「東京都配偶者暴力対策基本計画の改定に当たっての基本的な考え方」の中間のまとめ 第1部 1 概要 基本的な考え方 現状認識 2 (1) 配 偶 者 暴 力 をはじめとする男 女 間 の暴 力 は、犯 罪 となる行 為 をも含 む重 大 な人 権 侵 害 (2) 配 偶 者 暴 力 は家 庭 で行 われるため外 部 から発 見 が困 難 で、加 害 者 は罪 の意 識 が薄 い傾 向 に あり、被 害 が深 刻 化 する特 性 (3) 被 害 者 の多 くは女 性 であり、経 済 的 自 立 が困 難 (4) 内 閣 府 調 査 では、配 偶 者 から何 らかの暴 力 を受 けている女 性 は 4人 に 1 人 施策実施の中心となる視点 (1) 暴 力 の背 景 の正 しい認 識 と暴 力 を許 さない社 会 の形 成 に向 けた啓 発 (2) 東 京 都 と区 市 町 村 等 関 係 機 関 、民 間 団 体 の相 互 連 携 と役 割 分 担 (3) 被 害 者 等 の安 全 確 保 と本 人 の意 思 を尊 重 した継 続 的 な支 援 3 数値目標 計 画 の実 効 性 の確 保 には、具 体 的 な数 値 目 標 を設 定 し、その達 成 状 況 の把 握 が重 要 PDCAサイクルによる実 行 性 を高 めるため、取 組 に応 じて行 動 目 標 や達 成 年 度 を設 定 (5) 子 供 が直 接 暴 力 を受 けなくても、目 撃 等 で心 理 的 外 傷 を受 ける場 合 は児 童 虐 待 に当 たる (児 童 虐 待 防 止 法 ) 第2部 Ⅰ 1 基本計画に盛り込むべき事項 主な取組の方向性 4 配偶者暴力対策 暴力を許さない社会形成のための啓発と早期発見 (1)暴 力 を許 さない社 会 形 成 のための教 育 と啓 発 の推 進 ○子 供 の面 前 での配 偶 者 暴 力 が児 童 虐 待 にあたり、子 供 の 精 神 に悪 影 響 を及 ぼすことを、広 く都 民 に周 知 ○若 年 層 がよく利 用 する媒 体 を活 用 し、交 際 相 手 からの暴 力 をはじめとする若 年 層 が遭 いやすい被 害 について啓 発 ○学 校 教 育 の中 で発 達 段 階 に合 わせた教 育 を推 進 ・児 童 虐 待 の児 童 相 談 所 へ の通 告 の4割 が配 偶 者 暴 力 目 撃 による心 理 的 虐 待 ・内 閣 府 調 査 では、交 際 相 手 から暴 力 を受 けた女 性 の うち、誰 にも相 談 しなかった 人 の 26.5%が「デートDV」 との認 識 がない ・暴 力 被 害 で命 の危 険 を感 じた女 性 の割 合 は、交 際 相 手 からの暴 力 が約 4分 の1 で配 偶 者 暴 力 の約 10 分 の 1に比 べて高 い (2)早 期 発 見 体 制 の充 実 ○医 療 機 関 、幼 稚 園 ・保 育 所 、学 校 等 の職 員 、民 生 ・児 童 委 員 等 、被 害 者 の周 囲 の人 々による早 期 発 見 体 制 の強 化 ○医 療 機 関 への被 害 者 対 応 マニュアルの普 及 、活 用 ○幼 稚 園 ・保 育 所 への「配 偶 者 暴 力 被 害 者 支 援 基 本 プログラム」の活 用 、周 知 2 多様な相談体制の整備 (1)都 の配 偶 者 暴 力 相 談 支 援 センター機 能 の充 実 ○「配 偶 者 暴 力 被 害 者 支 援 基 本 プログラム」の内 容 充 実 と スーパーバイズや研 修 の充 実 による相 談 機 能 の強 化 ○区 市 町 村 への技 術 的 支 援 等 、都 内 の配 偶 者 暴 力 相 談 支 援 セ ンター(以 下 「支 援 センター」)の中 核 として役 割 強 化 (2)身 近 な地 域 での相 談 窓 口 の充 実 ○区 市 町 村 や警 察 等 の相 談 窓 口 職 員 への研 修 の充 実 ○区 市 町 村 の状 況 を踏 まえた体 制 整 備 への技 術 的 支 援 ・都 内 相 談 件 数 は約 5万 件 ・都 支 援 センター相 談 件 数 は約 1万 件 ・年 末 年 始 を除 き9時 ~21 時 まで電 話 相 談 を実 施 ・男 性 相 談 も実 施 ・区 市 町 村 の相 談 件 数 は 34,700 件 で大 幅 に増 加 ・区 市 町 村 の基 本 計 画 策 定 団 体 数 は 47 区 市 、支 援 セ ンター整 備 団 体 数 は 12 区 (3)被 害 者 の状 況 に応 じた相 談 機 能 の充 実 ○一 人 一 人 の状 況 に応 じた相 談 対 応 ができるように、相 談 員 の対 応 能 力 向 上 を図 るための研 修 の充 実 ○障 害 のある被 害 者 等 に対 応 する職 員 への研 修 の充 実 と、相 談 窓 口 との連 携 強 化 3 安全な保護のための体制整備 (1)保 護 体 制 の整 備 ○民 間 団 体 との連 携 等 一 時 保 護 体 制 の一 層 の充 実 ○心 理 的 ケア等 同 伴 児 童 への対 応 の更 なる充 実 ・都 の支 援 センターの一 時 保 護 は年 間 500~600 件 で、6割 は子 供 同 伴 ・一 時 保 護 を受 けた被 害 者 の半 数 は民 間 委 託 施 設 で 保護 (2)安 全 の確 保 と加 害 者 対 応 ○保 護 命 令 制 度 やストーカー規 制 法 等 の周 知 など、被 害 者 の安 全 確 保 に向 けた適 切 な対 応 ○被 害 者 に直 接 対 応 する職 員 の安 全 のため、加 害 者 対 応 の留 意 すべき点 を検 討 、周 知 自立生活再建のための総合的な支援体制の整備 (1)総 合 的 な自 立 支 援 の展 開 ○都 の支 援 センターでは、ニーズに合 わせた自 立 支 援 機 能 を充 実 ○区 市 町 村 が身 近 な地 域 の連 携 としての役 割 を果 たせるよう、 区 市 町 村 の支 援 センター機 能 整 備 に向 けた技 術 的 支 援 を充 実 (2)安 全 で安 心 できる生 活 支 援 ○被 害 者 や関 係 者 が安 心 して生 活 できるよう法 的 支 援 を充 実 ・被 害 者 が生 活 再 建 に向 けた手 続 に際 し、複 数 の 窓 口 で繰 返 し説 明 する ことは、心 理 的 に大 きな 負 担 。加 害 者 に遭 遇 す る危 険 も高 まる (3)就 労 支 援 の充 実 ○被 害 者 のニーズに沿 った、よりきめ細 かい支 援 策 の提 供 (4)住 宅 確 保 のための支 援 の充 実 ○公 的 保 証 制 度 創 設 の国 への働 きかけ (5)子 供 のケア体 制 の充 実 ○子 供 の心 の安 定 のため、親 の心 の傷 の回 復 を側 面 から支 援 ○配 偶 者 暴 力 により離 婚 した後 の面 会 交 流 に適 切 に対 応 するため、 関 係 機 関 の職 員 を対 象 に、具 体 的 知 識 や技 術 の付 与 を実 施 5 ・都 の調 査 では、子 供 を 持 つ被 害 者 の約 3割 が 子 供 の心 の問 題 につい て、不 安 を抱 えている 関係機関・団体等の連携の推進 (1)広 域 連 携 と地 域 連 携 ネットワークの強 化 ○区 市 町 村 の支 援 センター整 備 に向 けた働 きかけの強 化 (2)民 間 団 体 との連 携 ・協 力 の促 進 ○専 門 的 能 力 の活 用 とともに、取 組 をより一 層 支 援 し、連 携 を強 化 6 人材育成の推進と適切な苦情対応 (1)人 材 の育 成 ○民 間 団 体 も含 め、被 害 者 の支 援 に当 たる人 材 の育 成 と支 援 者 の負 荷 軽 減 に向 けた対 策 (2)二 次 被 害 の防 止 と苦 情 への適 切 かつ迅 速 な対 応 ○二 次 被 害 防 止 のための研 修 の充 実 と、支 援 機 関 における苦 情 処 理 手 順 の明 確 化 7 調査研究の推進 ○加 害 者 更 正 について、国 の動 向 の注 視 と民 間 団 体 の取 組 に関 する情 報 収 集 Ⅱ 性暴力被害者に対する支援 ○性 犯 罪 ・性 暴 力 ワンストップ支 援 策 の充 実 Ⅲ ストーカー被害者に対する支援 ○被 害 者 の迅 速 な安 全 確 保 と、ストーカー行 為 の危 険 性 や相 談 窓 口 の周 知 等 の啓 発 Ⅳ セクシュアル・ハラスメントの防止 ○被 害 にあった人 からの相 談 に適 切 に対 応 できるように、対 応 能 力 を強 化 Ⅴ 性・暴力表現等への対応 ○リベンジポルノ等 、性 ・暴 力 表 現 に関 わるトラブルへの相 談 対 応 強 化
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