「東京都女性活躍推進計画の策定に当たっての基本的な考え方」の中間

「東京都女性活躍推進計画の策定に当たっての基本的な考え方」の中間のまとめ
第1部
基本的考え方
1 現状認識
(1) 東 京 で も 少 子 高 齢 化 が 進 み 、 間 も な く 人 口 減 少 社 会 に 突 入 。 東 京 2020 大 会 を
経 て 更 に 成 長 を 続 け て い く た め 、「 人 財 」 の 活 用 が 不 可 欠 で あ り 、 と り わ け 女 性
の活躍推進が鍵
(2) 世 界 経 済 フ ォ ー ラ ム が 発 表 す る ジ ェ ン ダ ー・ギ ャ ッ プ 指 数 は 、日 本 は 145 か 国
中 101 位 。 女 性 が 能 力 を 発 揮 す る 機 会 が 十 分 で な い 。
M字カーブの底は改善してきたが、潜在的労働力率との間に差があり、就労希
望はあっても実現できていない状況
(3) 東 京 都 の 合 計 特 殊 出 生 率 は 全 国 で 最 下 位 。 高 齢 化 の 進 行 も 顕 著
第2部
領域Ⅰ
女性活躍推進計画に盛り込むべき事項
2
(1)
(2)
(3)
(4)
3
主な取組の方向性
働く場における女性の活躍
① 均等な雇用機会と女性の職域拡大・登用促進
〇男 女 の均 等 な機 会 及 び待 遇 の確 保 の徹 底
〇中 小 企 業 における女 性 の活 躍 機 会 の拡 充 の
後押し
・女 性 の所 定 内 給 与 額 は男 性 の約 7 割
・都 内 事 業 所 の女 性 管 理 職 比 率 は、係
長 相 当 職 で約 2 割 、課 長 相 当 職 では約
1割
② 女性の就業継続やキャリア形成
〇ライフイベントと仕 事 を両 立 した就 業 継 続 の支 援
〇女 性 が長 期 的 視 点 に立 ちキャリア形 成 意 識 を
高 めるための施 策
・女 性 の年 齢 階 級 別 労 働 力 人 口 比
率 は、30 歳 代 後 半 ~40 歳 代 前 半 が
低 い「M字 カーブ」を示 す。
③ 職 場 に お け る い や が ら せ (ハ ラ ス メ ン ト 問 題 )
〇普 及 啓 発 や相 談 体 制 の充 実
〇使 用 者 への啓 発 等 による主 体 的 取 組 の促 進
・セクハラ又 はパワハラを受 けたことが
ある女 性 は約 20%
・マタハラ、パタハラの問 題 化
④ 若者のキャリア教育推進
〇若 者 のキャリア教 育 を推 進 し、長 期 的 視 点
に立 ったキャリアデザインを行 う機 会 を支 援
・結 婚 ・出 産 で約 6 割 の女 性 が退 職
・女 性 の大 学 進 学 率 は一 貫 して男 性
を上 回 り、卒 業 者 の就 職 率 は8割
⑤ 起業等を目指す女性に対する支援
〇自 らの意 思 に基 づく、起 業 へのチャレンジ支 援
・東 京 都 の経 営 的 立 場 にある女 性 は
約 30 万 人 、女 性 起 業 家 は約 13 万 人
⑥ 育児や介護等を理由とする離職者に対する
・女 性 の 35 歳 ~39 歳 、40 歳 ~44 歳
再就職支援
の就 業 希 望 率 が高 い。
〇離 職 者 が仕 事 の場 に復 帰 できるよう支 援
・再 雇 用 制 度 がある事 業 所 は約 26%
〇再 就 職 後 の職 場 環 境 整 備 など事 業 者 等 の取 組 促 進
⑦ 普及啓発活動の充実
〇女 性 の活 躍 推 進 や男 女 平 等 参 画 に関 する情 報
の提 供 、普 及 啓 発 事 業 の実 施
領域Ⅲ
概要
・「男 女 の地 位 は平 等 になっている
か」の問 いに「職 場 において男 性 の
方 が優 遇 されている」が 63%
特別な配慮を必要とする男女への支援
・母 子 世 帯 の約 4 割 は年 間 収 入 200 万 円 未 満
・困 っていることは、母 子 世 帯 では経 済 的 自 立
に向 けた支 援 、父 子 世 帯 では生 活 面 での支 援
① ひとり親家庭への支援
〇相 談 体 制 の整 備 や、情 報 の包 括 的 な提 供
〇就 業 支 援 や子 育 て支 援 等 の総 合 的 対 策 の実 施
・高 齢 者 単 身 世 帯 において、会 話 の頻 度 が
② 高齢者への支援
「2~3 日 に 1 回 」以 下 の男 性 が約 3 割
〇地 域 ぐるみでの高 齢 者 支 援 体 制 の充 実
・東 京 の 65 歳 以 上 の高 齢 者 の就 業 希 望 率
〇就 業 機 会 の確 保 に向 けた総 合 的 なサービスの提 供
は男 性 17.1%、女 性 8.6%で共 に全 国 1 位
中心として取り組む事項
働く場における女性に対する積極的改善措置(ポジティブ・アクション)の促進
働き方の見直しや、男性の家庭生活への参画促進等を通じたワーク・ライフ・バランスの実現
地域社会とのかかわりを通じた働く場にとどまらない活動 機会の拡大
男女間のあらゆる暴力の根絶に向けた多様な主体による取組( ※配偶者暴力対策基本計画)
数値目標
計画の実効性の確保には、具体的な数値目標を設定し、その達成状況の把握が重要
PDCAサイクルによる実行性を高めるため、取組に応じて行動目標や達成年度を設定
領域Ⅱ
女性も男性もいきいきと豊かに暮らせる東京の実現
1
仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現
① 働き方の見直し
・東 京 都 は所 定 外 労 働 時 間 及 び通 勤 時
〇長 時 間 労 働 の是 正 、多 様 で柔 軟 な働 き方 の選 択
間 が 全 国 平 均 に 比 し て長 く 、 男 女 と も 平
〇多 様 で柔 軟 な働 き方 の意 義 や重 要 性 を啓 発 し、
日 の平 均 帰 宅 時 間 が全 国 で最 も遅 い。
社 会 全 体 での意 識 改 革 を推 進
・家 事 に費 やす時 間 は、男 性 は約 46 分
② 男性の家事・育児への参画
だが女 性 は約 2 時 間 37 分
〇ワーク・ライフ・バランスに理 解 ある社 会 への転 換 を図 り、
・育 児 に費 やす時 間 は、男 性 は約 1 時 間
男 性 の家 事 ・育 児 への参 画 を推 進
だが女 性 は約 4 時 間 33 分
③ 妊娠・出産・子育てに関する支援
〇多 様 なニーズに応 じた保 育 サービスの充 実 と、子 供 を持 つ
・平 成 28 年 4 月 の待 機 児 童 数 は 8,466
家 庭 が地 域 で安 心 して子 育 てできる仕 組 みづくり
人
〇ライフイベントと仕 事 を両 立 するための施 策 や
女 性 のキャリア形 成 意 識 を高 めていく施 策 の実 施
④ 介護に対する支援
・東 京 都 における高 齢 者 人 口 は増 加 傾 向
〇多 様 なニーズに応 じた介 護 サービスの充 実
・介 護 離 職 者 の8割 は女 性 だが、男 性 も
〇ライフイベントと仕 事 を両 立 するための施 策 の実 施
増加傾向
2
地域における活動機会の拡大
〇ボランティア活 動 の情 報 発 信 など参 加 へのきっかけ作 り
〇活 動 への参 加 意 欲 がある男 女 と活 動 を結 び付 け
〇男 女 共 に幅 広 い年 齢 層 による地 域 活 動 への参 画 を促 進
3
男女平等参画を推進する社会づくり
・東 京 都 議 会 議 員
女 性 割 合 19.8%
①政治・行政分野への参画促進
・東
京
都
職
員
管
理
職
女 性 割 合 15.1%
〇女 性 の参 画 拡 大 に向 けた計 画 的 な取 組 の推 進
・東
京
都
審
議
会
女
性
委 員 割 合 27.6%
②防災分野への参画促進
〇防 災 分 野 (復 興 も含 む。)への女 性 の参 画 の促 進
③教育・学習の充実
〇学 校 、家 庭 、地 域 、職 場 等 あらゆる場 における男 女 平 等 参 画 を推 進 する教 育 ・学 習 の充 実
④社会制度・慣行の見直し
・乳 がん・子 宮 頸 がん検 診 受 診 率 は全 体
の 4 割弱程度
〇社 会 制 度 や慣 習 ・慣 行 の見 直 し及 び意 識 改 革 の推 進
・自 殺 者 数 は減 少 傾 向 にあるものの、
⑤生涯を通じた男女の健康支援
3 分 の 2 が男 性
〇性 や年 代 に応 じた健 康 支 援 の充 実
③ 若年層への支援
〇若 年 層 の男 女 に向 けた、仕 事 に関 する相 談 体 制 の充 実
〇 若 い う ち か ら キャリアデザインを 描 け る よ う 支 援
④ 障 害 者 へ の 支 援 〇障 害 者 差 別 解 消 法 に基 づく差 別 禁 止
⑤ 性同一性障害者、性的指向の異なる人への支援
○偏 見 や差 別 の解 消 を目 指 した啓 発 、相 談 への対 応
・男 性 の 3 割 、女 性 の 4 割 が地 域 活 動 に
参 加 しているが、男 女 とも約 3 割 が「参 加
したいができていない」と回 答
・若 年 層 を中 心 に正 社 員 以 外 の労 働
者 が増 加 傾 向
・15 歳 ~24 歳 の失 業 率 は男 女 共 に全
世 代 平 均 より高 い。