契約締結前交付書面 商品先物取引(スマート CX)・オプション取引 (損失限定取引契約) この書面は、商品先物取引法第 217 条の規定にもとづいて、商品先物取引業 者が商品取引契約を締結しようとするときに、あらかじめお客様に交付するこ とが義務付けられているものです。 商品先物取引・オプション取引を行うに当たっては、 本書面の内容を十分にお読みください。 重 要 事 項 商品先物取引(損失限定取引)・オプション取引(オプション損失 限定取引)は商品市場における相場の変動により損失が生じることの ある取引です。 注文が成立したときは売買枚数に応じて手数料を徴収いたします。 万が一、当社が破産する等した場合には、商品取引所によりお客様 の建玉が強制的に処分されることがあるため、その結果として、建玉 の値洗状況によっては証拠金の額を上回る損失が生じる可能性があり ます。 お客様の証拠金又はオプション取引の買付けのために差し入れる金 銭は㈱日本商品清算機構に預り証拠金として預託され、一時的に当社 が保管するお客様の資産についても、日本商品委託者保護基金への分 離預託及び日本商品委託者保護基金との代位弁済契約による保全措置 を行っていますので、万が一、当社が破産手続き開始の決定を受ける 等の事由が生じた場合であっても、㈱日本商品清算機構又は日本商品 委託者保護基金を通じてお客様の資産の返還を受けることができま す。又、この返還額がお客様の資産に不足するときは、不足分につい て日本商品委託者保護基金に請求することができますが、その限度は 法令の定めにより1千万円までとなるため、全額の返還を受けられな かった場合には損失が生じる可能性があります。 又、ご不明な点はお取引を始める前に必ずご確認いただき、商品先物取引・ オプション取引についてよく理解したうえで、お客様ご自身の判断と責任にお いて取引を行ってください。 目 次 1.契約の概要(損失限定取引) ································ 1 2.適合性の原則 ················································ 4 3.商品先物取引(損失限定取引)の基礎 ······················· 6 4.オプション取引(オプション損失限定取引)の基礎 ········· 8 5.取引の手続き ·············································· 10 6.証拠金 ···················································· 12 7.手数料 ···················································· 13 8.決済の方法 ················································ 14 9.契約の終了事由 ··········································· 15 10.税金について ·············································· 16 11.当社の概要 ················································ 17 12.お問い合わせについて ····································· 18 13.禁止行為について ········································· 19 14.当社の商品先物取引業の内容及び方法の概要 ·············· 21 15.自己取引について ········································· 22 16.商品先物取引に関する主要な用語 ························· 23 1.契約の概要(損失限定取引) この契約に基づく取引は、「㈱東京商品取引所」(13 ページ参照)と「大阪堂島商品取引 所」(14 ページ参照)における商品先物取引・オプション取引のうち、両取引所が定める「受 託契約準則」等に定める「損失限定取引」に基づいて行われる取引です。 取扱商品、各商品の取引単位や限月、取引時間等の取引要綱につきましては、本書面(「契約 締結前交付書面」)別冊及び別紙「損失限定取引 当社必要証拠金」をご覧ください。 ① 商品先物取引(損失限定取引) 商品先物取引(損失限定取引)のリスク 商品先物取引における損失限定取引は、損失の額が証拠金の額を上回ることのないようロスカ ット注文を発注する取引及びストップロス取引を組み合わせた取引です。 商品市場の相場が予測に反して変動したときには損失が発生する場合があります。 又、商品先物取引における損失限定取引は証拠金取引であり、取引金額は取引に際して預託す る証拠金のおおむね3~10倍程度の額となります。 そのため、商品市場における相場の変動幅が小さくとも、大きな額の利益又は損失が生じるこ とのあるハイリスク・ハイリターンの取引です。 相場の変動による損失が一定の額を超えた場合には、お客様の決済注文を待たずに取引の決済 を行いますので、損失の額が証拠金の額を上回ることはありません。 商品先物取引(損失限定取引)のコスト ご注文が成立したときは売買枚数に応じて手数料を徴収いたします。手数料の額及び徴収の 時期などの詳細については本書面別冊(「契約締結前交付書面(別冊)」)をご覧ください。 商品先物取引(損失限定取引)に関する制限 ご注文の成立後には、そのご注文の契約を解約すること(いわゆるクーリング・オフ)はで きません。 ご注文をいただいても商品市場の状況によっては取引が成立しない場合があります。 お客様のデリバティブ取引等に関する知識や経験の程度、財産の状況に照らして過大な取引 とならないよう、当社の判断により取引量を制限させていただく場合があります。 商品先物取引には原則として限月(げんげつ)がありますが、商品先物取引における損失限 定取引は、新規建玉については期先限月のみとし、取引期限は2番限となる前営業日までに建 玉を決済(未決済分については翌営業日 8:45 以降に決済)して取引を終了させる必要があり ます。 損失限定取引は現物の受渡しによる決済は行っておりませんので、建玉の決済は反対売買に よる差金決済によります。 当社では値洗益の出金及び値洗益の証拠金への振替えは行っておりません。 商品取引所の定める建玉の限度を超えたり、不公正な取引と認められた場合には、商品取引 所により建玉が処分されることがあります。 - 1 - 万が一、当社が破産手続開始の決定を受け、あるいは㈱日本商品清算機構において支払い不 能と取扱われた等の事由により、商品取引所において当社が違約者と認定された場合には、商 品取引所により建玉が処分されることがあります。 ② オプション取引(オプション損失限定取引) オプション取引(オプション損失限定取引)のリスク 商品市場で成立するオプション(権利)の価格は、対象とする原商品の市場価格の変動等により 上下し、その変動率は原商品よりも大きくなる傾向があります。そのため、オプション取引は大きな 額の利益又は損失が生じることのあるハイリスク・ハイリターンの取引です。 しかしながら、オプション取引の買方には次のような特徴があります。(7頁の「4.オプション取引 (オプション損失限定取引)の基礎」を参照) ・ 買い付けたオプションを期日までに転売した場合、当初に支払ったオプション取引代金と転売 して受け取ったオプション取引代金の差額が損益となること。 ・ 買い付けたオプションを期日に権利行使した場合、権利行使価格と最終清算価格との差額に 相当する金額を受け取れること。 ・ 買い付けたオプションを期日までに転売を行わなかった場合又は期日において権利行使を行 わなかった場合は、オプションが消滅し、当初に支払ったオプション取引代金の全額が損失とな ること。 この特徴に着目したオプション損失限定取引は、オプション(権利)の買付けから取引 を開始することにより、損失の額が当初に支払ったオプション取引代金の額を上回ること のない取引となります。但し、委託手数料は損失の額に含まれません。 オプション取引(オプション損失限定取引)のコスト オプション損失限定取引を行う場合、オプションの買付けに係る取引代金が取引のための費用 となります。オプション取引代金は、ご注文が成立した値段(約定値段)に権利行使単位の倍率と 取引枚数を掛け合わすことにより算出されます。 【例:オプションの値段が50円で3枚買い付ける場合の取引代金】 50円(約定値段)×100(倍率)×3枚(取引枚数)=15,000円 又、ご注文が成立した場合又は権利行使をした場合には、その取引枚数に応じて委託手 数料を徴収いたします。取引代金や委託手数料の額及び徴収の時期などの詳細については 本書面別冊(「契約締結前交付書面(別冊)」)及び「損失限定取引 当社必要証拠金」 をご覧ください。 オプション取引(オプション損失限定取引)に関する制限 当社とのオプション損失限定取引においては、発注前に「オプション取引代金概算額」を差し入 れ又は預託していただく必要があります。 ご注文の成立後には、そのご注文の契約を解約すること(いわゆるクーリング・オフ)はで きません。 ご注文をいただいても商品市場の状況によっては取引が成立しない場合があります。 - 2 - お客様のデリバティブ取引等に関する知識や経験の程度、財産の状況に照らして過大な取引 とならないよう、当社の判断により取引量を制限させていただく場合があります。 オプション取引には限月があり、限月毎に決められた取引最終日(限月を同一とする先物取引の 限月の当月限納会日の前営業日)までに転売しない場合、又は限月毎に決められた権利行使日 (取引最終日の翌営業日)において権利行使しない場合には、オプション(権利)は消滅します。 不公正な取引と認められた場合には、商品取引所により建玉が処分されることがあります。 万が一、当社が破産手続開始の決定を受け、あるいは㈱日本商品清算機構において支払い不 能と取扱われた等の事由により、商品取引所において当社が違約者と認定された場合には、商 品取引所により建玉が処分されることがあります。 お客様の資産の保全 お客様から差入れを受けた証拠金又はオプション取引の買付けのために差し入れる金銭は、 お客様の代理人として当社が㈱日本商品清算機構に預託します(直接預託)。又、当社がお客 様から差換預託の同意を書面で受けた上でお客様から預託を受けた証拠金又はオプション取引 の買付けのために差し入れる金銭についても、それに相当する以上の金銭等を取引証拠金とし て預託します(差換預託)。 ㈱日本商品清算機構に預託された取引証拠金は、直接預託区分・差換預託区分に分けて管理 され、当社の資産とは区別して管理されます。 又、一時的に当社が保管するお客様の資産については、日本商品委託者保護基金への分離預 託及び日本商品委託者保護基金との代位弁済契約により、保全措置を行っています。 したがって、万が一、当社が破産手続開始の決定を受け、あるいは㈱日本商品清算機構にお いて支払不能と取扱われた等の事由により、商品取引所において当社が違約者と認定された場 合であっても、お客様は㈱日本商品清算機構又は日本商品委託者保護基金を通じてお客様の資 産の返還を受けることができます。 又、この返還額がお客様の資産に不足するときは、不足分について1千万円を限度として日 本商品委託者保護基金に請求することができます。 詳細につきましては、当社又は㈱日本商品清算機構(14 ページ参照)もしくは日本商品委 託者保護基金(14 ページ参照)までお問い合わせください。 - 3 - 2.適合性の原則 適合性の原則とは 商品先物取引又はオプション取引はどなたでも参加できる取引ではありません。商品先物取 引法では「適合性の原則」が定められており、その条文には「商品先物取引業者は、顧客の知 識、経験、財産の状況及び商品取引契約を締結する目的に照らして不適当と認められる勧誘を 行って委託者等の保護に欠け、又は欠けることとなるおそれがないように、商品先物取引業を 行わなければならない。」とあります。 さらに農林水産省及び経済産業省(以下、「主務省」という)は「商品先物取引業者等の監 督の基本的な指針」により、「適合性の原則」に関する以下の項目の解釈指針を商品先物取引 業者等に対し示しています。 顧客の属性の把握 適合性の原則に照らして不適当と認められる勧誘に該当するか否かの判断を行うために、当 社は、お客様に「適合性の原則」の趣旨を説明した上で、お客様の知識、経験、財産の状況及 び商品取引契約を締結する目的に関する情報の提供を求め、お客様の属性の把握に努める必要 があります。 具体的には、当社は、取引を勧誘するお客様の申告に基づき、氏名、住所、生年月日、職業、 収入、財産の状況、投資可能資金額、商品デリバティブ取引その他の投資経験の有無及びその 程度、商品取引契約を締結する目的等について、情報収集をさせていただきます。 適合性の原則に照らして、不適当と認められる勧誘及び受託 次に掲げる事項は、適合性の原則に照らして、不適当と認められる勧誘及び受託となります。 当社では、以下に該当する勧誘及び受託は行わないものとしております。 ① 未成年者・成年被後見人・被保佐人・被補助人・精神障害者・知的障害者及び認知障害 の認められる者 ② 生活保護法による保護を受けている世帯に属する者 ③ 破産者で復権を得ない者 ④ 商品デリバティブ取引をするための借入れを勧めての勧誘 ⑤ 元本欠損又は元本を上回る損失が生ずるおそれのある取引を望まない者 ⑥ 一定の高齢者(75 歳以上かつ当社で取引を行っていない方) 適合性の原則に照らして、不適当と認められるおそれのある受託 次に掲げる事項は、適合性の原則に照らして、不適当と認められるおそれのある受託となり ます。 当社では、下記項目に該当した場合、その対象者よりお取引のお申し込みがあった際には、 自書の書面によるご申告を必要とする場合があります。 ① 給与所得等の定期的所得以外の年金、恩給、退職金、保険金等により生計をたてている 者 ② 一定以上の収入(年間 500 万円以上)を有しない者 - 4 - ③ 投資可能資金額を超える損失を発生させる可能性の高い取引をしようとする者 ④ デリバティブ取引(商品デリバティブ取引のほか、外国為替証拠金取引、金融商品の先 物取引や株式信用取引等のレバレッジのある取引)の経験がない者 ⑤ 一定の高齢者(70 歳以上) 社内審査手続き等 お客様の商品先物取引に対する適合性について、当社外務員による一連の勧誘過程における 確認に加え、最終的に当社の管理部門において確認することが求められ、勧誘過程においてお 客様が適合性を有しないことが判明した場合には、直ちに勧誘を中止しなければならないこと になっています。 又、お客様の属性情報に変更があった際には、属性の見直しをする必要がありますので、そ の都度ご報告ください。 なお、お客様から申告していただいた属性情報に虚偽等があった場合又は疑義が生じた際に は、当社から当該事項について照会等をさせていただく場合があります。後の照会等に正当な 理由なくご回答いただけないとき、又は虚偽であると認められた場合には、お客様の意思に関 わらず、商品取引契約を終了させていただく場合があります。 当社におけるデリバティブ取引等未経験者の保護措置 当社で一定期間以上(90日以上を目安とします)のデリバティブ取引の経験がないお客様 につきましては、商品取引契約締結後の一定の期間(最初の取引を行う日から90日を経過す るまでの期間を目安とします。この期間を「習熟期間」といいます。)において、お客様の属 性等に応じて個別に取引等の制限をさせていただいております。 投資可能資金額について 「投資可能資金額」とは、お客様が、商品デリバティブ取引の性質を十分に理解した上で、損 失(オプション取引代金、手数料等を含む)を被っても生活に支障のない範囲で定める資金額 であり、お客様の適合性を判断する上で重要な要素と考えられます。商品先物取引業者は、お 客様に投資可能資金額の申告を求める際には、その意味が理解できるよう、特に、老後の生活 の備えとして蓄えた財産まで投資することとなっていないか、説明を受けた商品デリバティブ 取引の仕組み・リスク等を十分に理解しているかについて、把握しなければならないこととな っております。 したがって、投資可能資金額の申告に当っては、本書面(別冊も含む)の内容を十分にお読 みいただき、商品先物取引又はオプション取引の仕組みとリスクをよくご理解いただいた上で、 借入金により取引を行ったり、生活資金まで投資されるようなことのないよう、お客様ご自身 の財産状況を踏まえて、損失を被ったとしても生活に支障のない金額を申告してください。 なお、申告いただいた投資可能資金額に対し、当社の判断によりお客様の取引を制限させて いただく場合がありますのでご注意ください。 - 5 - 3.商品先物取引(損失限定取引)の基礎 商品先物取引とは 商品先物取引とは、工業原材料や農産物等の商品を、現時点で定めた価格で、将来のあらか じめ決められた期日に売買することを約束する取引であり、商品取引所において決められた期 日までに反対売買により差金決済をすることができる取引です。 商品先物取引には次のような特徴があります。 ① 商品の受取りや代金の支払いは取引時には行わずに、一定期間を経過した日に行う。 ② 商品の品質や代金は取引時に決める。 ③ 商品先物市場(商品取引所)を通じて取引を行う。 ④ 商品が標準化され、その値段は市場参加者の意思を公正に反映させて決められており、 取引の履行を組織的に管理しているので、求める品質の商品がなかったり、当初契約を した値段で買えなかったりすることはない。 ⑤ 商品と代金の受払い日が到来する前に、市場を通じて反対の取引をすることによって当 初の取引と相殺し、差額を損益として清算することにより、商品と代金の受払いをせず に取引を終了することができる(差金決済)。 このような特徴から、商品先物取引は、商品の価格差を見込んでの資産運用に応用すること ができる取引となっています。 又、別の特徴として、商品先物取引では商品の代金をすぐに用意する必要はなく、その代わ りに取引の担保金として、実際の取引金額のおおむね1~15%程度の額で設定された「証拠 金」と言われるお金を預託するという点があります(証拠金取引)。 このように、商品先物取引は資金を効率的に運用できる優れた取引ですが、反面、相場の変 動次第では、お客様が預けた証拠金を上回る損失になる可能性もある、ハイリスク・ハイリタ ーンな取引でもあります。 したがって、商品先物取引を行う場合には、本書面の内容を十分にお読みいただき、取引の 仕組みやリスクについて十分に理解するとともに、お客様自身の判断と責任において、お客様 の財産状況に見合った取引を行うことが重要です。 損失限定取引とは 商品先物取引における損失限定取引とは、預託した証拠金を上回る損失が発生することのな いように、ロスカット注文を発注する取引及びストップロス取引を組み合わせた取引であり、 商品取引所の定める受託契約準則などの規定に基づく取引方法です。 商品先物取引における損失限定取引では、値洗損があらかじめ定められた「ロスカット水 準」(約定毎に設定され、取消・変更することはできません)に達した場合に、お客様の指示 を待たずに、商品市場においてお客様の建玉を処分いたします(ロスカット注文の執行)。 ロスカット注文の執行は、過去の価格変動などをもとに、ロスカット注文を執行した場合に 発生する損失が証拠金の額を超えない範囲で設定された「ロスカット限度水準」の範囲で行わ れます。ロスカット限度水準の値段がサーキットブレーカー幅を超える場合は、サーキットブ レーカー幅の上限若しくは下限の値段をロスカット水準の値段とします。又、市場の状況等に - 6 - よりロスカット注文が執行できなかった場合には、市場外において、当社が相手方となってお 客様の建玉を処分いたします(ストップロス取引)。したがって、商品先物取引における損失 限定取引においては、通常、証拠金の額を超える損失が発生することはありません。 これらの仕組みにより、商品先物取引における損失限定取引は通常の商品先物取引と比べて リスクの限定された取引となっています。 なお、商品先物取引における損失限定取引においては、追加の証拠金を預託することによっ てロスカット注文の執行及びストップロス取引を回避することはできませんので、ご注意くだ さい。 ロスカット水準などの詳細については「事前説明書(損失限定取引契約)」及び別紙「損失 限定取引 当社必要証拠金」をご覧ください。 建玉の値洗い お客様が保有する建玉については、日々、約定値段とその日の帳入値段(商品取引所の定め る清算値段が帳入値段となります)との価格差が計算されます。これを「値洗い」と言います。 又、「値洗い」が利益となっている場合を値洗益、損失となっている場合を値洗損と言い、お 客様の保有するすべての建玉の値洗いを合算した建玉全体の値洗いを「値洗損益金通算額」と 言います。 当社では値洗益の出金及び値洗益の証拠金への振替えは行っておりません。 日々、当社や商品取引所のホームページ、新聞の相場欄等を確認し、ご自身の建玉の値洗状 況を常に把握しておくようにしてください。 - 7 - 4.オプション取引(オプション損失限定取引)の基礎 オプション取引とは オプション取引とは、ある対象商品を、将来のあらかじめ定められた期日に、特定の価格で買う こと又は売ることのできる権利を売買する取引です。 ㈱東京商品取引所における金オプション取引は ① 対象商品(原商品)である金先物取引を ② ある特定の価格(権利行使価格)で ③ 一定の期日(権利行使日)に ④ 買うことができる権利(コールオプション)、 又は売ることができる権利(プットオプション) を取引します。 又、㈱東京商品取引所では、金オプション取引に関するルールを定め、取引の履行を組織的に 管理しており、そこでは市場参加者の意思を公正に反映させて価格が決められています。 取引の対象 取引の対象となるオプション(権利)は次の2種類です。 ・コールオプション 最終清算価格が権利行使価格を上回った場合に、その差額に商品取引所の定める権利行使 単位の倍率を乗じて得た額を受領することとなる取引を成立させることができる権利 ・プットオプション 最終清算価格が権利行使価格を下回った場合に、その差額に商品取引所の定める権利行使 単位の倍率を乗じて得た額を受領することとなる取引を成立させることができる権利 (注) ㈱東京商品取引所の金オプション取引における最終清算価格は、対象商品である限月を同 一とする金先物取引の限月の当月限納会日における日中立会開始後の最初の約定価格と しています。 日中立会開始後に約定が成立しない場合には、㈱東京商品取引所が指定す る価格とします。 つまり、コールオプションを買うことは「値上り見込み」を買うこと、プットオプションを買うことは「値 下り見込み」を買うことといえます。 オプション取引の決済 オプション取引の買方が取引を終える方法は、転売による決済、権利行使による決済、権利放 棄の3つがあります。 転売による決済 買い付けたオプションは、取引最終日(限月を同一とする金先物取引の限月の当月限納会日 の前営業日)までに転売することにより決済し、取引から離脱することができます。転売した場合、 その買方からオプション取引代金を受け取ることとなります。当初に支払ったオプション取引代金と 転売して受け取ったオプション取引代金の差額が損益となります。 - 8 - 権利行使による決済 買い付けたオプションが権利行使日においてイン・ザ・マネーとなったときは、権利行使を行って 決済することができます。つまり、権利行使価格と最終清算価格との差額に相当する金額(権利行 使差金)を受け取ることとなります。詳細は「事前説明書(損失限定取引契約)」にて確認下さい。 (注) 権利行使日におけるイン・ザ・マネーとは、コールオプションについては最終清算価 格が権利行使価格を上回っている場合を、プットオプションについては最終清算価格 が権利行使価格を下回っている場合をいいます。 権利放棄 取引最終日までに転売しなかったとき又は権利行使日に権利行使しなかったときは、オ プション(権利)が消滅してオプション取引を終えることができます。この場合、オプシ ョン取引の買方の損失は当初に支払ったオプション取引代金に限定されます。 なお、イン・ザ・マネーとなっていても、当社手数料を控除した結果、損失が発生する 場合は、お客様の指示がなくてもお客様から権利放棄の指示が行われたものとして取り扱 います。 オプション損失限定取引とは オプション損失限定取引とは、コールオプション又はプットオプションの買付けから開始しその決 済に至るまでの取引であり、この取引から発生し得る最大の損失が、買付けに係るオプション取引 代金に限定されるオプション取引をいいます。 オプションの買付けとは、オプション取引代金を支払うことによりコールオプションも しくはプットオプションを取得することをいいます。取得したオプションについては、上 記の「オプション取引の決済」に記載したとおり、取引最終日までに転売する、権利行使 日において権利行使する、2 つの方法により決済することができるほか、取引最終日まで に転売又は権利行使日において権利行使を行わず、オプション(権利)が消滅することに より取引を終えることができます。 - 9 - 5.取引の手続き ここでは、損失限定取引契約の締結から取引の終了までの基本的な手続きを説明いたします。 ① 当社の外務員より「契約締結前交付書面(損失限定取引契約)」(本書面)及び別冊、「受 託契約準則」、「事前説明書(損失限定取引契約)」を交付いたします。本書面の内容を十 分にお読みになり、ご不明の点があればご確認ください。 ② 損失限定取引契約の説明をいたします。ご不明の点がある場合には外務員にご質問いただき、 契約の前に必ずご確認ください。説明の後に、お客様の理解度の確認のため「事前説明確認 書(損失限定取引契約)」を差し入れていただきます。口座開設のために必要な手続きとな っておりますのでご協力ください。 ③ 「口座設定申込書(損失限定取引契約)」にご記入ください。特に、年齢、職業、年収、財 産状況、投資可能資金額、投資経験などは審査のための重要な項目ですので、正確にご記入 ください。 ④ 「犯罪収益移転防止法」に基づく本人確認を行います。当社の外務員に運転免許証等の本人 確認書類の原本のご提示及び写しのご提出をお願いいたします。 ⑤ ご記入いただいた書類をもとに、口座開設の可否について審査を行います。なお、審査の結 果、口座開設をお断りする場合もございますので、あらかじめご了承ください。 ⑥ 審査の終了後、「商品先物取引の危険性を承知した上で、受託契約準則にしたがって、自ら の判断と責任において取引を行う」旨をご了承の上で、「約諾書」に署名・捺印をしてくだ さい。又、あわせて「通知書」、「証拠金預り証の発行を省略することについての同意書」、 「差換預託に関する同意書」に必要事項をご記入ください。 ⑦ お取引を始めるに当って、お客様の理解度の確認をさせていただくため「取引前確認書(損 失限定取引)」を差し入れていただきます。 ⑧ お取引に先立ち、お取引に必要な証拠金又はオプション取引の買付けのために差し入れる金 銭の預託をお願いいたします。 ⑨ ご注文は当社の注文受付時間内に外務員へ行ってください。 ご注文の際には、商品先物取引の場合は、商品取引所名・商品名、限月、売付け/買付けの 別、新規/仕切りの別、枚数、注文の種類、約定条件を担当者にお伝えください。但し、商 品先物取引(損失限定取引)の新規注文の場合、注文の種類は指値注文のみ、約定条件は Fill and Store のみとなります。 又、オプション取引の場合は、商品取引所名・商品名、限月、売付け/買付けの別、新規/ 仕切りの別、枚数、注文の種類、約定条件、コールオプション/プットオプションの別、権 利行使価格を担当者にお伝えください。(当社で対応している注文の種類及び約定条件につ いては本書面別冊(「契約締結前交付書面 (別冊)」)をご覧ください。) ⑩ 指示されたご注文が商品市場において成立しなかった場合には、その旨とその理由をご連絡 いたします。 ⑪ ご注文が成立した場合には電話等により約定報告をいたします。又、「売買報告書及び売買 計算書」を送付いたしますので、内容をご確認いただき、記載内容に相違があった場合には ただちに担当外務員又は当社お客様相談窓口(13 ページ参照)までご連絡ください。 - 10 - ⑫ お客様の保有する建玉については、日々、約定値段と帳入値段の価格差から値洗損益が計算 されます。(オプション取引においては、値洗損益は計算されません。) ⑬ 商品市場では、急激な価格変動を防止するためにサーキットブレーカー(SCB)制度が設 けられています。㈱東京商品取引所が市場状況を勘案し必要と認めた場合は、一時的に取引 を中断して、新たな注文を呼び込んだうえで設定幅を拡大してから取引が再開されます。サ ーキットブレーカー(SCB)制度により取引が中断されている間は注文が成立することは ありません。 又、価格の連続性を維持し、急激な価格変動を防止するために、即時約定可能値幅(DC B)が設けられています。即時約定可能値幅外で注文が対当した場合は、30 秒間立会を一 時中断し、その後、板合わせから再開されます。詳細は、本書面別冊(「契約締結前交付書 面 (別冊)」)をご覧ください。 SCBやDCBの設定幅や値幅制限等については商品取引所のホームページ又は本書面別冊 (「契約締結前交付書面(別冊)」)をご覧いただくか、担当外務員までお問い合わせくだ さい。 ⑭ 「残高照合通知書」を毎年 3 月末・6 月末・9 月末・12 月末に作成し送付いたします。記載 内容を確認し、相違の有無について同封のはがき(回答書)により必ずご回答をお願いいた します。回答書の返送をいただけない場合には、相違がないものとして取り扱いますので、 ご注意ください。 ⑮ 商品先物取引(損失限定取引)では、差金決済は 2 番限となる前営業日までに行ってくださ い。決済が行われなかった場合は、翌営業日 8:45 以降に決済されます。決済注文が成立し た後、取引結果の損益が計算され、売買差損益金から手数料を差し引いた額を預り証拠金に 加減します。又、「売買報告書及び売買計算書」を送付いたしますので、内容をご確認くだ さい。 オプション取引(オプション損失限定取引)の場合は、原商品の当月限納会日の前営業日の 日中立会が取引最終日となります。最終決済日は、原商品の当月納会日となり、オプション 最終清算価格は、原商品の当月限納会日における日中立会の始値となります。 - 11 - 6.証拠金 商品先物取引(損失限定取引)の取引証拠金 商品先物取引の損失限定取引の建玉に必要な証拠金を「当社必要証拠金」と言います。 「当社必要証拠金」は、建玉をする前に預託する必要があります。 又、証拠金の預託はすべて現金で行っていただきます。有価証券等はお使いいただけません。 銘柄毎の「当社必要証拠金」については、別紙「損失限定取引 当社必要証拠金」をご覧く ださい。なお、商品相場の状況等により適宜見直しが行われますので、「当社必要証拠金」 は一定の金額ではありませんのでご注意ください。 商品先物取引(損失限定取引)の証拠金の返還の時期及び方法 建玉に必要な「当社必要証拠金」以上の金額(余剰分)が預託されている場合は、余剰分が 「預り証拠金余剰額」として計算されます。 「預り証拠金余剰額」の出金を希望される場合には、当社の外務員に出金の指示を行ってくだ さい。お客様から指示のあった日から 4 営業日以内に、ご指定いただいたお客様の銀行口座 にお振り込みいたします。なお、当社では値洗益の払い出し(出金)及び値洗益の証拠金へ の振替えは行っておりません。 オプション取引(オプション損失限定取引)の取引代金 オプションの買付けを行おうとするときは、あらかじめオプション取引の取引代金相当額を現金 で行っていただきます。有価証券等はお使いいただけません。 オプション取引(オプション損失限定取引)の預り証拠金の返還の時期及び方法 お客様が差し入れた金銭(預り証拠金として保全)のうち、オプション取引における未決済の取 引代金や委託手数料等を除いた「預り証拠金余剰額」はお客様の口座から出金することができ ます。 「預り証拠金余剰額」の出金を希望される場合には、当社の外務員に出金の指示を行ってくだ さい。お客様から指示のあった日から 4 営業日以内に、ご指定いただいたお客様の銀行口座 にお振り込みいたします。 なお、オプション取引については値洗損益の計算はありません。 - 12 - 7.手数料 取引を決済したとき(仕切注文成立時)に、売買枚数に応じた新規時と仕切り時の手数料が預 り証拠金から差し引かれます。 オプション取引については、新規建玉時、差金決済時、権利行使時等にそれぞれ徴収となりま す。 詳細については、本書面別冊(「契約締結前交付書面(別冊)」)をご覧ください。 - 13 - 8.決済の方法 商品先物取引(損失限定取引)の建玉を決済する(仕切る、手仕舞う)場合には、当社の外務 員に仕切注文の指示をしてください。 仕切注文が成立した場合には、損益(売買差損益金)が計算され、取引結果が利益の場合には 売買差益金から手数料等を差し引いた金額を預託している預り証拠金に加算いたします。取引結 果が損失の場合には売買差損金に手数料等を加えた金額を預託している預り証拠金から差し引き ます。 ロスカット注文の執行又はストップロス取引による取引の終了 商品先物取引(損失限定取引)では、相場の変動により値洗損が一定の額「ロスカット水準」 (約定毎に設定され、取消・変更することはできません)に達した場合には、お客様の指示を待 たずにロスカット取引又はストップロス取引により建玉の決済を行います。ロスカット限度水準 の値段がサーキットブレーカー幅を超える場合は、サーキットブレーカー幅の上限若しくは下限 の値段をロスカット水準の値段とします。詳細については「事前説明書(損失限定取引契約)」 をご覧ください。 オプション取引(オプション損失限定取引)では、買い付けたオプションを転売して決済する場合 には、当社の外務員に仕切注文の指示をしてください。仕切注文が成立した場合には、その相手方 からオプション取引代金がお客様に支払われます。 権利行使による決済については、買い付けたオプションが権利行使日においてイン・ザ・マネーと なった場合、自動的に権利行使され、権利行使差金がお客様に支払われます。なお、イン・ザ・マネ ーとなっているオプションの権利行使をしない場合には、権利行使日の正午までに権利行使を行わ ない旨指示してください。 転売又は権利行使による決済の場合には、オプション取引代金又は権利行使差金から委託 手数料を差し引いた金額を預託している預り証拠金に加算いたします。 - 14 - 9.契約の終了事由 下記の事由等が発生した場合には、お客様の意思にかかわらず、商品取引契約を終了させてい ただく場合があります。 ① 不正資金 当該取引において不正資金の使用が判明した、あるいは政府等より不正資金が 使用されているとの摘発がなされた場合 ② 不適格者 自己申告の内容と異なる事実が判明し、当社が下記事項等に該当又はそのおそ れがある者と判断した場合 ・未成年、成年被後見人、被保佐人、被補助人、精神障害者、知的障害者及び認 知障害の認められる者 ・生活保護法による保護を受けている世帯に属する者 ・破産者で復権を得ない者 ・反社会的勢力であると判明した場合 ・その他商品先物取引を行う適格性に欠ける者 - 15 - 10.税金について 国内の商品取引所で行われている商品先物取引で発生した益金に対しては、個人の場合、申告 分離課税により課税されます。 又、手数料に対しては消費税等が課税されます。 詳しくは、税理士等の専門家にお問い合わせください。 - 16 - 11.当社の概要 商 号 EVOLUTION JAPAN株式会社 (エボリューション ジャパン株式会社) 所 在 地 東京都千代田区紀尾井町4番1号 ニューオータニ ガーデンコート12F 連 絡 先 電話番号(大代表) 03-4510-3300 お客様相談窓口 代 表 03-4510-3314 者 代表取締役社長 ジョン・フー 主 な 業 務 商品先物取引業 加 入 関 係 団 体 日本商品先物取引協会・日本商品先物振興協会・㈱日本商品清算機構 日本商品委託者保護基金 - 17 - 12.お問い合わせについて 取引に関してご不明な点があった場合には、担当の外務員にご確認ください。 又、取引の内容に異議がある場合や、担当外務員による説明が不十分な場合には、「お客様相 談窓口」までご連絡ください。当社の「お客様相談窓口」では、営業部門から独立した管理部門 の担当者がお客様からの苦情や相談を受け付け、その相談に応じており、問題の解決とサービス の向上に努めています。 なお、日本商品先物取引協会(日商協)では「相談センター」を設置し、その会員の商品先物 取引業に関する苦情、紛争の申し出を受けており、迅速かつ適正な解決に努めています。 当社 お客様相談窓口「営業管理部」 〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町4番1号 ニューオータニ ガーデンコート12F 電 話 受 付 時 間 03-4510-3314 月~金(祝祭日を除く)8:30~17:30 日本商品先物取引協会 〒103-0012 「相談センター」 東京都中央区日本橋堀留町1丁目10番7号 東京商品取引所ビル6階 電 話 受 付 時 間 03-3664-6243 月~金(祝祭日を除く)9:00~17:00 関係機関連絡先 株式会社東京商品取引所 〒103-0012 東京都中央区日本橋堀留町1丁目10番7号 電 03-3661-9191 話 大阪堂島商品取引所 〒550-0011 大阪府大阪市西区阿波座1丁目10番14号 電 06-6531-7931 話 株式会社日本商品清算機構 〒103-0012 東京都中央区日本橋堀留町1丁目10番7号 東京商品取引所ビル5階 電 話 03-5847-7521 日本商品委託者保護基金 〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町3丁目8番1号 TT-2ビル5階 電 話 03-3668-3451 - 18 - 13.禁止行為について 商品先物取引法に基づき主務大臣からの商品先物取引業の許可をうけた商品先物取引業者は、商 品市場における取引の公正を確保する責務を負っていることから、その業務には法令等により多く の規制が設けられています。商品市場に参加されるお客様も、そうした法令等を理解し、商品先物 取引業者との無用なトラブルの発生を未然に防止するとともに、万が一トラブルが生じた際にはそ の解決のために何をなすべきか認識が必要です。 商品先物取引法に規定する禁止行為 取引は委託者であるお客様の意思や判断に基づいて行われるものであり、その取引の結果につ いては自己責任が求められることから、お客様の意思決定や判断を歪めるような行為として、以 下に掲げる行為は、商品先物取引法で禁止されています。お客様もそれを十分に認識した上で取 引を行うようにしてください。 商品先物取引法(第 214 条)による禁止行為 ① 顧客に対して、不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤認させるお それのあることを告げて勧誘すること。 ② 商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に虚偽のことを告げること。 ③ 取引の注文を行う際に顧客が指示しなければならない事項について、顧客から指示を受けな いで取引の注文を受けること。 ④ 顧客から受けた取引を商品市場で執行する前に、その取引と同じ内容の自己取引をより有利 な価格で行うこと。 ⑤ 取引の委託をしない旨の意思(勧誘を受けることを希望しない旨の意思を含む)を表示した 者に対して商品取引契約の締結の勧誘をすること。 ⑥ 顧客に対して、迷惑を覚えさせるような夜間・早朝、勤務時間中の時間帯や顧客の意思に反 した長時間に亘る方法等で商品取引契約の締結の勧誘をすること。 ⑦ 商品取引契約の締結の勧誘に先立って、顧客に対して会社名と商品先物取引の勧誘を行おう としている旨を告げた上で勧誘を受ける意思の有無を確認しないで勧誘すること。 ⑧ 商品先物取引においては、同一の商品取引所の同一の商品について、同一の限月の売建玉と 買建玉を同一枚数保有することを顧客に対して勧めること。 オプション取引においては、同一銘柄(コールオプション、プットオプションのそれぞれに つき同一限月の同一権利行使価格)の売付けと買付けを同一枚数保有することを顧客に対し て勧めること。 ⑨ 商品取引契約(政令で定めるものに限る)の締結の勧誘の要請をしていない顧客に対し、訪 問し、又は電話をかけて、商品取引契約の締結を勧誘すること(主務省令で定める行為を除 く)。 商品先物取引法施行規則(第103条)による禁止行為 ① 証拠金の返還の請求、顧客の指示の遵守など、顧客に対する債務の履行を拒否し、又は不当 - 19 - に遅延させること。 ② 故意に、顧客の取引と自己の取引を対当させて、顧客の利益を害することとなる取引をする こと(いわゆる「向い玉」)。 ③ 顧客からの指示を受けずに、無断で顧客の取引として取引すること(顧客が所定の日時まで に証拠金を預託しなかった場合や商品取引所による取引の制限等、「準則」に定める場合を 除きます)。 ④ 売付け又は買付け、転売又は買戻しの区別などの事項を偽って商品取引所に報告すること。 ⑤ 顧客もしくは顧客が指定した者に対して、特別の利益を提供することを約束し、又はこれを 提供すること(第三者が特別の利益を提供することを約束し、又はこれを提供させることを 含みます)。 ⑥ 顧客に対して、取引の単位を告げずに取引を勧誘すること。 ⑦ 転売又は買戻しにより取引を決済する意思表示をした顧客に対し、引き続きその取引を行う よう勧めること(いわゆる仕切拒否)。 ⑧ 商品市場における取引の委託について、重要な事項について誤解を生じさせるべき表示をす ること。 ⑨ 同一の商品取引所の同一の商品について、同一の限月の売建玉と買建玉を異なる枚数保有す る取引、異なる限月の売建玉と買建玉を同一枚数保有する取引及び異なる限月の売建玉と買 建玉を異なる枚数保有する取引をその取引を理解していない顧客から受託すること。 ⑩ 商品取引契約(政令で定めるものに限る)の締結を勧誘する目的があることを顧客にあらか じめ明示しないで当該顧客を集めて当該商品取引契約の締結を勧誘すること。 商品先物取引法施行規則では、前頁に掲げるものの他、商品先物取引業者に対する禁止行為を定 めております。詳しくは、主務省ホームページ又は官報もしくは総務省法令データ提供システム (イーガブ〈e-Gov〉)をご覧ください。 商品先物取引法に規定する損失補てん等の禁止 損失補てん等は、商品先物取引業者にとっては顧客の選別者という重要な役割を放棄する事に なること、又、それを望む顧客が市場参加者となることは、商品先物市場の公正な価格形成を歪 め、ひいては商品先物市場の機能を阻害する要因となることから法により禁止されています。 イ)商品先物取引業者の損失補てん等に関する禁止行為 ① 商品先物取引業者が顧客に対し、あらかじめ損失補てん等の申し込みや約束をすること等 ② 商品先物取引業者が顧客に対し、発生した損失の補てん等の申し込みや約束をすること等 ③ 商品先物取引業者が顧客に対し、損失の補てん等のために財産上の利益を提供すること等 ロ)顧客の損失補てん等に関する禁止行為 ① 顧客が商品先物取引業者に対し、あらかじめ損失補てん等の約束をすること等 ② 顧客が商品先物取引業者に対し、発生した損失を補てん等するよう約束をすること等 ③ 顧客が商品先物取引業者から約束に基づく損失の補てん等を受けること等 - 20 - 14.当社の商品先物取引業の内容及び方法の概要 当社は商品先物取引法に基づいて農林水産大臣及び経済産業大臣の許可を受けた商品先物取引 業者であり、当社の行う商品先物取引業は、同法第2条第 22 項第1号に当ります。又、当社は 同法上の認可法人である日本商品先物取引協会の会員です。 この契約に基づく取引は「商品市場における取引」(同条項1号)の受委託に当り、お客様の ご注文を当社の外務員が受注する対面取引の方法により行います。当社は㈱東京商品取引所及び 大阪堂島商品取引所の受託取引参加者であり、お客様から委託を受けて受注したご注文を㈱東京 商品取引所及び大阪堂島商品取引所において、当社の名をもって執行しますが、その取引はお客 様の計算においてなされます。 - 21 - 15.自己取引について 当社は、商品取引所の受託取引参加者として、会社名義で売買(自己取引)を行う場合があり ます。自己取引において、結果的にその取引内容がお客様の建玉内容と同じであったり反対であ ったりすることがありますが、故意に自己取引をお客様の取引に対当させて行うものではありま せん。 ① 商品先物市場で注文を執行するときは、立会におけるザラバ取引(ザラバ)と立会外取引 (取引の当事者同士の立会外の直接売買)の 2 通りがあります。 ② 立会は注文が集中することにより流動性が高く、約定の確率の高さ、取引の執行の早さ等に おいて優れていることから、注文は立会で執行することが委託者にとって最も合理的であり ます。従って、委託者の注文は原則として立会取引に取次ぎます。 ③ 委託者が、立会の状況、執行の確実性等さまざまな要素を勘案して、立会にて注文を執行し ない方が良いと判断した場合には、立会外での取引を商先業者に指示することができます。 (商先業者の自己が直接の相手方となる取引など)。 ④ 委託者から執行方法について、立会外で取引するよう指示(商先業者の自己が直接の相手方 となる取引や委託者同士)があれば、その指示に従い執行します。但し、取引の当事者同士 が合意した条件により執行します。 ⑤ 委託と自己が対当したときは、利益相反の関係となる場合があります。 ⑥ 委託と自己を対当させる基準や具体的なルール等。例えば、a.立会では対当する注文がない とき、b.注文を立会に出したが長時間約定しないとき、c.スリッページが起きる懸念がある とき、d.複数のオプションを組み合わせたストラテジー取引を行いたいが立会では一部の注 文しか約定しない恐れがあるとき等 ⑦ 委託者の要望する取引が立会で執行できるときは、原則として立会にて取引を執行します。 ⑧ 委託者から自己と対当させるよう指示があったとしても、原則として商先業者の判断で自己 取引を行います。 ⑨ お客様以外の委託者とも自己取引を対当させるときがあります。 - 22 - 16.商品先物取引に関する主要な用語 ここでは、これまでに本書面で触れられなかった商品先物取引に関する主要な用語等について 説明します。 約諾書 商品取引契約を締結する際に、委託者が商品先物取引業者に差し入れる「商品先物 取引の危険性を了知したうえで受託契約準則にしたがって取引を行うこと」を承諾す る旨の書面です。 受託契約準則 受託契約準則(準則)は、商品市場取引における商品取引契約の普通契約約款であ り、商品取引所が定めています。お客様の取引も準則にしたがって行われます。 証拠金預り証 法律及び受託契約準則に基づき、証拠金として金銭をお預かりしたときには「証拠 金預り証」を発行します。但し、金融機関を介してお預かりした場合で、お客様から 書面による同意があった場合には、発行を省略します。 売 買 報 告書 及 び 売 買計算書 受託契約準則に基づき、ご注文が成立したときに送付する書類です。成立したご注 文の受注日時、商品、限月、新規・仕切りの別、売付け・買付けの別、ご注文の成立 した日時、売買枚数、約定値段又はコールオプション・プットオプションの別、権利 行使価格などが記載されています。 残高照合通知書 受託契約準則に基づき、3ヶ月毎に送付する書類で、作成日現在の当社必要証拠金 の額、建玉の状況、預り証拠金余剰額などが記載されています。記載内容を確認し、 異議の有無について同封のはがきにより必ずご回答をお願いします。回答書の返送が ない場合には、内容について相違がなかったものとして取り扱いますので、ご注意く ださい。なお、残高照合通知書は、お客様から請求があった場合には、いつでも、す みやかに作成・送付いたします。 直接預託 商品先物取引業者がお客様からお預かりした証拠金は㈱日本商品清算機構に預託さ 差換預託 れます。その際に、商品先物取引業者が代理人として、お預かりした証拠金をそのま ま㈱日本商品清算機構に預託する場合を「直接預託」と言い、お預かりした証拠金に 相当する額以上の金額を金銭や有価証券等で㈱日本商品清算機構に預託する場合を 「差換預託」と言います。お客様からお預かりした証拠金の名称として、直接預託の 場合には「取引証拠金」、差換預託の場合には「委託証拠金」と言うことがありま す。なお、商品先物取引業者が差換預託を行うためには、差換預託を行うことについ てお客様の同意が必要となります。 限 月 差金決済 契約履行の最終期限に当たる月を限月(げんげつ)と言います。 商品先物取引の決済方法の一つであり、建玉時と決済時の買値と売値の差額を損益 として清算して決済を行います。差金決済により建玉を決済することを「(建玉を) 仕切る」あるいは「手仕舞う」と言います。又、買建玉を決済する場合を「転売」、 売建玉を決済する場合を「買戻し」と言います。 オ プ シ ョン 取 引 代 金 オプション取引の約定値段に権利行使単位の倍率と取引枚数を乗じて得た価額をオ プション取引代金と言います。 金オプション取引の場合、権利行使単位の倍率は100倍であることから、次の計算式 によりオプション取引代金を求めることができます。 - 23 - 金オプション取引の取引代金 = オプション取引の約定値段 × 100(倍)× 取引枚数 権利行使差金 オプション取引の最終清算価格と権利行使価格の差額に権利行使単位の倍率を乗じ て得た価額を権利行使差金と言います。 金オプション取引の場合、権利行使単位の倍率は100倍であることから、次の計算式 により権利行使差金を求めることができる。 金オプション取引の権利行使差金 = (最終清算価格と権利行使価格の差額) × 100(倍)× 取引枚数 オプション銘柄 上場商品の種類、プットオプション又はコールオプション、限月及び権利行使価格 により区分されるものをオプション銘柄と言います。 日 本 商 品先 物 取 引 日本商品先物取引協会(日商協)は、商品先物取引法に基づいて農林水産大臣並び 協会 に経済産業大臣の認可を受けた法人であり、商品デリバティブ取引等を公正かつ円滑 (13 ページ参照) ならしめ、かつ、委託者等の保護を図ることを目的としています。この目的のため に、日商協では、会員たる業者が遵守すべき自主規制ルールを定め、法令や自主規制 ルールに違反した会員に対しては制裁を行っています。又、商品先物取引業者の営業 マンである外務員の資格試験の実施や登録業務等も行っています。 日商協の「相談センター」では会員の商品先物取引業に関する苦情、紛争の申し出 を受けており、迅速かつ適正な解決に努めています。 ㈱ 日 本 商品 清 算 機 株式会社日本商品清算機構(JCCH)は「アウトハウス型クリアリングハウス」であ 構(JCCH) り、商品先物取引法に基づいて商品取引債務引受業の許可を受け、商品取引所におい (14 ページ参照) て行われた取引を対象として、清算業務を行っています。 日 本 商 品委 託 者 保 日本商品委託者保護基金(保護基金)は、国内の商品市場取引において商品先物取 護基金 引業を行う業者が加入を義務付けられた、委託者保護業務を行う会員組織の法人で (14 ページ参照) す。お客様が商品先物取引業者に預けた証拠金は、毎日、㈱日本商品清算機構に預託 されますが、一時的に業者の手許に保管されている資産については、保全措置を取る こととされています。保護基金は、この保全対象財産についての業者の保全措置状況 を監視する役割を担っています。又、業者が不測の事態(弁済事故)に陥り、万が 一、保全されていた資産ではお客様の資産を全て弁済できない事態が生じた場合に は、弁済されなかった分について1千万円を限度として支払うというペイオフ制度を 適用し、対処することとしています。 - 24 - 本社 東京都千代田区紀尾井町4番1号 ニューオータニ ガーデンコート12F 電話 03-4510-3300 お客様相談窓口 【営業管理部】 TEL 03-4510-3314 担当登録外務員名: 連絡先: 第1版 2016.9
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