GC Technical Note パージ・トラップ-GC/MSによる 水道用資機材浸出成分の分析 100 GL Sciences Inc. 水道用資機材に関する試験は、「資機材等の材質に関 する試験(平成12年厚生省告示第45号)」やJWWA Z 108 及びZ 110で定められています。 パージ・トラップで分析可能な項目には右表のような成 分が挙げられますが、沸点などの物性が大きく異なる成 分を含むため、今回はパージ・トラップ装置のメソッドを2 つに分けて分析しました。トラップ管、キャピラリーカラム 等の交換は必要ないため、効率よく連続分析を行うこと ができます。 測定対象成分 1,3-ブタジエン 1,2-ブタジエン 酢酸ビニル エピクロロヒドリン スチレン N,N-ジメチルアニリン 測定メソッド PTメソッド① PTメソッド② TICクロマトグラム(各1 μg/L) (x100,000) (x100,000) 2.00 1.75 2.00 I.S.1 PTメソッド① 1.50 1.50 1.25 1.25 1.00 1.00 0.75 0.75 0.50 I.S.1 PTメソッド② 1.75 I.S.2 5 3 0.50 1 2 0.25 6 0.25 0.00 4 0.00 5.0 7.5 10.0 12.5 15.0 5.0 7.5 10.0 12.5 15.0 17.5 20.0 22.5 25.0 1. 1,3-ブタジエン, 2. 1,2-ブタジエン, 3. 酢酸ビニル, 4. エピクロロヒドリン, 5. スチレン, 6. N,N-ジメチルアニリン I.S.1. フルオロベンゼン, I.S.2. p-ブロモフルオロベンゼン 個別クロマトグラム(各1 μg/L)と検量線(0.1, 0.5, 1, 5, 10 μg/L)の直線性及び繰り返し分析精度 (x10,000) (x10,000) 54.00 39.00 2.00 1,3-ブタジエン 1.75 (x1,000) 6.0 86.00 43.00 6.0 5.5 酢酸ビニル 5.0 5.0 57.00 49.00 62.00 エピクロロ ヒドリン 4.5 1.50 4.0 4.0 1.25 1.00 3.5 3.0 3.0 2.5 0.75 2.0 2.0 0.50 1.5 1.0 0.25 1.0 0.5 4.00 4.25 4.50 4.75 7.75 (x10,000) 2.00 8.00 8.25 8.50 8.75 (x100,000) 54.00 39.00 1.1 1,2-ブタジエン 15.50 15.75 16.00 スチレン 1.0 1.75 120.00 77.00 N,N-ジメチル アニリン 1.25 0.9 1.50 0.8 1.25 0.7 1.00 0.6 1.00 0.75 0.5 0.75 0.4 0.50 0.3 0.50 0.2 0.25 0.25 0.1 4.50 No. 1 2 16.25 (x10,000) 1.50 104.00 78.00 4.75 化合物名 1,3-ブタジエン 1,2-ブタジエン 5.00 5.25 相関係数r 0.9988 0.9991 20.00 RSD(%) ※1 2.28 1.50 ※1 0.5 μg/L, n=5 20.25 No. 3 4 5 6 20.50 20.75 化合物名 酢酸ビニル エピクロロヒドリン スチレン N,N-ジメチルアニリン 24.50 24.75 相関係数r 0.9997 0.9999 0.9998 0.9984 25.00 ※2 0.1 μg/L, n=5 バックナンバーやアプリケーション検索はこちらから・・・ 25.25 RSD(%) ※2 4.55 3.44 2.80 3.81 http://www.gls.co.jp/gc.html GL Sciences GC Technical Note 分析条件 システム パージ・トラップ GC-MS カラム AquaPT 6000 GCMS-QP2010 Ultra InertCap AQUATIC (0.25 mm I.D. × 60 m, df = 1.00 μm) GC条件 カラムオーブン温度 気化室温度 注入モード パージ流量 キャリアガス 40 ℃(1 min hold) - 3 ℃/min - 80 ℃ - 20 ℃/min - 200 ℃ (10 min hold) 150 ℃ スプリット(1:3) 3.5 mL/min He 180 kPa(圧力一定) MS条件 インターフェイス温度 イオン源温度 測定モード 200 ℃ 200 ℃ SIM エミッション電流 イベント時間 60 μA 0.3 秒 PTメソッド① パージ時間 パージ流量 サンプルヒータ ドライパージ時間 リンス回数 1.5 min 40 mL/min ON (30 ℃) 0.5 min 3回 デソーブ温度 デソーブ時間 トラップ管 サンプル量 MCS 220 ℃ 2 min AQUA TRAP 1 5 mL バイパス PTメソッド② パージ時間 パージ流量 サンプルヒータ ドライパージ時間 リンス回数 18 min 60 mL/min ON (30 ℃) 1 min 9回 デソーブ温度 デソーブ時間 トラップ管 サンプル量 MCS 220 ℃ 2 min AQUA TRAP 1 5 mL バイパス N,N-ジメチルアニリンの残留性について AquaPT 6000は試料管のリンス回数を最大9回まで設定可能なため、残留しやすいN,N-ジメチルアニ リンを精度よく分析することが可能です。 (x10,000) 3.5 (1) 10 μg/Lを分析する際に試料管のリンス回数を3回もしくは 9回に設定し、直後にブランク水を分析して残留性(キャリ ーオーバー)を比較 3.0 2.5 2.0 (1) 10 μg/L (2) 10 μg/L分析後のブランク水(リンス回数3回のとき) →13.2%の残留 (3) 10 μg/L分析後のブランク水(リンス回数9回のとき) →1.9%の残留 1.5 (2) 1.0 (3) 0.5 0.0 25.00 25.25 25.50 ジーエルサイエンスでは、分析ノウハウときめこまやかなフォローもお付けしたシステム提案を行っております。 お近くの営業所やカスタマーサポートセンターまでお気軽にお問い合わせください。 データに起因し、直接的または間接的に生じたいかなる損害に対しましても、当社が責任を負うものではありません。 また、記載事項につきましては、予告無しに改訂する場合がありますので、あらかじめご了承ください。 ホームページはこちらから・・・ http://www.gls.co.jp/gc.html 〒163-1130 東京都新宿区西新宿6丁目22番1号 新宿スクエアタワー30F TEL.03(5323)6611 FAX.03(5323)6622 TEL.03(5323)6611 TEL.06(6357)5060 TEL.045(985)7900 TEL.024(533)2191 TEL.029(858)3700 TEL.048(667)1611 TEL.043(248)2441 TEL.052(931)1761 TEL.082(233)1101 TEL.092(738)6633 FAX.03(5323)6622 FAX.06(6357)4580 FAX.045(985)7901 FAX.024(536)1518 FAX.029(858)3780 FAX.048(667)1656 FAX.043(248)2485 FAX.052(931)1814 FAX.082(233)1110 FAX.092(738)6636 カスタマーサポートセンター T E L . 0 4 ( 2 9 3 4 ) 1 1 0 0 FAX.04(2934)3361 東 大 横 東 筑 北 千 名 広 九 京 営 業 阪 支 浜 支 北 営 業 波 営 業 関 東 営 業 葉 営 業 古 屋 営 業 島 営 業 州 営 業 部 店 店 所 所 所 所 所 所 所 ジーエルサイエンス GC テクニカルノート
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