英国EU離脱への備え ⑦ 離脱後のEU︵欧州連 ﹁EU法・規制に引き続 守は離脱派が嫌忌する また、EEA協定の順 双方の思惑を両立させ い。 る状態の看過はできな 経済メリットを享受﹂す がる﹁EUを離脱しても れば、離脱の連鎖につな 拒否の理由だ。EUとす 済協定の設計が可能で、 などの項目を含まない経 だ。EU財政負担や移民 を締結する﹁カナダ型﹂ 外国﹂として新たな協定 のは、英国を完全な﹁域 現実的に可能性が高い デロイトトーマツグループ 羽生田 慶介氏 ブレグジットレスポンスセンター 合︶との関係で英国財務 き拘束される﹂のと同義 省が挙げる主な選択肢 が、①欧州経済領域︵E Uの間の関税・非関税障 距離を置いたウィンウィ 壁は、一般に予想されて ンの関係が構築できる。 うち﹁スイス いるよりも大きく残され るには、独自の二者間協 型﹂は、貿易 るリスクがある。いずれ 定を締結するしかない。 について包括 の選択肢にせよ、EU関 だ。一方でEUの政策意 的な既存協定 税同盟からの脱退となれ 思決定への参加権限は失 EA︶への残留︵ノルウ ェー型︶②英・EU間の ︵欧州自由貿 ば、輸出入に際しこれま 覚悟すべきはEU側の 易連合=EF で必要なかった原産地証 強硬な交渉だ。英国とE TA︶に加盟 明書の作成など企業の負 二者間協定の しつつ、その 担は増える。 参考となる既存の対EU 他の分野を個 る。交渉次第 で英国が満足 する協定を設 計できるが、 EUは﹁いい とこ取り﹂を 許容しないだ ろう。 はにゅうだ・けいすけ 経済産業省 で経済連携 交渉に従事 した後、経 営戦略等の 案件を手掛ける。デロイト トーマツコンサルティング 執行役員パートナー。 別に交渉す われる。これが英国側の 個別合意形成︵スイス 型︶③英・EU自由貿易 協定の締結︵カナダ型︶ ④特別な協定を締結しな い︵WTO型︶︱︱の各 オプションだ。前者ほど EU残留の状態に近い。 経済的損失の回避の視 点では﹁EEA残留﹂が 望まれる。英国はEU単 一市場へのアクセスを確 保しつつ、EUの財政負 担を一定程度削減でき る。だが、英国・EU双 方に根源的な拒否感があ る。EEAの﹁EU単一 市場へのアクセス﹂には ﹁人の移動﹂の自由も含 まれ、移民への不満が解 消されない。 4つの選択、 企業は負担
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