平成 27 年度 修了式のことば

平成 27 年度
修了式のことば
H28.3.24
校長 中村 ゆみ
221 名の 3 年生を見送り,1・2年生だけの学校は少しだけ静かになったような気が
します。4 月 11 日には,新入生が入学してきます。ここにいる皆さんは「先輩」と呼ば
れる立場になります。2 年生はすでに 3 年生からバトンを受け取り,全校生徒のリーダー
となり,1 年生はその準備を整えていることでしょう。
さて,みなさんはこの一年間で色々な体験を通して身体も心も成長したと思います。こ
の成長は二つに分けられます。皆さん知っていますか?
一つは,
「目に見える成長」です。背が伸びた。身体が大きくなった。自学ノートを頑張
って賞状をもらえた。部活動の練習試合で初勝利をおさめた。10 分の清掃を黙って頑張
ることができるようになった。授業中に居眠りをすることがなくなった。合唱コンクール
では大きな声で堂々と歌えた。友だちを助けて「ありがとう」と言われた。あいさつを大
きな声で言えるようになった。ふざけている友だちを注意できたことなど,自分の中に新
しい力が生まれています。
もう一つは,「目に見えない成長」です。
人の悪口を言わなくなった。素直になった。人の意見を聞くことができるようになった。
人の気持ちを考えられるようになった。ルールを守れるようになった。あきらめないで最
後まで頑張れるようになった。人に優しくできるようになった。
誰の目にも見えない成長ですが,この目に見えない成長が土台となって,目に見える成
長に繋がっていくのです。
高校サッカーで全国制覇を果たしている高校の監督がインタビューで次のように話して
いるのを聞きました。
「体力,体格の差は大きな差ではない。気持ちの持ち方の差が大きな差になっている。
勝負に対する思いの強さがうちの生徒は違います。
心を鍛えたら強くなれる。優しくなれる。優しくなれたら優勝できました。」
目に見えない成長が成果を出したと言うことです。
目に見えない土台がないと,思うような結果につながりません。先生達が掃除やあいさ
つ,気づきの心を磨いて欲しいと願っているのは,君たちの土台をしっかりとしたものに
したいのです。そして,その上に一人一人が描く夢を実現させて欲しいのです。
短い春休みですが,自分自身を見つめてください。そして,4 月からの新しい生活に向
けてしっかりと準備をしてください。
新学期。元気な笑顔に会えることを楽しみにしています。