2016年9月29日 カナダ経済について No.9 カナダの足元の経済状況と貿易について教えて カナダ当局が8月末に発表した2016年第2四半期(4-6月)の実質GDP成長率は前期比△1.6%となり 2009年第2四半期以来の大幅なマイナス成長となりました。また、同期間の実質国内総生産は前期比△0.4%と なり第1四半期の同+0.6%から減少しました。第2四半期は5月にアルバータ州で発生した山火事による原油減産 の影響もありましたが、原油価格の下落要因を除くと、輸出の大幅減少が影響をおよぼしました。輸出は2009年 の第1四半期以降最大の落ち込みとなりました。カナダの輸出は原油やダイヤモンドなどの資源関連が約30%を 占め、その次は自動車関連で約13%です。また、輸出先としては米国への依存度が高く輸出の約7割強を占めて います。 <カナダ2016年第2四半期の実質国内総生産変化率と寄与度> カナダの主要輸出品(2014年) 実質国内総生産変化率 カナダの主要輸出国(2014年) 鉱物性生産品 31.1% 米国 76.4% 自動車および関連部品 13.2% 中国 3.8% 動物性および植物性生産品 7.9% 英国 2.9% 卑金属 7.3% 日本 2.2% 一般機械 6.3% メキシコ 1.1% 民間最終消費支出 家計民間非営利団体 最終消費支出 政府最終消費支出 総固定資本形成 在庫 輸出 輸入 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 (%) 出所:日本貿易振興機構(ジェトロ)のデータをもとにマニュライフ・アセット・マネジメント が作成 出所:カナダ統計局のデータをもとにマニュライフ・アセット・マネジメントが作成 2016年9月にジェトロが発表した2015年の世界の 自動車販売や生産動向の報告書によれば、カナダの 自動車生産台数は小型トラックや乗用車の減少から前 年比△4.8%となりました。米国の大手3大メーカー (GM、FCA、フォード)の生産台数が前年比で減少する 中、トヨタはカナダでカローラの販売が好調だったことか ら、前年比で増加しました。トヨタ自動車はカナダに北 米最大の生産拠点(2015年12月末時点)を1988年 11月から稼動させ、カローラを中心とした生産を行って います。2016年の自動車販売見通しは、カナダドル安 による米国向け輸出が好調になるとの見通しから回復 する見込みとなっています。 <カナダのメーカー別自動車生産台数> (2015年) 2015年 (前年比) トヨタ自動車 590,723台 +2.0% ゼネラルモーターズ(GM) 577,633台 △1.3% フィアットクライスラー・ オートモービルズ(FCA) 514,969台 △14.1% 本田技研工業 384,982台 △2.0% フォード・モーター 200,689台 △10.9% 自動車計(乗用車・小型トラック) 2,268,996台 △4.8% 出所:日本貿易振興機構(ジェトロ)のデータをもとにマニュライフ・アセット・マネジメント が作成 出所:カナダ統計局、日本貿易振興機構(ジェトロ)、トヨタ自動車、各種資料をもとにマニュライフ・アセット・マネジメントが作成 ・当資料は、マニュライフ・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」といいます)が投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したものであり、特定の投資商品の推奨を目 的としたものではありません。・当資料記載のデータや見通し等は、将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。・当資料は、信頼できると考えられる情報をもとに 作成しておりますが、正確性、適時性を保証するものではありません。・当資料の内容およびコメントは資料作成時点における経済・市場環境等について当社の見解を記載したもの で当該見解は予告なく変更される場合があり、将来の経済・市場環境の変動等を保証するものではありません。・各指数に関する著作権等の知的財産、その他一切の権利は、各々 の開発元または公表元に帰属します。・投資信託のお申込みの際は、必ず最新の投資信託説明書(交付目論見書)で商品内容をご確認の上、ご自身で投資のご判断をお願いいた します。・当資料に関する一切の権利は、引用部分を除き当社に属し、いかなる目的であれ当資料の一部または全部の無断での使用・複製はできません。 商号等: マニュライフ・アセット・マネジメント株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第433号 加入協会: 一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会
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