資料9 港区子どもの未来応援施策について(PDF:173KB)

資料9 港区子どもの未来応援施策について
国の動向
区における「子どもの貧困」の実態
大綱が示す子どもの貧困に関する指標の調査
関係施設等へのヒアリング調査からの現状と課題
平成27年10月 子ども家庭支援センター、区内公立保育園1か所、子ども中高生プラザ1か所、障害保健福祉センター子ども療育パオ、港区生
活・就労支援センターの5施設にて実施
○ヒアリング調査では、子どもの貧困状況に関する様々なキーワード(低学力、各種依存的傾向、学習環境の欠如等)が課題としてあげられました。
○親に対する子どもの健全育成への理解促進や各種手続きへのサポートが必要な支援としてあげられました。
○子どもが将来貧困に陥る環境の背景は、家庭の経済的な困窮状態だけでないことがわかりました。
「港区における子どもと子育て家庭の生活と意識に関する調査」の再分析
「子どもの貧困対策に関する大綱」では、25の指標を掲げており、できる限りデータ比較を行い
ましたが、区がデータを有するものは、いずれも生活保護に関するデータでした。
○「生活保護世帯に属する子供の高等学校進学率」は、現在ほぼ100%です。
○「生活保護世帯に属する子供の高等学校中退率」は平成24年度は0%でしたが、平成25年度
及び、平成26年度については、全国平均の数値を上回っています。⇒高等学校中退率の改善が
必要と考えられます。
平成25年度に「港区における子どもと子育て家庭の生活と意識に関する調査」を実施。「子どもの貧困」という観点から再分析を行いました。
○家庭の経済状況によって、学校の授業の理解度や、学校以外での学習の機会に差が生じている状況を改善することにより、学ぶことの楽しさを実
感できる環境の実現を目指していく必要があります。
○家庭の経済状況によって、規則正しい食生活や親とのコミュニケーションの機会に差が生じている状況の改善や、不安・心配ごとの要因の解消に
より、子どもが充実感をもって生活できる環境の実現を目指していく必要があります。
平成28年度に向けた具体的取組
①
②
教育・学習の支援
就学の援助、学習の支援その他の教育。学習に関する支援のために必要な施策により、子どもが、能力・
可能性を最大限伸ばしてそれぞれの夢に挑戦できるよう学習環境の安定を支援します。
《具体的取組》
・生活保護世帯の高校生への学習塾代支給等 【生活福祉調整課】 ≪レベルアップ≫
地域福祉推進区市町村包括補助事業補助金(都)補助率上限10/10
生活保護受給世帯の高校1∼3年生に対して、塾代(年間15万円)の支給及び、小学4年から高校3
年までの塾に通う交通費(年間上限58,000円)を支給します。
子どもの
未来を応援!
③
生活環境の安定の支援
生活に関する相談、子どもに対する社会との交流の機会の提供その他の生活に関する支援により、子ども
が、毎日の生活を身体的・精神的に安定して送れるよう生活環境の安定を支援します。
《具体的取組》
・子どもの居場所づくりチャレンジ事業 【子ども家庭課】≪新規≫
子ども中高生プラザ等において、必要に応じた小学生の利用時間の拡大や中高校生向け事業等の充実に
より子どもの居場所を強化するとともに、生活態度が心配される児童に安全、安心な居場所を提供します。
・親支援プログラム事業 【子ども家庭支援センター】 ≪新規≫
子供家庭支援区市町村包括補助事業 上限1,403千円 (都)補助率1/2
地域の児童福祉施設で「親支援プログラム」の連即講座を実施し、親としての役割や子育ての仕方、生
活技術を学ぶことにより、親の養育力の向上をはかります。
・養育支援訪問 【子ども家庭支援センター】 ≪レベルアップ≫
子ども・子育て支援交付金(国)補助率1/3(都)補助率1/3
日常生活を営むのに支障がある家庭や養育支援が特に必要であると判断した要支援家庭に対し、支援者
を派遣し当該家庭と児童の福祉の増進を図ります。
保護者に対する就労の支援
④
保護者に対する職業訓練の実施及び、就職のあっせんその他の保護者の自立を図るための就労の支援によ
り、親の就労が安定し、家庭が経済的に安定し、家族がゆとりを持って生活できるよう、親の就労の安定
を支援します。
経済的安定の支援
手当の支給、貸付金の貸付け等の経済的支援により、経済的安定を支援します。
子ども未来応援施策の基盤整備
理解促進
《具体的取組》
・子どもの貧困理解促進事業 【生活福祉調整課】 ≪新規≫
生活困窮者就労準備支援事業等補助金(国) 補助率1/2
区民、事業所、区職員に対し、子どもの貧困対策に関する理解
を促進する研修、講演会等を実施します。
実
地域による支援
態
調
査
実態調査
積極的な広報・啓発活動等によって、地域住民の幅広い理解と協力を
得ることで、地域運動として展開していく必要があります。
《具体的取組》
・学習ボランティア養成事業 【生活福祉調整課】 ≪新規≫
生活困窮者就労準備支援事業費等補助金(国)補助率1/2
区内で子どもに対する学習ボランティアを希望している方に対し、学
習ボランティア養成講座を実施、卒業後もボランティアが港区内で活動
できる基盤を整備します。
《具体的取組》
・子どもの貧困実態調査【生活福祉調整課】 ≪新規≫
生活困窮者就労準備支援事業等補助金(国) 補助率1/2
詳細な聴き取りを行い、貧困に至るまでの経過、現在の貧困の状態、貧困に至
る原因等を調査します。
・学びの未来応援施策 【指導室】 ≪新規≫
学識経験者を交えた検討委員会を発足し、学習環境等の実態把握を行い、支援
が必要な子どもを抽出し、具体的な対応策を検討します。
具体的な取組を検討。この取組は基本的には、平成29年度から実施する予定です。
調査分析後の検討の結果、早急に対応しなければならない場合は平成28年度での対応も検討します。
子どもの未来応援施策推進体制
港区子育て支援推進会議
子どもの貧困対策検討専門部会
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