ドル円相場の短期的な需給を見るには?

2016年9月9日
為替市場
ドル円相場の短期的な需給を見るには?
米シカゴマーカンタイル取引所のドル円の先物ポジションが参考になります。これ
によると現在の円買いポジションは高水準となっており、今後、このポジションが解
消方向に向かえば、円安要因となりそうです。
 先物取引所として有名なアメリカのシカゴマーカン
タイル取引所は、取引されている通貨先物の契
約数量を毎週発表しています。この数値はヘッジ
ファンドなどの投機的なポジションを推し量る材料
として多くの市場参加者が参考にしています。
 こういったポジションの偏りは、日銀の金融緩和や
米国の利上げに対する期待の後退、あるいはト
ランプ米大統領候補に対する警戒などを反映した
ものだと考えられます。
何らかのきっかけでこれらに修正が入れば、ポジ
ション調整を伴って相場が円安に動く可能性があ
ります。日米の金融政策の変化や大統領選挙が
終わることなどがきっかけとして考えられます。
現在のドル円の先物ポジションは、過去と比べて
非常に高い円の買い建てとなっています。投機
的な投資家のドル円相場に対する見方が、大き
くドル安円高に傾いていると考えられます。
(千枚)
150
先物ネット(左軸)
100
50
0
▲ 50
▲ 100
先物ショート(左軸)
▲ 150
10/9
(円/ドル)
70
円/ドルレート(右軸) 85
100
115
130
先物ロング(左軸)
145
160
175
190
205
220
235
250
265
280
295
310
【ドル円相場と先物ポジション】
11/9
12/9
13/9
14/9
15/9 (年/月)
(注)先物ロングポジションはシカゴ先物取引所でのNon-Commercialの先物買建て枚数、同ショートポジションは同売建て枚数、
ネットはそれらの差。 データは週次で期間は2010年9月14日~2016年8月30日。円/ドルレートは逆目盛り。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
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