2016年2月10日 アジア 米国の利上げでアジアの対外債務はどうなる? 主要新興アジア各国の対外債務の外貨準備高比は、米ドル建て、短期とも 総じて低く、対外債務の拡大による財務悪化の可能性は相対的に低そうです。 ■米国の利上げで自国通貨安となれば、新興国 ■債務の期限も重要です。短期対外債務の額が 大きいほど、資金が流出しやすく、通貨が不安定 の米ドル建て対外債務が自国通貨建てで換算 となる可能性があるためです。短期対外債務の した場合に拡大し、財務状況が悪化する懸念が 外貨準備高比を見ると、こちらもアジア各国が総 指摘されます。中国は、米ドル建て対外債務残 高が大きいですが、外貨準備高も大きいことから、 じて低水準です。対外債務の通貨や期限からみ 外貨準備高との比で見ると小さいことがわかります。 て、米国の利上げと自国通貨安による財務悪化 の可能性は相対的に低そうです。 他のアジア各国も総じて低水準です。 (%) 200 【米ドル建て対外債務の外貨準備高比】 160 低い 120 健 全 性 【短期対外債務の外貨準備高比】 104.3 はアジア各国 89.5 80 71.3 60 59.3 高い 120 100 148.4 130.1 114.1 80 40 183.7 172.1 はアジア各国 (%) 36.0 40 37.0 20 18.8 10.1 16.0 17.5 41.6 46.6 26.3 0 0 マ レ ー シ ア 中 国 タ イ イ ン ド 南 ア フ リ カ ブ ラ ジ ル ト ル コ イ ン ド ネ シ ア メ キ シ コ (注)米ドル建て対外債務は米ドル建てローン残高(2015年6月末)と米ドル建て 債券残高(2015年9月末)の合計。米ドル建て債券残高は除く銀行。 外貨準備高は2015年12月末。 (出所)国際決済銀行(BIS)、国際通貨基金(IMF)、CEICのデータを基に 三井住友アセットマネジメント作成 ブ ラ ジ ル 中 国 イ ン ド タ イ イ ン ド ネ シ ア メ キ シ コ 南 ア フ リ カ マ レ ー シ ア ト ル コ (注)2014年末現在。 (出所)世界銀行のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成 ■当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘 するものではありません。■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。■当資料の内容は作成基準日現在のもので あり、将来予告なく変更されることがあります。■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、 今後の市場環境等を保証するものではありません。■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を 保証するものではありません。■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾 者に帰属します。■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
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