祖父に聞くと、私の曽祖父だと教えてくれました。
曽祖父は、三十九才という若さでこの世を去ったそうです。その原因は、
「戦争」です。
曽祖父は、戦争に行き、戦って無くなったそうです。私は、十一才なので戦争のことはあ
まり知りません。
でも、たくさんの人々を死なせ、苦しめ、悲しませる、だれにとっても良くないものと
いうことは知っています。
そんなことをして、誰が幸せになるでしょうか。だれが喜ぶでしょうか。曽祖父だって
これからやりたいことや、子の成長を見ていきたかったと思います。なのに、その夢は戦
争によって失われました。
それから曽祖母は、子供二人を育てながら生きていきました。その暮らしは貧しく、食
べることができないこともあったそうです。もし、曽祖父が戦争で命をうばわれることが
なかったら、そんなことはなかったかもしれません。
でも、曽祖母は再婚をしたりはしませんでした。きっと曽祖父をすごくすごく愛してい
たのでしょう。
このようなことは、私の曽祖母、曽祖父だけでなく他にもたくさんの人々が戦争によっ
て経験したことでしょう。
今、日本は戦争をしていません。それは、昔の人にとって一番望んでいたことでしょう。
しかし、世界には戦争をしているところがあります。戦争は、絶対にしてはいけない。
たくさんの人々から、夢や希望をうばうから。たくさんの人々から、その大切な命をうば
うから。たくさんの人々から、一番大切なものをうばうから。
だから、戦争なんてもう終わりにしよう。
そして、この世界に生きているすべての人が安心して暮らせる平和な世界を作っていこ
う。
このように、呼びかけて一人でも二人でも戦争のことを理解してくれればいいなと私は
思います。私も、戦争のことをもう少し理解したいと思います。
そして、曽祖父の分まで必死に生きて、自分の持っている夢を叶えられるよう、がんば
っていきたいと思います。
もう二度と戦争がおきませんように。
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優秀賞
「平和の花をさかせよう」
渋川市立刀川小学校6年
鳥山
羽那
私は、「戦争」という言葉を聞くと、ドイツのナチスのことや太平洋戦争のことを思い
うかべます。ドイツのナチスでは、ユダヤ人が敵として見なされ、六千万人くらいの人が
殺されました。とてもひどいことだと思いました。一つの国でいっしょに暮らしているの
に罪のない人が殺されて、とてもかわいそうです。もし、自分や家族がそのようなことに
なったら、悲しくてたまりません。
私たちが幸せに暮らしている、この世界には、今でも戦争が起きているところがありま
す。自分たちが今、食べ物をしっかり食べられて、幸せに生きていても、他の場所では食
べ物がなくて苦しんでいる人や住む家がなくて外で暮らしている人もいます。私は、とき
どき本やアニメで戦争の話を読んだり、見たりします。そのたびに、悲しい中でも、必死
に生きようとする気持ちがものすごく伝わってきました。この世界から、戦争はなくなら
ないのでしょうか。私は、戦争で苦しんでいる人たちに手を差し出せる勇気と優しさが必
要だと思います。勇気と優しさのある人が増えれば、きっとこの世界にも平和の花をさか
せることができると思います。
では、今の私たちには何ができるのでしょうか。ぼ金活動やボランティアを思いうかべ
ましたが、実際には、どうしたらよいか分かりません。チャンスがあれば、ぜひ協力した
いと思いますが、小学生である私たちにとっては、まだまだ大きな力にはなれないような
気がします。
では、私たちにできることはないのでしょうか。私は、私たちにもできることを二つ考
えました。
一つには、「物を大切にする。人のことを大事にする。」ということです。特に一部の人
が得をすれば良いのではなく、みんなの幸せを考えることが大事だと思います。ふだんの
生活の中でも、相手のことを考える、優しい言葉をかけてあげるなど、できることはたく
さんあると思います。
もう一つは、「戦争について学び、忘れない。」ということです。私たちは、戦争につい
て、まだまだ知らないことが多いと思います。実際に経験した人の話を聞いたり、本やビ
デオで学んだり、戦争があった場所に行って、その時のことを自分自身の心で感じたりす
る。そして、その時に感じたことをいつまでも忘れないことが、戦争を知らない私たちに
とって、とても大切なことだと思います。
私は、全世界の人が、戦争はもうしないという気持ちになってほしいです。戦争で苦し
んでいる人がゼロになってほしいです。みんなが戦争で苦しんでいる人へ手を差し出す勇
気と優しさを持って、平和の花をぜひさかせたい。私は心から、そう願っています。
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優秀賞
「私たちの使命」
渋川市立橘小学校6年
田口
菜央
八月十五日。毎年この日はテレビなどで戦争の事を目にします。日本は七十一年前の終
戦から現在まで平和な日々が続いています。でもそれは当たり前の事ではなく、多くのぎ
せいの上に成り立っていることを忘れてはいけません。世界では、現在でも戦争をしてい
る国があり、罪のないたくさんの命がうばわれています。
私は戦争を知りません。両親も祖父母も知りません。戦争のことをあまりにも知らない
私達が真実を見失わない様、いろんな角度から戦争について考えてみました。
戦争は、根本的に利害の不一致や意見の相違などによって起こる対立を、暴力で解決し
ようとする姿勢から生まれるものです。食料や資源をうばいあう事だったり、国家や政府
への不満だったり、異なる民族や宗教間での対立だったり。しかし、これらは本当に戦争
をしなければ解決できない事なのでしょうか。お互いが相手の事を想い、向き合っていた
ら、戦争をしなくてもすんだかもしれません。
戦争をしたい人なんていないのです。むだに命を落としたいと思っている人がいるはず
ないのですから。
では、どうしたら戦争がなくなるのでしょうか。世界には色々な地域があり、文化も違
うので、たくさんの考え方があります。ですから、自分の意見を通そうとすれば、必ず反
対の意見が生まれます。その時、力で対抗しようとせず、相手の気持ちを考え、どこかゆ
ずれる所がないか、わかってもらえる事はないかと立ち止まるべきです。相手の気持ちを
考えることは、相手だけでなく、自分の幸せにも必ずつながっているのです。そして、わ
かってもらえるまで根気よく伝え続けることが何よりも大切です。戦争によって人々がき
ずつけられることはあっても、幸せになることは絶対にないのです。
戦争をなくすために私達ができる事。それはまず戦争がどれだけ人々をきずつけ、血を
流しひげきを生んだのかを知る事です。そして、その上で同じ事をくり返さない様にしな
ければなりません。争いが起こりそうになったら、まず立ち止まり、武力に頼ろうとしな
い事。時間をかけて話し合い、せい実に相手と向き合って解決する事。お互いの立場を理
解する事。差別をせず国をこえてみんなの幸せを最優先に考える事だと思います。
かけがえのない命。この大切な命が奪われることのない様、私たちはつとめなければな
りません。いつでも助けあう心、感謝の心を持っていれば、きっと戦争のない平和な世界
を作ることができるはずです。私達はその事を肝に命じ、日々の生活を送らなければなり
ません。そうすることが、たくさんのぎせいの上に生かされている私達の使命ではないか
と思うのです。
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