ファミリー向け郊外型住宅 - DAYTONA HOUSE×LDK

デ イト ナ が 提 案 す る 新 し い 建 築 の カ タ チ
ガレージと庭に小さな畑をもった
郊外型の豊かな暮らしをテーマに
設計。
時間に追われることもなく、
ゆったりとした等身大の生活スタ
イルを想定しています。外壁のガ
ルバリウム鋼板のシャープな印象
と、庭の木々のミドリの相乗効果
が、
モダン住宅の信条です。
大きなテーブルを持つ、1F のコミュニティスペース。
ここで料理と食事なども行ってしまうという斬新な
アイデアで、家族や仲間が思わず集まってくる、ゆっ
たりかつ趣味性に富んだ空間となっています。パウ
ダーコーティングした鉄骨は木質の材料とも相性抜
群ですので、独特の落ち着きを醸し出します。
今 回 使 った LGS パネル
数は 36。ガレージの奥行
きは大型車の全長とキッ
チンスペースの確保も想
定 し LGS パ ネ ル 3 枚 分
を確保した約 5.5m。その
奥に設けられたテーブル
ルームはパネル 2 枚分の
12 畳。したがってワンフ
ロアは 3 × 5 枚(階段部
は除く)の LGS パネルを
使っていることになりま
す。ですから 3 × 5 は、家
族 4 人のガレージハウス
で基準になるパネルの配
置と思ってください。
ガレージが楽しい暮らしの中心にある
ファミリー向け郊外型住宅
ガレージ側面の壁にフルオープンの
開口を設けることで、この住宅は一
気に開放的なプランになり、ウッド
デッキのスペースも居住空間の一部
になります。LGS パネルの階段専
用 BOX を利用することで、導線が整
理され無駄な廊下がなくなったこと
も特筆すべきポイント。2F にはも
う一つのファミリールームとマスター
ベッドルーム、
子供部屋を用意。
連載第一回目となるテーマはファミリー向け郊外型住宅。
ガレージスペースが生活の中心として機能する新基準の住宅です。
デイトナハウスは、ライフスタイル
の 格 納 庫 み た い な 存 在。人 に ステイ
タスを示すためのものではなく、自
回
1
然体で楽しく暮らすための建築シス
人暮ら
4
テム で す。と い う こ と で 連 載 第
目のケーススタディは、家族
しを想定し、新機軸の郊外型ライフ
スタイル住宅を考えてみました。
この家の特徴としてまず挙げられ
るのは、間取りの中心にいわゆるリ
ビングルームではなく、ガレージを設
け た こ と。し か し、 こ れ は た だ の ガ
レージとしての役割を持つ空間では
なく、クルマやバイク、キャンプといっ
た 趣 味 を 通 し て 家 族 や 仲 間 が 集 い、
そこで豊かで楽しいライフスタイル
が送れる場所。なので、ガレージ側面
壁をフルオープンの折れ戸で外部に
開放して、ウッドデッキとガレージの
一体感かつ開放的な空間を演出して
いたり、集まった人達がゆっくりでき
る よ う に と ガ レージ 奥 に は 大 き な
テーブルを配したりしているわけで
す。そ ん な 空 間 で 家 族 の 一 員 と も 言
Text/Atsushi TAMADA CG/Shin MATSUMOTO Illustration/Minori BAN(QuhanCO.LTD)
えるクルマやバイクと、LGS パネ
ルが持つ“鉄感”を感じながら、庭の
畑 で 採 れ た 野 菜 と 冷 え た ビール で、
仲 間 や 家 族 と ゆった り 過 ご す ……。
2
言うことなしですね。
らせん階段を上って 階に上がる
と、そこは家族のプライベート空間
で す。ベンチソファで く つ ろ ぐ こ と
ができる、家族共有のファミリールー
16
ムとそれぞれの寝室、そしてシンプ
。趣 味 性
32
ルな水まわりという構成です。
使 った LGS パネル 数 は
36
この建物自体の土地面積は 坪
( 階 建 て な の で 延 床 面 積 は 坪 )。
85
に加えて、外部への開放性とプライ
32
バシーが絶妙のバランスで調和した
55
この新しい基準の郊外型住宅の建築
費用は、概ね坪あたり 万× 坪 +
設計費となっています。
デイトナを始めに、カーマガジン
での長期連載、ムック本である
CAR&HOME にて、常にクルマ
と住宅の関係について提案し続
けてきた建築プロデュース会社
LDK inc。建築設計はもちろん
のこと、建築システムの開発や
商品開発も行う。
2
LGS パネルを組み合わせるだけでどんな建築にも対応する新しい建築のカタチ『デイトナハウス』。
デイトナハウスを構成するのは、LGS と呼ばれる軽量鉄骨のパネルで、
厚さ 3.2㎜、幅 12.5㎝、厚み 5㎝の『C チャンネル』と呼ばれる部材を、
横幅 180㎝、
縦 270㎝の長方形に溶接して製作しています。
対角線のク
ロスしたパーツは、
『ブレース』と呼ばれる筋違いで、力の伝達を受け持
つ大切な役割を持っています。
“柱”と“梁”と呼ばれる縦と横の部材
を使って軸組を作っていく一般的な建築とは違って、デイトナハウスは
この LGS パネルを連結することで住宅、ガレージ、別荘、店舗、マンショ
ンなどの様々な建築を可能とする、全く新しいカタチのシステムなの
です。つまりこの LGS パネルを使った建物全てがデイトナハウスと言
う訳です。
パネルの枚数を数えるだけで、建築の広さ、およその予算が
イメージできる分かりやすさと、パウダーコーティングが施されたその
鉄の素材感が醸し出すハードボイルドな空間のテイストも持ち味です。