仕様書 技術戦略研究センター 1.件名 平成 28 年度 出願特許における日本のポジションに関する情報収集 2.目的 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」という。)は、新産業創出や産業競争力強 化を図れる研究開発プロジェクトを重点的に実施することが求められており、エネルギー政策及び 産業政策上の必要性が高いこと、企業単独の実施ではリスクが高く、民間企業等主導では十分な検 討がなされないこと、がプロジェクト選定における基本的な考え方となっている。 本事業では、NEDO がこれらの条件を満たすプロジェクトを継続的に推進していくための情報収集 の一環として、各機関(大学・研究機関、企業等)によって生み出された技術分野別の特許群につ いて、2000 年以降のグローバル俯瞰を行うとともに、日本及び海外各国・地域の出願人国籍別等の 出願動向を調査する。その上で、各技術分野のグローバル特許出願動向における、日本国籍機関か ら出願された特許群(NEDO の研究開発プロジェクトから生み出された特許を含む)のポジション分 析を行うことにより、 当該技術分野の技術進展において NEDO が果たしてきた役割を明らかにする。 3.事業内容 NEDO が指定する技術分野において、パテントファミリーを考慮した特許情報(以下「特許レ コード」という。)を使用した国際的な技術動向の俯瞰調査を行う。 本調査では、「(1)特許データ分類分析」、「(2)マップ俯瞰分析」(※特許レコード間の関係 を可視化する俯瞰図(以下「マップ」という。)を用いた分析)、「(3)各国の研究実施機関 や支援機関の活動状況等の分析」(以下「組織活動分析」という。)のいずれかの分析を行っ て、それらの結果を読み取ることにより、当該技術やその周辺技術に関する主なプレーヤーや 技術動向を把握する。 調査及び評価を行う技術分野は、以下の(a)~(g)の 7 つの領域から 9 つの技術分野 を設定し、調査及び評価を行うこととする。なお、領域は、複数の領域に関連する場合 がある。 (a)環境・化学 (b)エネルギー(再生可能エネルギー・新エネルギーを含む) (c)ナノテクノロジー・材料 (d)IoT・情報・サービス (e)AI・ロボット (f)バイオ (g)農業 1 最終的に調査対象とする技術分野については NEDO が指示する。 上述の、(1)の手法で 6 分野、(2)の手法で 2 分野、(3)の手法で 1 分野を実施すること。 使用するデータベース・分析ソフトについては、提案書にすべて明記すること。 分析手法および結果のイメージについては、提案者が自ら考え、提案書にできるだけ具体的 に記載すること。 調査及び分析の要件は以下のとおり。 国内外の特許を網羅的かつ正確に収録し、本仕様書に記載する分析が可能な特許 レコードデータを有するデータベースを使用すること。 特許データ分類分析においては、対象となる特許レコードの母集団を、【技術の 種類】、【技術が解決する課題】、【技術の用途】の 3 つの観点で適切な特許群 に分類し、分析すること。 マップ俯瞰分析においては、対象となる特許レコードの母集団について、単語の 頻出度や近接度に基づき各特許レコード間の関係を可視化、分析すること。ま た、【技術の種類】、【技術が解決する課題】、【技術の用途】の 3 つの観点で 妥当性を持って可視化、分析すること。 組織活動分析においては、特許情報等を利用して、指定した技術分野に関する各 国の研究実施機関や支援機関の活動状況等を可視化、分析すること。 具体的な調査項目及び調査フローとしては、以下を想定する。 (0)分析母集団の構成 ① NEDO が調査対象とする技術分野を指定する。 ② ①に合致した特許を集めた母集団を作成する検索式を NEDO との協議により設定し、分 析する母集団を構成する。 ③ ②で構成した母集団の特許から、出願人別(20 者)、出願人国籍別(10 ヶ国・地 域)、出願先別(10 ヶ国・地域)の件数ランキングリストを作成する。 (1)特許データ分類分析 a) ③に基づき、主要出願人(20 者)×出願年、主要出願先(10 ヶ国・地域)×出願 年、出願人国籍(10 ヶ国・地域)×出願年、の関係を図示する。 b) ②で作成した母集団に含まれる全特許を、【技術の種類】、【技術が解決する課 題】、【技術の用途】のそれぞれの内容でテキストマイニングや各種分類コード等を 用いて分類する。なお分野毎の分類数は適切に調整し、総数を 20 程度とする。 c) b)で分類された【技術の種類】、【技術が解決する課題】、【技術の用途】のそれぞ れについて、出願件数×出願年の関係を図示する。 d) c)で分類された結果に基づいて、【技術の種類】×出願人国籍、【技術が解決する課 題】×出願人国籍、【技術の用途】×出願人国籍の関係を図示する。なお、出願人国 2 籍は③で特定した主要 10 ヶ国・地域とする。 e) c)、d)の結果から読み取れる分析結果を付記する。 (2)マップ俯瞰分析 (0)分析母集団の構成作業を行い、以下のア)~オ)の作業を行う。 ア) 作成した母集団に含まれる全特許を、【技術の種類】、【技術が解決する課題】、 【技術の用途】のそれぞれの内容でテキストマイニングや各種分類コード等を用いて 分析し、母集団を構成する特許レコード間の関係をマップ上に可視化する。 イ) ア)のマップを適切に解釈し、読み取れる分析結果を付記する。 ウ) ア)のマップ上に、作成した分析母集団のうち主要出願人 5 者を表示させる。 エ) ア)のマップ上に、出願人国籍、出願年、出願先等(いずれか 5 種類)のレコードを表 示させ、傾向を可視化する。 オ) ウ)、エ)の結果について、読み取れる分析結果を付記する。 (3)組織活動分析 1) NEDO が調査対象とする技術分野を指定する。 2) 1)に合致した特許を集めた母集団等の情報から、各国の研究実施機関や支援機関の活 動状況等を分析する。 3) 2)の結果について、読み取れる分析結果を付記する。 具体的な調査内容及び分析内容については、NEDO と協議の上、決定する。なお、必協議の結 果、調査内容及び分析内容を調整することがある。 4.調査期間 NEDO が指定する日から平成 29 年 3 月 24 日まで 5.予算額 1,400 万円未満 6.報告書 提出期限:平成 29 年 3 月 24 日 提出部数:電子媒体CD-R(PDFファイル形式の報告書・要約書及び報告書に用いた図 表等の加工可能な電子データを保存) 3部 提出方法:「成果報告書・中間年報の電子ファイル提出の手引き」に従って提出のこ と。 http://www.nedo.go.jp/itaku-gyomu/manual_tebiki_index.html ※報告書の仕様については、別途指示することがある。 3 7.報告会等の開催 委託期間中又は委託期間後に、NEDO に対する中間報告会や成果報告会等における報告を依頼す る場合がある。 以上 4
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