校長 伊藤 勝

伊藤 勝
水沢第一高校 校長
いとう・まさる
1949年生まれ。國學院大學文学部卒業。
岩手県立宮古工業高校、盛岡第一高校、
大船渡高校教諭を経て、91年岩手県教育
委員会。指導主事、高校改革推進監、教育
次長を歴任後、2005 年盛岡第四高校校
長。県立教育センター、水沢高校校長、水
沢図書館を経て、13年より現職。
機会を逃さず後悔のない改革を
な 知 識や技 術がなくては困ります 。しか
ます 。卒 業 生が社 会に出たとき 、基 礎 的
調理、就職、進学の
方向を見据えた指導
本 校は、岩 手 県の奥 州 市という 地 方の
小 さな 私 立 高 校でありながら 、
3つの方
部 活 動や 生 徒 会 などの特 別 活 動によ
る 生 徒 育 成 にも 積 極 的 に 取 り 組 んでい
向での指 導 を 進 めています 。す なわち 、
を 乞 うことが苦 手だとか、意 欲や根 気に
乏しく 業 務の遂 行に支 障 をきたすといっ
し 、そ れ以 上に困 るのは 、先 輩から 教 え
たこと 。そう 考 えると 、社 会においては、
① 県 南 唯一の調 理 科 を 有し、
卒 業と同 時
様々な 活 動 を 保 障しながら 、地 元への就
に 調 理 師 免 許 が 取 得 で き る 学 校 。②
職 を 実 現できる学 校 。③ 同 様に、希 望 す
数 値 では 測 れ ない非 認 知 能 力 も 大いに
計 測 でき る 学 力 認
= 知 能 力 だけではな
く 、忍 耐 力や 社 会 適 応 性 、自 制 心 など 、
これらの実 現のために、学 校 体 制や指
導 方 法 を 改 善 してき ました 。例 え ば 調
必 要ではないでしょうか。知 識は自 学 自
る進 学が実 現できる学 校です 。
回に及ぶ集 団 給 食の 提
の食 堂 運 営 など 、
実 践の機 会 を 増やして
供 、保 護 者 を 招いての食 事 会 、学 校 祭で
からこそ 、特 別 活 動による生 徒 育 成 を 大
他 者との関 係のなかで培われるもの。だ
習でも 習 得できますが、非 認 知 能 力は、
理 科 では 、年
いる他 、自 信 を 深めるべく 、調 理・製 菓コ
切にし、そのうえで教 科 部 分の学 力 も 強
人・個 人に参 加いただいています 。
﹁ 就職
援 団 も 結 成 され 、現 在 、400を 超 す 法
路 行 事 を 実 施 。地 元 企 業・団 体による応
れていることの表れだと感じています 。
そ うした 思いが伝 わり 、地 域から 期 待 さ
少 子 化 な どの 厳 しい状 況 にあり な が
ら 、ここ数 年 入 学 者が増 加しているのも 、
化したいのです 。
希 望 者 を 地 元に残 そ う 。地 元 を 支 える
しての勤 務ですが、在 籍 期 間はともに2
年 。一般に、このくらいの任 期では、前 任
大 胆 な 改 革がしにくいこともあります 。
者からの流れや、後 任への配 慮 もあって 、
しかし、退 職 間 際になって、やり残したこ
限られた学 校の人 員 を 補 うため、昨 秋か
自 学 体 制 を 整 備しています 。また、外 国
ら 動 画 配 信による 講 座 を 活 用 するなど 、
大 きな 仕 事ができる立 場 なのにもったい
ない。校 長にしかでき ないことは 山 ほど
とが多いことを 後 悔しては遅い。せっかく
あります 。機 会 を 逸 することな く 、信 念
力 を 入れています 。カナダや台 湾の姉 妹
校から訪 日した留 学 生や、交 換 留 学 先か
語によるコミュニケーション力の育 成にも
現 時 点で
進 学 希 望の生 徒に対しては、
の﹁ 力 ﹂を 確 認し 、向 上 させるため、また、
若 者 を 育 成しよう ﹂が共 通の認 識です 。
本 校 赴 任 以 前 、私 は 県 立 高 校 等に長
く 勤めていました。最 後の2校は校 長 と
社 会に参 加 する
就 職 希 望の生 徒には、
ことの 意 味 を 考 え させるため 多 様 な 進
ンテストへの参加を奨励しています。
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ら 帰 国した 生 徒は、視 野が広 く 、校 内に
を 通 すべきだと考えます 。
2016 OCT. Vol.414
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活 気 を 与えてくれる存 在です 。
(岩手県・私立)
1926年清明女学校建学。56年水沢女子高校開校、60年水沢第一高校に校名変更。2016年に建学
90周年、創立60周年を迎える。全日制普通科(2年次から進学コースと総合コースを選択)、調理科。
水沢第一高校
今でしかできないことがある。
機 会 を 逸 す ること な く 、
校長としての信念を通すべき
学校運営の舵を取るトップに聞く
まとめ/堀水潤一 撮影/菊池茂樹