ベトナムと日本を音楽でつなぐ 93 3 ︵取材・文谷口永利子︶ベトナムとの出会い樋口さんといえばベトナムに関ムの子どもたちというのは普段生のを見た大使がすごく良いと言ってくを政府として取り上げてくださるこな形で現地での活動を続けていくうい﹂と認めてくださるようになりました。月日にリリースされた新ベトナムの曲を演奏するということ︳音楽に触れる機会は皆無に等しい。ださって、この﹁ふれあいコンサート﹂そこで、私に出張コンサートをしてベントがハノイでありました。会場何でも自由にできるわけではありま﹁ジャパンフェスティバル﹂というイ 2006 年に日本政府主催で 2008 年からは毎年ベトナムしょうか。るというのはどのような感覚なのでていますね。ベトナムの曲を演奏すナム民謡ファンタジー﹂が収録されアルバムには、世界初録音の﹁ベトは市内のオペラハウスで、日本で言フェスティバルというイベントに日とになりました。せん。そこで、ベトナム日本商工会うサントリーホールのようなところほしいと頼んできたのです。きっかけはハノイで職業訓練カに主催者になっていただき、ベトナなのですが、そこで私もリサイタル 2 0 0 4 えてください。フェを経営している私の妹から﹁ベトムの日本大使館にも後援していただ本代表のピアニストとして出ていまいて第回のコンサートを 1 年月にハノイで開きました。それをさせていただきました。そのようトをしてほしい﹂と言われたことでし年のことです。ベトナ 2 0 0 4 ベトナムは社会主義の国ですから 3 ナムの子どもたちのためにコンサーた。 7 ナムという国との最初の出会いを教 8 8 係の深い活動が印象的ですが、ベト︳ベトナム社会主義共和国年度ピティナ特級グランプリ・樋口あゆ子さんの音楽活動の大きな特徴の一つに、ちに、日本とベトナム政府の要人のベトナムとの深い関わりがあります。月日にリリースされた新アルバムにも世界初録音となる「ベトナム民謡ファンタジー」を収録。方が﹁これはベトナムと日本を繋い樋口さんとベトナムとのつながり、そしてベトナムという国への想いを伺いました。でくれるピアニストになるに違いな 93 ∼ 年度ピティナ特級グランプリ樋口あゆ子さんに聞く∼ 特別インタビュー 58 ベトナムでの﹁ふれあいコンサート﹂の様子︵ハノイ市ホアスア職業訓練学校にて︶木公園で行われ、約万人が来場するイベントです。その野外ステージでのコンサートで私はずっとクラシックの曲を弾いていたのですが、クラシックだけだとベトナム人のお客さんが飽きてしまうんトナムの人のためにベトナム民謡をですね。そこで、ベす。このイベントは日本とベトナムの国ピアノでアレンジして演奏しようと思い立ったのがきっかけです。譜面はありません。そこで、まずベトナム民謡ですから、もちろんわれているので、ベトナムという国府の方からも﹁ベトナムと日本を結が﹁世界初録音﹂になりました。政を多くの方にもっと知ってほしいとぶピアニストであってほしい﹂と言しました。すると、普段弦楽四重いう想いで録音に臨みました。素朴席指揮者の本名徹次さんにご相談奏で演奏されているベトナム民謡のながらもベトナムの風景が目に浮かベトナム交響楽団の音楽監督兼首曲送ってくださったんでぶような仕上がりになったと思いま譜面をす。それを作曲家の安良岡章夫先ベトナムへは年に何回程度行か大体年に回行っています。いつれているのでしょうか。︳ベトナムへの想いす。ました。安良岡先生は民謡をこのように編曲作曲するのは初めてとおっしゃりつつも腕をふるってくださって、今回のこの曲が出来上がったんも丸週間ほど滞在して、その間にトナムにすら一般販売されている民名さんに確認していただいたら、ベのですが、全く見つからなくて。本音源がないかと思い皆で探し回った録音にあたって、これらの民謡のきる子とはベトナムの曲を共演したがメインですが、民族楽器を演奏でサート﹂をしています。クラシック曲孤児院等をまわって﹁ふれあいコン小学校・中学校・高校、施設や病院、ような曲なので、それを録音するとムの人たちもお酒を飲みながら歌うのような曲らしいのですが、ベトナ本で貯めた自分のお金を使って行っに寄付しています。ベトナムへは日をして、そのチケット代を孤児院等ンティアですが、今回の東日本大震ていて、現地でのコンサートもボラこのように録音としても音源が災を受けて、ベトナムの方々もチケッいう発想はないのでしょうね。いう﹁さくらさくら﹂や﹁赤とんぼ﹂ルやホテルなどで有料のコンサートりもしますね。その合間に現地のホーです。 2 謡のCDはなかったんです。日本で 2 しての組曲にしてほしいと依頼し生に﹁ベトナム民謡ファンタジー﹂と 4 4 世界に一つもないので、今回のCD 59 10 周年を記念して2008 年に政府交が立ち上げたもので、毎年東京の代々 35