OPEC、原油減産で合意 2016年9月29日 <減産合意内容とマーケットの反応> OPEC(石油輸出国機構)は9月28日(現地)にアルジェリアで非公式会合を開催し、現在の過剰在庫に鑑み、加 盟14カ国の原油生産量を日量3,250万~3,300万バレルとすることで合意しました。8月の生産量は日量3,324万バ レルであったことから、最大で日量約75万バレルの減産となります。減産の合意は金融危機最中の2008年以来で す。イランとサウジアラビアの対立から、市場は直前まで減産の合意は困難とみていたため、合意を受けて原油価 格はWTI原油先物(第1限月)で前日の1バレル44.67米ドルから47.05米ドルへ反発しました。また、米国株式市場 では石油関連企業に買いが入り、ダウ工業株30種平均は前日の18,228米ドルから18,339米ドルへ上昇しました。 <今後の見通しについて> 減産の合意はなされたものの、国ごとの生産枠などの詳細は11月30日にウィーンで開催されるOPEC総会まで決 定が先送りされる公算で、その後も減産の実効性についての懸念は残ります。今年の4月にカタールで開催された 会合では、イランが自国の生産量を西側諸国からの制裁前の日量400万バレルへ回復させることを主張したことか ら、サウジアラビアが折り合わず、協議は物別れに終わっていました。今回もイランの姿勢が鍵を握りますが、サウ ジアラビアはイランだけでなく、戦火で生産量が減少しているリビアやナイジェリアについても、譲歩の姿勢を示し ていると報じられており、その背景として、サウジアラビアの財政状況の悪化も伝えられます。もっとも、OPECが減 産しても、今や世界最大の産油国である米国が増産すれば、世界的には供給量はさほど変動せず、価格への影 響も限定的と考えられます。 いずれにせよ、この日の原油価格の反発は一過性で、減産の実効性が担保されるまでは、市場は様子見を余 儀なくされそうです。 以上 原油価格の推移 60 ( 米ドル/バレル ) ( 2015年9月初~2016年9月28日 ) WTI原油 50 40 30 20 15/09 ※原油価格は、WTI原油 先物(第1限月)の価格を 使用しています。 15/12 16/03 16/06 16/09 (出所)ブルームバーグ 当資料のお取り扱いにおけるご注意 ■当資料は、ファンドの状況や関連する情報等をお知らせするために大和投資信託により作成されたものであり、勧誘を目的としたものではありません。■当資 料は、各種の信頼できると考えられる情報源から作成していますが、その正確性・完全性が保証されているものではありません。■当資料の中で記載されてい る内容、数値、図表、意見等は当資料作成時点のものであり、将来の成果を示唆・保証するものではなく、また今後予告なく変更されることがあります。■当資 料中における運用実績等は、過去の実績および結果を示したものであり、将来の成果を示唆・保証するものではありません。 販売会社等についてのお問い合わせ⇒大和投資信託 フリーダイヤル 0120-106212(営業日の9:00~17:00) HP http://www.daiwa-am.co.jp/ 1/1
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