教職サポートルームでは、3 名の先生方を中心に 10 月から秋学期授業終了までの 4 か月間を教員採用試験に 向けての基礎力向上と、教員としての資質の向上を目的に書く力とコミュニケーション力養成講座を開講します。 また、これらの講座を受講することで、一人でも多くの学生が採用試験に合格できるように同じ目的を持った仲 間づくりを行っていきます。 採用試験にどうやったら合格するの ですか? どんな勉強をしていったら いいのですか? 答えというより、サポートルームの先生 方が声をそろえて同じことを言われて います。 採用試験に向けて準備を進めていく上 で一番必要なことは、書く力であること。 書く力があることは、読む力もあるので す。すべての基礎・基本の力を今から根 気よく培っていくことが合格に繋がっ ていくということではないでしょうか。 そこで、サポートルームのアドバイザー 「書く力」=「小 の先生方のご協力の下、 論文」対策を開始します。基礎的な書き 方から取り組んでいきます。 みなさんが一番苦手なことから取り組むことで、できなかったことができるようになることが自信につなが 「応用力」がつきます。また、 り「できる喜び」がエンジンになります。そして何よりも、 「書く力」は、そ のまま「面接」にもつながります。 面接という限られた時間で自分の考えを具体的に話すためのトレーニングとしては、地道な書く力を伸ば していくそれが一番の近道となります。 1 橋本 陽生先生 元京都府立高等学校校長 元京都府教育委員会 教員採用担当 月曜日 木曜日 13 時∼16 時 30 分 13 時∼15 時 30 分 開催曜日:月曜日 3 講時 使用教室:R241 小論文・面接(理論・実践)コース ・・・・ <小論文> 毎回のテーマ課題について、60 分で文字数 800 字を標準に所定の用紙に答案を作成して参加をしてく ださい。小論文を思うように書き上げることができかかった場合でも大丈夫です。 数行しかかけなくても参加をしましょう。課題の提出におわれてまったくかけなかった場合でも参加をし てください。橋本先生による丁寧な書き方のポイントを聞くことで、少しずつ書くことに慣れそのことが、 次のステップである面接対策・考えをまとめて集団討論をする基礎となります。先生による小論文の添削 はありません。 原稿用紙・罫線入り原稿が必要な場合は、教務部分室でも配布をしています。 <面接> 所定の用紙に必要事項を記入して参加をすること。詳細はその都度説明します。 全て実践指導となりますので、体調を整えて参加してください。 2 講座内容とスケジュール 月 日 曜日 論文題目 10 日 月 1.学習(指導)(1) 学力差の大きいクラスの授業をするとき、どのような配慮と具体的な取組をします か。具体的に記述しなさい。 月 2.学習(指導)(2) 今日、教員の授業力が求められています。教員として「授業力」を高めるためにど のようにしていくことが必要だと思いますか。具体的に記述しなさい。 月 3.生徒指導(1) 子どもの規範意識を高めるためには、担任としてどのような取組をしますか。具体 的に記述しなさい。 31 日 月 4.生徒指導(2) 「いじめは、いじめられる側にも問題がある。」という考えに対して、自分の考え を述べなさい。また、担任としていじめに対してどのような指導を行いますか。具 体的に記述しなさい。 7日 月 5.教育答申 学習指導要領(1) 「生きる力」を育成するために、どのような取組をしますか。具体的に記述しなさ い。 14 日 月 6.教育答申 学習指導要領(2) いま、各教科等において言語活動を充実させ、児童・生徒の言語に対する能力を高 めていくことが求められています。このことについてあなたの考えを述べ、どのよ うに実践していくかを具体的に述べなさい。 21 日 月 7.面接対策(1) エントリーシート作成<実践> 28 日 月 8.面接対策(2) エントリーシート作成<実践> 5日 月 9.面接対策(3) 自己アピール<実践> 12 日 月 10. 面接対策(4) 自己アピール<実践> 19 日 月 16 日 月 23 日 月 17 日 10 月 24 日 11 月 12 月 11.面接対策(5) 集団面接<実践> 12.面接対策(6) 集団面接<実践> 1月 13.面接対策(7) 集団面接<実践> 3 千葉 慶昭先生 元京都市立中学校校長 元京都市教育委員会 英語科指導主事 木曜日 15 時∼18 時 開催曜日:木曜日・4・5 講時 R241 【注意】4 講時・5 講時とも同じ内容の講座を行います。 教員採用試験にはいうまでもなく、専門科目の知識、一般教養・教職教養等の知識が必要です。一方採用 試験においては人物重視が言われています。受験者が、学校現場でどのような力を発揮してくれるかを判断 しようとするのです。 本講座においては、論作文や集団討論等を通じて、自分の思いや考えを相手にどのように伝えるのか、そ のような力を養うことを目標にします。 4 講座内容とスケジュール 月 日 6日 曜日 木 内 容 課題(論):論作文 (討):集団討論 論作文につい ((論1)あなたはなぜ教師を志望するのか。志望動機を述べなさい。 て (鉛筆書き,400 字) 10 月6日提出 教師の資質・能 力 10 月 (論2)あなたが理想とする教師はどのような教師ですか。また、そ 13 日 木 教育の目的 のためにあなたはどのような努力をしていますか。(800 字以内) 10 月 20 日提出 20 日 木 学習指導 1 (討1)「生きる力」の構成要素を明らかにし、生徒にどのように「生 きる力」を育成していくか。話し合いなさい。 (論3)生徒の学ぶ意欲を育むために、あなたは授業づくりにおいて、 10 日 木 学習指導2 11 月 大切にしたいことや具体的な方策について述べなさい。 (800 字以内)11 月 24 日提出 24 日 木 生徒指導1 (討2)資料を参考に、課題や指導のあり方について話し合いなさい。 (論4)いじめ未然防止について、あなたは、学級担任及び教科担当 1日 木 生徒指導 2 それぞれの立場で、具体的にどのように取り組みますか、それを述べ なさい。(800 字以内)12 月 8 日提出 (討3)自尊感情とは、「自分を価値ある存在として尊重する感情」 12 月 8日 木 生徒指導 3 のことである。学校教育全般において、児童生徒一人ひとりの自尊感 情を高めるための具体的な取組について、その必要も踏まえ、話し合 いなさい。 (論5)学校は子どもたちの「心の居場所」としての役割を担ってい 15 日 木 特別活動 る。あなたはこのことをどうとらえ、学級経営をしていきますか。具 体的に述べなさい。(800 字以内)12 月 22 日提出 22 日 木 人権教育1 (討4)資料を参考に、課題や指導方法について話し合いなさい。 (論 6)人権を尊重する児童生徒を育成するための留意点を挙げ、具 5日 木 人権教育2 体的にどのように実践するかを述べなさい。 (800 字以内)1 月 12 日提出 1月 (討5)学校教育では、「豊かな心の育成」が重要な課題になってい 12 日 木 心の教育 る。その背景にも触れ、豊かな心を育成するために、具体的にどのよ うに取り組むか。話し合いなさい。 19 日 木 面接について 自己PR発表。1 分∼2 分 自己PR 5 吉川 栄一先生 元京都市立小学校校長 元京都市教育委員会 教員採用担当 金曜日 13 時 30 分∼18 時 30 分 開催曜日:金曜日 使用教室:3 講時・4講時 R241 【注意】3 講時・4 講時とも同じ講座を行います。 人の文は、その人の現状や考え方、生き方が伝わるといわれています。 自分の思いをまとめて文章化することは、そんなにやさしいことではありません。表現力を持つことは、 採用試験に合格するということだけではなく、教員として生きていくためにも必要なことです。 <約束事> 1.論作文は、400 字以内にまとめます。 2.「です」「ます」の敬体文にします。 3.必ず自分の考えを表現します。 他の人が書いた文章も参加者で閲覧をし、先生による添削やミニ討論会も行います。 6 講座内容とスケジュール 月 10 月 日 曜日 7日 金 14 日 金 21 日 金 28 日 金 11 日 金 25 日 金 2日 金 9日 金 16 日 金 内容 1. 教員採用選考試験における論作文を考える。(講義) 個別支援カード作成 2.あなたは、教師になろうと考えた理由はなんですか? また、どんな教師になろうと考えますか? 3.あなたの長所をあげ、どのようにいかしますか。 また短所は何で、どのように克服しようとしますか。 4. あなたの自己アピールを述べなさい。 5. 教師には、どのような資質が必要だと思いますか。二つあげて、その理由を 述べなさい。 11 月 12 月 6.信頼される教師とは、どんな教師だと考えますか。 7. 児童生徒が自己肯定感を持つ必要性について述べなさい。また、自己肯定感 を高めるために、担任としてどのように取り組みますか。 8.よい授業とは、どんな授業をいうのでしょう。具体例をあげながら、あなた の考えと実践方法を述べなさい。 9.学び続ける教員として、あなたは何を学び続けたいですか。また、それを学 校教育において、どのように発揮しますか。 10. 今、児童生徒に「豊かな心の育成が求められています。あなたは、子尾こ 6日 金 とをどのように受け止め、どのように実践していきますか。具体的に述べな さい。 11. 児童生徒の問題行動(万引き・暴力行為・家出等)に、担任として、どのよ 13 日 金 うに受け止めどのように対応をしていけばよいか。あなたの考えを述べなさ い。 1月 12. あなたの教員として、「いじめ」の未然防止にどのように取り組むか。道徳 20 日 金 性の育成の観点を踏まえて、あなたの考えを述べなさい。(和歌山県)(800 字以内) 13.「確かな学力」を高めるために、あなたは教師として授業をどのように実践 27 日 金 していきますか。アクディブ・ラーニングの支店を加味して述べなさい。(800 字以内) 7 教職サポートルーム 2015 年度無料講座受講生の受講後の感想 ・教育に関するお題を毎時間丁寧に書き方のポイントを教えて下さったり、小論文講座に参加したことで、教員 採用試験にも生かされました。 ・初めは、行くかどうか非常に迷っていたのですが、周りの影響もあり軽い気持ちで参加しました。 結果から言うと、これに参加していなかったら試験に落ちていたかもしれない。と言っても過言ではないくらい” ため”になりました。先生方が丁寧に添削して下さり、大変勉強になりました。周りの意識が高いため、良い刺 激をもらいました。非常に感謝しています。 ・先生が丁寧に書き方を教えてくれたので、書き方のコツはわかりました。受講して良かったです。 ・添削等の機会が少なく、内容面で少し不安を感じました。しかし、小論の書き方(概要)はきちんと 1 つ 1 つのステップを丁寧に教えてもらい、題材も幅広く取り扱ってくれました。 ・私は字を書くことに自信がなかったのですごく良い機会だと思います。自分一人で勉強するのではなく、同じ 目標を持つ仲間と出会えるのでモチベーションが上がりました。 ・すごくためになりました。厳しく優しく先生にご指導をしていただいたおかげで自信を持つことができました。 ・千葉先生にはとてもお世話になりました。はじめは、修正(改善)点ばかりだったが、受けたアドバイスを参 考にし、繰り返し練習をすることで自分の考えを上手くまとめられるようになった。また、考えを書くことを続 けることで面接の対策にもなったと思います。 ・小論文の添削をお願いしたのですが、とても丁寧に添削して下さり非常にありがたかったです。部屋が 1 つし かなく、狭いので、もう少し大きな所でやれば面接対策も広々とできて良いと思います。 ・早い時期から現場の先生にお話しを聞いて、非常に役に立ちました。特に吉川先生にはお世話になりました。 教職のサポートが手厚くて、後押ししていただきました。教師を目指す仲間とも一緒に勉強できて、モチベーシ ョン維持に役立ちました。 ・今までは生徒や学生として先生に教えてもらう側の立場であったのに対して、履修したことで、与える側の立 場の苦労を感じることができ、自分にとって良い経験をすることができたと思います。 ・今月(11 月)に入ってから活用しています。少人数で先生が丁寧に教えて下さるため、大変わかりやすいで す。また、他の学生の存在が自身を奮起させてくれます。 8 教職を履修していることで、多く授業を受けなければならなかったり、実習に行ったり、大変なことも多くあり ましたが、今は大きな達成感でいっぱいです。また、教育実習という非常に貴重な経験をさせて頂いて人として も大きく成長できたと思います。将来この経験が必ずどこかでいきてくると思います。 ・採用試験の勉強を始める良いきっかけになりました。特に 3 年次は、授業が忙しくなかなか対策をする機会が なかったので、講座を機にスタートを切ることができました。 面接の基本的な手順を知り、実際に面接練習をできたことが良かったです。 ・橋本先生の講座を受講しました。ミニ講義と小論文、集団面接の練習という内容でした。他学科の学生とお互 いの面接の受け答えを見合って、意見を交換できたのは非常に良い経験となりました。 ・私は、主に自習に活用していましたが、効率的な自習が教職サポートルームでは出来でいたと思います。教職 サポートルームには、教職関係の教授との会話、希望自治体の詳しい情報、過去に出題された問題など豊富に揃 えられている。採用試験に挑むための資料が多数あるため、初心の人でもどのような勉強をしていけば良いかが 分かる。そのため、採用試験に未知な感覚を持っている人に是非活用してもらいたい。 ・面接練習で違う学科の人と集団討論をするのは、緊張感も持てたし、練習の数をこなせて良かった半面、集団 でするので個人のアドバイスがもらいたかったのに、自分だけに時間をかけてもらえないので、もう少し先生方 の時間をふやしてほしい。 ・この講座のおかげで、それまで漠然としていたものが明確になり、採用試験への原動力になっていたことは言 うまでもありません。 “書く”ということで自分の気持ちや思いを言葉にし、また言葉にしたものを後に見返す ことができることが最も良かったと思います。 ・結局数回しか参加はしなかったのですが、自分の考えを決められた字数でまとめることはとても難しいと感じ ます。しかし仲間たちの意見や書き方をシェアすることができるので、もし書いていなくても参加する価値はあ ると思います。 ・教師となった時に、教師としてどうあるべきか、どのような対応をすべきか、ということについてのお話をさ れながら、論文の訂削模していただき、教師となった際のあるべき姿について知る機会となり、教師となった際 には一人の先生としての対応を求められるので、非常に重要な学びの機会だったと思います。この講座を受講し たことで、他の学生の教育に対する考え方をしれたこと、論理的な考えを踏まえて書く力が以前よりは伸びたと 思います。私が受講していたクラスでは、担当の先生が毎回書いたものを添削して下さり、また同じ講座の受講 者が書いたものを読み、全員で共有する時間があり、意見交換や考えることが出来、良かったです。 9
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